「水中からカチカチ聞こえる」「立ち上がり10cm以内」「3秒間に66回」国産ブレーデッドジグを徹底検証!

国産ブレードベイトマニュアルに登場したルアーの3/8ozをメインにそのスペックを徹底検証。細部の実測値や水中でのブレードの振幅、そして音まで、ただのカタログでは分からないルアーの実態を紹介していく。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 新製品情報

水中でのインプレッションはボトムアップ社に協力いただき、大型水槽で検証。ルアー開発に役立てられているだけあって、ルアーの動きがバッチリわかる。トレーラーワームはすべてケイテックのシャッドインパクト5inを採用。

全長

ブレードを含まない、アイの先端からスカートの先端までを計測した。

全長 TOP 5

1ブレードジグ(O.S.P)135.6mm
2ブレードジグSPEC2(O.S.P)133.7mm
3ブレイクブレード(ジャッカル)107.1mm
4Dブレード(ディスタイル )102.8mm
5Dαブレードジグ(ディスタイル)101.4mm

ロングスカート採用で長いシルエットに

全体的なシルエットを決めるスカート部分。上位のモデルは単体で10cmを超えるという結果に。ブレードジグとブレードジグSPEC2はスカートの一部が長くなっており、ロングシルエットになった。

ブレードの厚み

デジタルノギスを使用し、ブレードの厚みを測定。

厚さ TOP 5

1ブレードジグスペック2(O.S.P)2.3mm
2ブレードジグ(O.S.P)2.2mm
3ジャックハンマーステルスブレード(エバーグリーンインターナショナル)2.0mm
4モザイクチャター(ボレアス)0.5mm
5コブラチャター(ミブロ)0.4mm
スティーズカバーチャター(DAIWA)0.4mm
ラピッズブレード(DAIWA)0.4mm
マックスブレード TYPEパワー(レイドジャパン)0.4mm
イヨケンチャターアディ(10FTU)0.4mm
ゴーゴーチャター(ジークラック)0.4mm

やはり厚みがあるのはプラスチックブレード

プラスチックのブレードを搭載してるブレードジグシリーズとジャックハンマーステルスブレードがともに2mm超え。金属ブレードは0.4mmが厚めの部類で、0.2mm厚のブレードを採用しているものが多かった。

ブレードのピッチ

泳いでいるところを動画撮影し、スロー再生で3秒間で何回ブレードが振幅するかを確認した。

ハイピッチ TOP 5

1Dブレード(ディスタイル)66回/3秒
2マックスブレード TYPEスピード(レイドジャパン)64回/3秒
3ブレードジグスペック2(O.S.P)62回/3秒
4Bカスタムチャター(デプス)59回/3秒
5ジャックハンマーステルスブレード(エバーグリーンインターナショナル)57回/3秒

ローピッチ TOP 5

1ゴーゴーチャター(ジークラック)36回/3秒
2ロベルタブレード(ティムコ)37回/3秒
3イヨケンチャターアディ(10FTU)38回/3秒
4ブレードウェイカー(テッケル)38回/3秒
5コブラチャター(ミブロ)41回/3秒

速巻き・スロー巻きが選べるピッチ検証

もっともハイピッチだったのが楕円形ブレードのDブレードで、マックスブレード TYPEスピードやブレードジグスペック2もかなりの高速振幅を見せた。ローピッチだったのはゴーゴーチャターで、ゆっくり巻いても良く動いた。

立ち上がり

立ち上がりの早さ TOP 5

1ジャックハンマー(エバーグリーンインターナショナル)5~10cm
Dブレード(ディスタイル)5~10cm
Dαブレードジグ(ディスタイル)5~10cm
カーヴァーチャター(ism)5~10cm
2フラチャット(ノリーズ)10~15cm

立ち上がりが早いと狭いスポットで食わせられる

止まった状態から巻き始めてブレードが水を掴むまでの距離を計測。上位のルアーはどれも10cm以内にはブレードが動き始めており、素早い立ち上がりを見せた。カバーの際や狭いスポットなど短い距離で食わせたい場合に効果的だ。

