藤田京弥の素顔に迫る10人の供述【小野俊郎が、山木一人が、青木大介が、実父が…】

2024 ブラックフライデー

証言6 「負けず嫌いスイッチが入ると人が変わる生粋のトーナメンター」

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奥澤勝信(おくさわ・かつのぶ)
ボートの販売や修理を行なう株式会社ぱるすスタッフ。船のことならなんでもお任せのベテランメカニックだ。
株式会社ぱるす
●電話番号:049-288-7665
●住所:埼玉県坂戸市北峰54 

普通に釣りをするなら夏輝のほうがうまいですよ。ただ大会になると京弥のほうがうまいですね。本当に負けず嫌いなんで。

ボートのことに関してもかなり高いものを要求してきます。何かが少しでもズレてると、釣りに集中できないって言うんです。魚探の位置などは1mm単位でしていきますし、ステッカーの位置もすごく細かくしてきますよ。たまに的外れなことを言うときもありますけどね(笑)。よそでは彼が満足するようなオーダーをこなすことはできないんじゃないですかね。頑固だし、自分の要求は曲げません。かなりこだわりが強いですし、彼には彼の取扱説明書があります。

京弥は釣りに関して言うと、ひらめきとか運を持ってますね。そして自然をちゃんと見てる。バス以外の魚も好きですし。水中の生き物も陸上の生き物も、天候の変化とか対戦相手とか、すべてのことをちゃんと全部見ながら釣りをしていますよ。

アメリカでも活躍してますが、ここまでは私も京弥も想定の範囲内です。ここからが正念場、本当の挑戦だと思います。でも彼ならやってくれると思いますよ。どんどん活躍して、業界に貢献していってもらいたいと思います。

証言7 「タックルの良し悪しの見極めがとても早いから開発が捗る」

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野口雅司(のぐち・まさかず)
DAIWAで長らくバス関連のプロダクト・契約プロを取りまとめるマーケティングマネージャーを務めた。藤田京弥の才能にいち早く注目しスカウトをした。

京弥くんの事は河口湖筋から噂を聞き、ブログをチェックしていたので知っていました。2017年のJBマスターズDAIWAカップで初めて本人に会い、一目惚れしましたね。その後すぐ、当社としても若く才能のあるアングラーをぜひ迎え入れたいということで、来期からスポンサードさせてくれないか? ってスカウトしました。 しかし、彼の口から聞いたのは「せっかくのお話なんですが、来年1年間はメーカーのサポートなしで、自分がどこまでやれるか可能性を確かめたい。契約はしません」  という、まさかの言葉。  それまでの感触が良かっただけに、すっかりフラれちゃった気分でしたね。

その後、京弥くんはトップ50に上がった初年度から大活躍ですよ。最初のアプローチから1年待って、数回足を運んだ末…熱意が通じたようで契約してもらえる運びとなりました。契約に関して1年間伸ばしたのは、打算的なところがあったわけではなく、自分が本当に付き合いたいメーカーを観察していたように思います。  

京弥くんはタックルを見る目が確かで、見極めがとても早い。良い悪いのジャッジが早いのでタックルのテストが捗るんです。彼に初めて18EXISTのプロトを見せたときも、すごく的確に良いところとか違いとかを指摘してくれたのをよく覚えています。リールだったら2~3投で判断するし、ロッドもちょっとした調子違いでもすぐに良し悪しを見極めてくれます。タックルを見る目はめちゃくちゃ厳しいですよ。妥協しないし、要求するレベルも高いです。  

プロトタイプを持って行って、まぁまぁだと「ふ~ん」って言うし、ダメなものは興味すら示してくれない。ちょっと良いモノは「へぇ」とか言って、すごく良いモノは「おお!」って正直に反応してくれる。だから、開発陣のなかでは京弥に「おお!」と言わせるモノ作りをしようというのが合言葉になっていますよ。

京弥くんは我々のモノ作り魂を刺激してくれますし、彼のその反応を信じてタックルを開発してます。開発チームのメンバーと何日も合宿して、真剣にセッションして、ときには笑いながらモノを作っていくのは楽しいです。そうして出来上がったものは、センスある若手No.1が凄いって言ってくれてるんですから、一般のユーザーにも良いものだと胸を張って商品を送り出せています。

2017年から1年以上かけて口説き落として、2019年にスポンサー契約締結。DAIWAのバックアップ体制がスタートした。メディア初公開? の藤田さんのフローター釣行写真。人目を避けるために新商品のテストはフローターですることも多いのだとか。