例年より季節の進行が早く、今号の制作時点で既に産卵が終わった個体もいそうな今日この頃。このペースで行けば、『ルアーマガジン』6月号発売時点には早くも回復期に入った個体が活発にフィーディングしている可能性もある。ここではそんな季節の進行を予想した上で、バス界のキーマン5人の賢人たちがGWを想定した3つのルアーを解説する。今回は赤松健さんが選ぶ春攻略ルアーをご紹介。
●文:ルアーマガジン編集部
赤松健さんのプロフィール
赤松健（あかまつ・けん）
一歩先を行く独自の発想で、既成概念に囚われないパフォーマンスが世を沸かせる岸釣りプロアングラー。一誠ルアーデザイナーとして開発した作品の数々はいずれもスマッシュヒットを飛ばしている。
サイトにブラインド、そして巻き、隙のない3段活用で回復期を制覇
往年の定番リグが、今注目されるべき理由
赤松「産卵後ですか？ だったら、僕はこれら3つの展開で攻めていきたいですね」
まずはサイト、次にブラインド、そして巻きへと繋いでいく。
赤松「まずは、ボケーッとでかいのが浮いていたりする一方で、盛んにフィーディングする魚も増える時期。サカナサカナとギルギル、どっちがエエてのはその日その場のバスに聞いてみないとわからない。リグも魚が浮いているかボトムなのかで、変えていきます」
ブラインドでは「深場も狙える」というスパテラの〝スプリットショットリグ〟を選択。近年ではライトキャロにその座を奪われ、なかなか出番のない往年のリグだったが。
赤松「ゴム張りなので、ウェイトチェンジが簡単だし、軽いと思ったら追加できるし、リーダーの長さも変更できる。何よりリグるのが簡単なのはいいですよね」
スプリット復権の兆し。
ベイトの形やサイズで選択できるワーム2種
連結部でカットすればボディ後半のみでも使用可能なスグレモノ2モデル。ベイトのタイプやサイズ次第で、臨機応変に使い分けが可能だ。各リグで魚のレンジに対応。ダウンショットシンカーにはフリーリグ用のアイが付いたタイプをおすすめ。
赤松「ラインの先にスナップを付けおくとウェイト交換も簡単です」
| 項目 | タックル |
|---|---|
| フック／シンカー | サカナサカナ：スーペリオM2フック#8（エンジン）／バザーズワームシンカーTGフリリグSS1.8g ギルギル：カルティバ マルチオフセットフック#4／ゴム張りガン玉5B（ヤマワ産業） |
| ロッド | ハートランドAGS 7102L+FS-SV AGS18 別誂 冴掛710AGS |
| リール | エアリティLT2500S |
| ライン／リーダー | UVFソルティガセンサー12ブレイドEX+Si/フロロカーボン4lb（※指定外は全てDAIWA） |
「ライトキャロよりリグるのが簡単です！」
ゴム張りガン玉（ヤマワ産業）
ラインを挟むだけの簡単リグがスプリットショット。ウエイトの交換や追加もゴム張りだからラインを傷めることがない。ワームからの距離（＝リーダー）の長さも変幻自在だ。
赤松さんの伝家の宝刀、「産卵後は小さめ」選択
スパテラ 4in（一誠）＋スプリットショットリグ
シャローのサイトに続くのは、ディープでのブラインド。
赤松「ワームは僕的には小さめ。産卵後の時期は小さくても大きい魚が食ってきますよ」
リーダーの長さは30cmが基本。
赤松「ワームをキビキビ動かすなら最短5cm、フワフワさせたいなら40cmくらいに」
| 項目 | タックル |
|---|---|
| フック／シンカー | カルティバ マルチオフセットフック#4（オーナーばり）／ゴム張りガン玉5B（ヤマワ産業） |
| ロッド | ハートランドAGS 7102L+FS-SV AGS18 別誂 冴掛710AGS |
| リール | エアリティLT2500S |
| ライン／リーダー | UVFソルティガセンサー12ブレイドEX+Si／フロロカーボン6lb（※指定外は全てDAIWA） |
「昼は使わなくてもいい。朝夕は必ず出番があります」
AKチャター13～21g＋カタクチワーム ヤバクネ（一誠）
赤松「回復期はフィネスがメインとはいえ、朝夕はチャンスタイムなので巻き」
盛んにフィーディングする魚を見逃すな。
赤松「シャローフラットや流れの効いている場所など、とにかくベイトが多いなら投げるべき」
水面から2m以内は13g、それ以深は21g。
| 項目 | タックル |
|---|---|
| ロッド | リコリスLRC-78H（一誠） |
| リール | STEEZ AII TW1000H |
| ライン | モンスターブレイブZ16lb（※指定外は全てDAIWA） |
『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り（？）という気持ちもありますよね？ 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします！ そして！ 夏といえばカバー！ カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ！
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