チドリ

自発的にチドリ5アイテム
意図的にチドらせることができる5アイテム
チドらない14アイテム

現在は直進安定系がトレンドか

チドリを3段階で評価しそれぞれを設定。チドリアクションを見せず直進するものが14アイテムと大多数を占め、チドるものが5アイテム、意図的にチドらせることができるものが5アイテムという結果に。今のブレードベイトは直進安定性の高さがトレンドなのかもしれない。

重量

実測重量はデジタル測りを使い0コンマ2桁まで計測。

実測重量 TOP 5

1ブレードウェイカー(テッケル)18.46g
2Bカスタムチャター(デプス)16.51g
3コブラチャター(ミブロ)16.31g
4ゴーゴーチャター(ジークラック)15.32g
5ロビンブレード(メガバス)15.30g

ヘッドは10gでも全体で14gを超えてくる

スペックは3/8ozでもヘッドの重さのみを表記している場合がほとんどで、多くのアイテムは14gオーバーに。一番重かったのは、ブレードが大きくスカートもボリュームがあるブレードウェイカーで、重さは18g超え。

フック

フックの軸線径、トレーラーワームのヘッドが刺さる部分からフックの後ろまでの長さ、そしてゲイプ幅と、ハリの各部分を計測。

太さ TOP 5

1Bカスタムチャター(デプス)1.6mm
2ゴーゴーチャター(ジークラック)1.5mm
スティーズカバーチャター(DAIWA)1.5mm
ラピッズブレード(DAIWA)1.5mm
イヨケンチャターアディ(10FTU)1.5mm
ジャックハンマー(エバーグリーンインターナショナル)1.5mm
カーヴァーチャター(ism)1.5mm
ロビンブレード(メガバス)1.5mm
ロベルタブレード(ティムコ)1.5mm

フックの長さ TOP 5

1ゴーゴーチャター(ジークラック)59.0mm
2カーヴァーチャター(ism)58.2mm
3モザイクチャター(ボレアス)40.4mm
4ジャックハンマー(エバーグリーンインターナショナル)40.0mm
5ブレードウェイカー(テッケル)39.8mm

ゲイプ幅 TOP 5

1ゴーゴーチャター(ジークラック)26.5mm
2カーヴァーチャター(ism)23.3mm
3ブレードウェイカー(テッケル)23.3mm
4Bカスタムチャター(デプス)22.4mm
5ジャックハンマー(エバーグリーンインターナショナル)22.3mm

太軸でデカバス対応のBカスタムチャター

多くのアイテムが軸線径1.5mmのフックを採用しているなかで、Bカスタムチャターは微細ながらも太めを採用。長さとゲイプ幅は、オフセットフック接続モデルのゴーゴーチャターとカーヴァーチャターが上位になった。

サウンド

ブレード音 TOP 5

1Bカスタムチャター(デプス)約50デシベル
スーパーモグラチャターTGピッチマックス(イマカツ)約50デシベル
2AKチャター(一誠)約49デシベル
3ブレードウェイカー(テッケル)約48デシベル(水面では約61デシベル)
4ブレードジグ(O.S.P)約48デシベル

上位ルアーは水中からカチカチ音が聞こえてくるほど

水中で泳ぐ様子を水上から音を計測した。この日の環境音はおよそ44~45デシベルで、それ以上の音が出るとアングラーにもしっかりと音が伝わってきた。ブレードウェイカーはバズベイト的に使うとかなりのサウンドが発生した。

巻きスピード幅

巻きスピード幅 TOP 5

1Dαブレードジグ(ディスタイル)10~95
2Dブレード(ディスタイル)10~90
3マックスブレード TYPEスピード(レイドジャパン)20~95
4カーヴァーチャター(ism)25~90
5ブレードジグSPEC2(O.S.P)10~80

上位ルアーは回収スピード以上で巻いても破綻しない

0はステイ状態、80を回収速度と設定し、巻きスピード値を0から100までの間で検証した。ブレードが破綻することなく動いている速度域を計測した。DαブレードとDブレードは低速でも高速でもちゃんとスイムさせることができた。


※本記事は”ルアーマガジン”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。