ミス釣りイキりオタク福ピンクが何言ってんのかわかんない超絶早口で語る『Mr.釣りどれん』

名作釣り漫画『Mr.釣りどれん』。その影響は、今まさに現役で活躍する業界人にも大きな影響を及ぼしていた!! ここではそんな現役「釣りどれん」にインタビューを実施。熱い想いを語ってもらっている(声をかけられなかったアングラーさんゴメンナサイ!)。ぜひとも釣りどれんの魅力を共有してほしい! 今回はルアーマガジン編集部福ピンクのイキリ釣りどれんトークを開陳する。お目汚しをば失礼……。

●文:ルアーマガジン編集部

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好きなストーリー、思い出に残るシーンはありますか?

いくらでも語れますよ!

何度も何度も何度も読んでいるので、好きなストーリーも思い出に残るシーンもいろいろあります。例えば1巻。ミスつりとの出会いのきっかけとなったバスゲット部のキャンプのエピソードはもちろん大好きです。バス丼に憧れたし、コーイチがクランクで釣った2尾目のバスのロールしながらのバイトが迫力満点で良かったですよね。ちなみに当時でもコーイチのタオルがはだけたシーンで言われる「コバッチィ」の意味はわかりましたが、なぜか彩子先生の「ラバージグ」のワードはよく意味がわかりませんでした。そうです。まだ生えてなかったんです(笑)。

2巻の文化祭の話でも、ナチュラル&アピール論や、バスが好奇心の強い魚だという話、デカい魚は行動が少し違うなど、勉強になる要素が満載で、間違いなく、今の知識のベースになっているなと思っています。

3巻の芸能人バス釣り大会のくだりでは、とだ先生が色々なネタをパロっていることをはじめて認識しました。なにげにドリームズカズツルーなんかはそのあとお昼の放送で曲がかけられたり、ミスコンで票が入っていたりして、何回も登場していたのがツボでした(←福重はドリカム好き)。それから同エピソードの、ちょー太が浮桟橋の下のランディーに食わせてからの一連の流れもスゴイ好きでした。スポーツ漫画を描いていたからこそ出せる迫力なんだと思います!

4巻は……魚雷攻撃がされたいです。

5巻から始まる、いろいろな場所にいく展開も好きでした。誰かしらの釣り欲に負けて、後先考えずに突っ込んでいく……。釣りが関わった青春が送れるなら、ぜひともこうしたかったと思えるストーリーです。だめだ……このペースだと全巻語ってしまう。あとひとつだけ失礼します。フィッシングショーの話がすごい印象的でした。脱衣釣りゲームのくだりがとてもエッチで魅力的で……。自分もバス子さんが鱗を脱ぐシーン、見たかったなぁ……。あとコミケに行き始めるきっかけだったとも言えます。

『Mr.釣りどれん』との出会いを教えてください

初めて買った漫画でした

小学校6年生のときに、本屋でたまたま立ち読みしたのが始まりでした。当時はベイトタックルこそ持っていましたが、入門本での勉強がちゃんとできておらず、バックラッシュ連発でほとんど釣りになりませんでした。そんな中、釣りどれんでベイトリールの扱い方を読んで、「なんてためになる漫画なんだ!」と感動。実は初めて買った漫画本でもあるんです。

お気に入りのキャラクターに関して語ってください

麗華お嬢様とかですかね

基本的にぶりっ子キャラとかが好きなので、岩名代麗華が好きですかね。初登場時のロッドに名前をつけているところが可愛すぎましたし、その一方でかすみに戦いを挑む際の膝の上でロッドを曲げてるシーンに何とも言えない魅力を感じてしまいました。夜にダディと食事しながら会話しているドレス姿もかわいかったですね。もちろん、お嬢様のメッキが剥がれた後も好きですし、お釣夫人の姿もお綺麗です。ぶりっ子と言えば、猫かぶりモードのかすみ(小学生)も好きでした。それから雨宮麻美さんもいいですね。基本的にはメガネキャラには萌えないタイプなのですが、やっぱりメガネをとったら美人! という設定はベタだけど魅力的なんです。ちなみに興奮度合いでは魚雷ミサとか紀香ねーさんとか釣香の名前をあげたいですね。……性癖がわかるチョイス! 男キャラではベタナギくんがお気に入りです。彼のダジャレは今でも自分のレパートリーに入ってます!

ミスつりへの熱い想いをどうぞ!

奇跡の漫画なんです!

本当にすごい漫画だと思います。釣りとは関係のない雑誌で連載していたにもかかわらず、たくさんの現役バスアングラーが通ってきた道になっているわけですからね。やっぱり村田基さんの協力の効果は大きかったように思います。時代とともに変化するバス釣りですが、当時は間違いなく村田さんの主義主張が最適解であり、また村田さんはそれをわかりやすく解説する能力に長けている。しかも漫画になることで、雑誌や入門書よりもさらに手前の人に届く(理解されやすい)かたちになっていたんだと思います。もちろん、それが成立するためには漫画としての完成度も必要不可欠です。その点、とだ先生の漫画は、これ以上ないというほどの好相性だったのではないでしょうか? しっかりと書き込まれたページは情報量が多く何度でも読みたくなりますし、親しみやすい等身のキャラクターデザインなのにもかかわらず、スポーツ漫画を手掛けていただけあって釣りの動作もリアルで迫力があるんですよね。テーマが「釣りを中心とした日常」的なところも素晴らしくて、シーズナルパターンやタイムリーな話題など、その時時に応じた1番面白いストーリーとそれにマッチしたハウツー、最適なキャラクターを揃えやすくなっているのだと思います。それからタイトルからしてそうなのですが、ミスつりは随所にパロディネタが散りばめられています。もちろん、それが中心になってしまえば知らない人は完全に置いてけぼりになってしまうのですが、ミスつりはその塩梅が非常に上手い。例えば、ヤンキー漫画『特攻の拓』のパロディ回があります。このときに登場するキャラクターのデザインや『!?』という表現からそれがわかるのですが、元ネタを知っていなくとも、「不良と面白おかしく釣り対決する話」としてなりたってしまっているんですよね。老若男女問わず、面白いと思える話になっている。このあたりにも完成度の高さが現れている。だからこそ、今回の企画に登場してくださったアングラーさんも小中学生のころに読んでいることが多いのかなと思います(ものすごい早口)。

福ピンクのプロフィール

福ピンク(ふく・ぴんく)

ルアマガ編集部の福重智宏。釣りと同じかそれ以上に漫画を愛しており、漫画本の蔵書は数千冊に及ぶ。釣りどれん以外の好きな漫画はファイブスター物語、BLAME!、伊藤潤二作品全般。1988年生まれ。

『Mr.釣りどれん』とは?

90年代のバスブームを支えた少年アングラーたちのバイブル

「釣りのある生活」をテーマに、個性豊かなキャラクターたちのドラマを描いた90年代の人気コミック。パロディ要素の強い、ハイセンスなギャグやストーリーとは裏腹に超実践的なハウツーをわかりやすく解説。当時、多くの少年アングラーの成長を支えたバイブルである。

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

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