【最速インプレ!】青木大介が語る!NEW『スティーズ SV TW100(DAIWA)』の使用感とは!?

DAIWAバス用ベイトキャスティングリールの最高峰『STEEZ/スティーズ』が満を持してフルモデルチェンジ!2024シーズンに先駆け2023年末に発売となる第3世代STEEZは類稀なるスペックを搭載して、既に巷で大きな話題を呼んでいることはご存知だろう。詳細スペックは今後の当サイトで解説するが、ここでは早くもそのNEWスティーズを実戦投入している青木大介さんが最速インプレッション。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

語って頂くのは「FEEL ALIVE!」な大人気プロ・青木大介!

青木大介(あおき・だいすけ)

国内タイトルを総なめにした後、世界を制すべく渡米して優勝を始め数々の好成績を残し凱旋帰国。2023年から再び国内へと主戦場を移すと共にDAIWAとリール契約。NEW STEEZの開発にも参画。

その名は『スティーズ SV TW100』。気になる“100”の文字、その真意は?

第3世代となるモデルの正式名称は『STEEZ(スティーズ)SV TW100』。2006年に初代スティーズが誕生して、10年後となる2016年には第2世代スティーズ SV TWが発表され、『DAIWAバスフィッシング最高峰=スティーズ』の名を継承してきた。名称だけを見れば、第2世代と第3世代との差は“100”の文字のみで、共にSV TWであることに差はない。

既にDAIWA公式サイトで公開されているデータによれば、NEW スティーズのラインキャパシティは『12lb×40〜80m』。先代(スティーズ SV TW1016)が16lb×40〜80mであったことを考慮すれば、おそらくその“100”という数字は今後のDAIWAベイトリールは12lbを基準とした表記となることが推測される。従来より1ケタ少ない番手表記となっていくのだろう。

スティーズ SV TW100 スペック

アイテム標準自重(g)巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転)ギア比標準巻糸量フロロ(lb-m)ハンドルアーム長(mm)ベアリング(ボール/ローラー)最大ドラグ力(kg)ハンドルノブ仕様メーカー希望本体価格(円)
24スティーズ SV TW100160676.712-40~808512/15HG-Iシェイプライトノブ77,200
24スティーズ SV TW100L160676.712-40~808512/15HG-Iシェイプライトノブ77,200
24スティーズ SV TW100H160787.812-40~808512/15HG-Iシェイプライトノブ77,200
24スティーズ SV TW100HL160787.812-40~808512/15HG-Iシェイプライトノブ77,200
24スティーズ SV TW100XH160858.512-40~808512/15HG-Iシェイプライトノブ77,200
24スティーズ SV TW100XHL160858.512-40~808512/15HG-Iシェイプライトノブ77,200

過日、ルアーマガジン本誌のとある岸釣り取材で出会った青木大介さんの手には、そのスティーズ SV TW100の姿があった。

年末のリリースに先駆け、早くも実戦投入。2日間に渡る実釣の最中に語った、さりげない言葉のひとつひとつが第3世代NEWスティーズの全貌が徐々に明らかにしていく。

φ32mm SV BOOSTが叶える圧倒的な飛びとトラブルレス性能

青木「もうコレだけしか使えないな。早く全てをコレに入れ替えたい

この日、青木さんがNEW STEEZを組み込んでいたロッドは66M。1本で様々な釣りに対応すべく、バーサタイル性の高いモデルを選択していた。

ある時は巻き、ある時は撃ち。特に今回主軸となった巻きの釣りでは、まず圧倒的な飛距離を稼げることに対して、青木さんは冒頭の通りに語ったのだった。

青木「元々、自分は様々な釣りに小回りの効く小口径スプールが好みで、先代スティーズ SV TWはちょっと大きいなと感じていたのも事実」

NEWスティーズに搭載されたスプールは『φ32mm径』。超軽量かつ高強度を誇るG1ジュラルミン素材はそのままに、先代より2mmの小口径化。なおかつSVスプールから 『SV BOOSTスプール』へと進化している。

