市場やスーパーで新鮮な魚を見極めたい。そんなときにはエラを見よう。端的に「キレイなエラ」「汚いエラ」と言われても、その基準がわからないという方も多いと思います。キレイなエラであるほうが、鮮度が高く魚の状態も良いのですが、どのように見分けるのだろうか?
●文:ルアマガプラス編集
この記事は魚食革命『津本式と熟成【目利き/熟成法/レシピ】』から抜粋しています。
解説は津本光弘さん!
津本光弘(つもと・みつひろ)
津本式・究極の血抜き。魚食の革命とも言える、新しい血抜きの方法を確立し、YouTubeなどを通して無料でその技術を伝える魚仕立て師。宮崎県の魚卸「長谷川水産」に勤務。魚をより美味しく価値あるものとするために日々研究を重ねている求道者でもある。
魚の鮮度をエラで見分ける
パッと魚をみたときに、エラが開いているタイプの魚は減点です。仮にエラが閉じていた場合、可能な限りエラ蓋をあけて中を確認しましょう。このように魚を触ると商品価値が下がることもあるので、そのような確認をする場合は店舗に必ず確認してください。
エラ蓋の中のエラの色をまず確認しましょう。鮮血のような赤ならOK、みずみずしいピンクならより良いでしょう。現場で血抜きをしている魚などはピンクがかった色になります。究極の血抜きを完璧にするとピンクを通り越してエラが白くなります(笑)。ただ、くすんだピンクや黒に近い赤、茶色。そしてネバっと糸を引く状態のものは注意してください(魚種によっては問題ない)。鮮度、魚の状態が悪い可能性があります。
その他にも奇形、変形、場合によっては寄生虫の有無などを確認しましょう。
鮮度の良いエラ
全体的に鮮やかな赤いエラは合格。状態が悪くなると色にくすみが見られ、時間が立つと茶色、黒になる。魚種にもよるが、なるべく糸を引かない方が好ましい。
鮮度の悪いエラ
ピンクっぽく見えるかもしれませんが、こちらは劣化傾向のエラ。くすんで生気のない色になっています。血抜きされていて鮮度の高いエラはもっとピンクで透明感があります(血抜き処理されている魚はあまり市場に出回らないですが)。
いつも最上の魚があるとは限りませんが、より良い魚を求め勉強を重ねる津本さん曰く、目利きには絶対的な正解を見つけるのは難しいとのこと。とはいえ、ある程度の雰囲気を掴むのはそれほど難しいことではありません。ぜひ挑戦してみてください。
この記事は魚食革命『津本式と熟成【目利き/熟成法/レシピ】』から抜粋しています。
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