[秋イカ攻略]多くの人がやりがちな選択ミス。ポイント選びの時点ですでに釣果は決まっている!?

秋はイカのアタリが多いエギングのハイシーズン。それだけに高実績スポットは人、人、人…。イカもエギを見て逃げ出す有り様。そんなシチュエーションを避けてエギングを楽しんでいるのがショア侍JOEこと湯川さんだ。秋イカ攻略の基本を、実釣を交えて解説してもらった。
※本記事は『1冊まるごとエギング!Vol.2』より抜粋しています

>>秋イカが釣れるマイナースポットを紹介

●文:ルアーマガジンソルト編集部

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湯川 マサタカ(ゆかわ・まさたか)

豊富な経験と鋭い洞察力でアオリイカを的確に追い詰める日中エギングのスペシャリスト。空気を切り裂く鋭いシャクリから“侍JOE”の異名を持ち、ベストな釣りを引き出すためのタックル選びにも強いこだわりをもつ。シマノインストラクター。

【本記事はルアーマガジンソルト最新号!】

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活性が高く、釣りやすいイカの居場所を探す

湯川さんの実釣記事や映像を観ると磯で釣りをしているシーンが多い。今回の実釣も、メインの釣り場は磯だ。

湯川「なぜ磯か? 理由は簡単。暑いシーズンは、磯のシャローエリアは釣れるからです。イカの活性が高くて、サイズも200gくらいの秋イカサイズからキロオーバーまで釣れます」

夏に磯のシャローエリアで秋イカサイズが釣れるということは、秋本番も?

湯川「釣れます。秋のエギングは漁港がメジャーなスポットになりますが、青物などの外敵が入ってきにくいから小型イカがたまりやすい。磯のシャローエリアも条件としては同じです」

磯のシャローエリアにも秋イカが多数居る?

湯川「居ます。で、釣り人が少ない。足場の良い漁港は、釣り人が入れ替わり立ち替わり叩き続ける。見えイカがエギを見て逃げるということも多いですよね。磯のシャローエリアは、ウブなイカがエギを見つけるとビューンッと飛んできて抱きますわ(笑)」

つまり、手付かずの釣り場でイカがスレていない。知る人ぞ知るマイナースポットに釣果アップのチャンスがあると?

湯川「そう。シャローエリアのランガンで、活性の高いイカが拾えます。ほかにも手付かずのマイナースポットはいくつもある。今回もそういうところを回って、エギングを楽しむ予定です」

予定…ですか?

湯川「明日から天気が大荒れ。どうなるかわからへんですからね(笑)」

ローからハイアピールへ、エギローテーションが釣果を伸ばす!

実釣初日は、前ページで紹介した条件がそろう磯のシャローエリアで午後からスタート。湯川さんは固型式フローティングベストにウェーダーを履き、身支度を整える。

湯川「エギングでこの装備はいきなり敷居が上がりますね(笑)。これから入る磯は、満潮直後で潮位が高く、ちょっとした浅瀬を渡ることがあるのでウェーダー。水に入らなくて良いならスパイクシューズで楽しめます」

逆に言うと、湯川さんの装備で狙える範囲が一気に広がる。釣れるイカが増えるということだ。釣り場はワンドの奥にある磯のシャローエリア。磯際や沈み根に付くイカを狙う。

湯川「シャロー撃ちはイカが居れば勝負は早い。沖のシモリ際にサラシが出ているところ、おいしそうですわ」

そこにクリンチフラッシュブースト3.0号をキャストすると、着水から瞬く間にヒット。

湯川「着水してちょっと沈めただけで喰いました。フラッシュブーストのキラキラがフォールで誘って抱かせましたね」

きれいにロッドを曲げてくれたのは700g前後の良型夏イカ。実釣開始10分も経たずに仕留めた獲物だ。

湯川「シャロー撃ちは勝負が早いと言うたでしょ(笑)。イカの個体数が多い秋は、一カ所で連発するイカのマンションみたいなシモリもありますからね」

【シャロー撃ちで狙うべきスポットは?】

「気になるところ全てです!」
浅いので着水後にボトムはとらず、任意のレンジまでフォール。ショートピッチで2、3回シャクって止めて抱かせの間を入れる。
湯川「シモリ際で長めに見せるなど、状況に合わせてシャクりやフォールを調整します。視認性の高いカラーを使うとエギの動きやイカの反応が見やすく、対処がしやすいです」

シャロー撃ちでフラッシュブーストが効く?

湯川「光量が多い日中の、光が届きやすいシャローほどフラッシュブーストのミラープレートのフラッシングが強いですからね」

イカに対するアピール力も強い?

湯川「ですけど、秋に一カ所で連発を狙うならエギをローテションしたほうが良いでしょうね。ローアピールから入ることが多いです」

そのローテションが左。秋の漁港でも通用するローテ術だ。

ボトムは取らずにシャクリ後のステイで抱かせる!

浅いので着水後にボトムはとらず、任意のレンジまでフォール。ショートピッチで2、3回シャクって止めて抱かせの間を入れる。

ボトムを取らずにシャクリ後のステイで抱かせるのが、湯川さんの考える秋イカの基本だ。

湯川「シモリ際で長めに見せるなど、状況に合わせてシャクりやフォールを調整します。視認性の高いカラーを使うとエギの動きやイカの反応が見やすく、対処がしやすいです」

機動力と安全性を確保する装備

磯のシャローエリアのラン&ガンは、固型式フローティングベストとウェーダーがJOE Style。安全性を確保しながら、ニーブーツでは渡れないスリットを渡り、実釣範囲を広げることができる。

【装備例】
フローティングベスト:ゼフォー・アクトゲームベスト
ウェーダー:ゼフォー・アクトストッキングウェーダー
ウェーディングシューズ:ゼフォー・ソルトウェーディングシューズ
※すべてシマノ

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