つまり、小口径化はよりフィネスなルアーにも対応力を底上げした一方で、SV BOOSTスプールがあらゆるルアーで圧倒的な飛距離を稼ぐことを実現。NEWスティーズは最高峰でありながら、よりバーサタイル性を広げたモデルに仕上がっていることがわかる。

また小口径化に伴い、ボディはコンパクト化が進みパーミング性能がより高まっていることも想像に難くないだろう。

飛び道具としての走破性を実現する「ULTIMATE CASTING DESIGN(アルティメット・キャスティング・デザイン)」

青木「巻きに関しては、ジリオン同様、何もこれ以上望むことはない」

NEWスティーズには巻き道具として初期性能が長く続くことを追求した設計思想『HYPERDRIVE DESIGNハイパードライブデザイン)』がインストール済み。

2021年に登場したジリオンSV TWに初搭載されて以降、現在までに数々のモデルに採用されてきたことはご存知の通り。当釣行で青木さんがもうひとつの巻きの主軸として捉えたスピナーベイトには610MH、そしてジリオンSV TW1000Hが組み込まれていた。Hとは即ち、DAIWAベイトリールの基準としてギア比7クラス(*ジリオンの場合は7.1)を意味している。

青木「一度、外部調整マグダイヤルで設定すれば、サミングなしでも気持ちよくぶっ飛んでくれるし、ピッチングでも何もトラブルがない」

青木さんが語ったその言葉が、NEWスティーズの進化を象徴する。

それこそが、DAIWAが長きに渡り心血を注ぎ続けてきた電磁誘導ブレーキの絶大なるアドバンテージ。NEWスティーズに新たに組み込まれたのは、その優位性をさらに研ぎ澄まして、飛び道具としての走破性を追求する『ULTIMATECASTING DESIGNアルティメット・キャスティング・デザイン)』という設計思想だった。

新たな設計思想を構成するのは4つの最新鋭テクノロジー。ブレーキ、スプール、ラインガイド、そしてゼロアジャスト。NEWスティーズにはそれぞれ、SV BOOST、G1ジュラルミン、TWSをフル新型ボディにアジャストすべく最適化。そして最注目したいのが『ゼロアジャスト』という新コンセプトだ。

何とNEWスティーズには、メカニカルブレーキという概念すら存在しない。かつての一度設定すれば以降は再設定不要という意味ではなく、ハンドル側サイドプレートにノブこそ存在するものの素手での可動は不可能。メカニカルと呼ばれたサブブレーキを要せず、メインとなるブレーキシステムの調整のみで全てにおいて快適なキャストを可能としてしまうのがNEWスティーズなのだ。

青木大介はなぜ、この晩秋「ギア比8.5の100XH」なのか

青木「今回はギア比8.5の『100XH』。結果的にメインとなった巻きの釣りには、6.7の100や7.8の100Hという選択肢もあったが、そうなると撃ちの釣りに対応しづらい」

100XHはハンドル1回転で85cm。NEWスティーズはφ32mmスプールへと小口径化されたものの、極端に巻き取り量が落ちることなく、ギア比の『.』を抜いた数字が巻き取り量と一致する明解さだ。

青木「ハンドルを巻く手はやや遅め。とはいえ、ギア比8.5なので水中ではそれなりに早い」

冬迫る晩秋の岸釣り。巻きの釣りでリアクションバイトを誘発すべく、スピード感のある巻きでハードボトムを攻略。自身では「やや遅め」と表現していたが、最高速ではないもの想像以上に早い。

青木さんのその読みが的中したのは言うまでもない。また、撃ちの釣りでは、その最速ギア比を活用して、フッキングするや瞬時にカバーから引き剥がすことに成功したことも付け加えておこう。

今回は、既にDAIWA公式サイトに発表されているデータを元に、青木大介さんによる最速インプレッションを交えて解説した。NEW スティーズの知られざる詳細スペックについては、また今後解説することにしょう。

なお、青木さんによる当釣行の模様は、12月21日発売のルアーマガジン2024年2月号でお届けする予定だ。


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