【これは分かりやすい!】DAIWAベイトリールを使いこなすための「仕組みと基本」を徹底解説!キモは「マグネットブレーキ」

どれも機構に大きな差異はなく、シンプルにキャストできるスピニングリールとは異なり、メーカーごとに独自の構造を持つベイトリールはいささか扱うのが難しい…。そうお嘆きの貴方に送る当企画。案ずることなかれ、どんなベイトリールのセッティングも基本は同じ。各メーカー推奨のセッティング方法をご紹介しよう!今回は日本を代表する釣具総合メーカーであり、マグネットブレーキシステムの元祖ともいえる「DAIWA」ベイトリールの超基本を解説していきます。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 新製品情報

DAIWAベイトリールは“マグネットブレーキのみ”3タイプ。基本セッティングはすべて共通!

現在発売されているDAIWAベイトリールは、すべてマグネット方式で統一。いずれも磁石とは無接触の電磁誘導ブレーキで、スプールサイドのインダクトローターが磁界に入り込むことで回転にブレーキをかける仕組みとなっている。

マグネットタイプ① エアブレーキ

ピッチングでもフルキャストでも外部ダイヤルで調整の必要なし!

2012年に発売されたベイトフィネス機・T3 AIRで初搭載されて以降、現行機種の多くに採用されるDAIWAブレーキシステムの主軸。

スプールの低回転時にはインダクトローターが飛び出さず、高回転時のみセーフティブレーキが機能。外部ダイヤルで最適値を決めれば、ピッチングとフルキャストで再設定する必要がない、よりバーサタイルな機構だ。

高回転時のみシャフト部のパーツがスライドして、インダクトローターが磁界へと突入。適材適所でブレーキをかける効率的システムは、DAIWA現行モデルの多くに搭載。

マグネットタイプ② マグフォースZ

マグネット無接触の元祖、標準より重めルアー主軸派に!

エアブレーキと同じく可動式インダクトローターを搭載。キャスト前半の高回転時、バックラッシュゾーンのみブレーキをかけ、キャスト後半の伸びを生み出すシステムだ。

スティーズA2やRYOGAなど比較的重めのルアーを扱う機種に搭載。初速の高回転を抑えるのが狙いだ。

マグネットタイプ③ マグフォース

重量級ルアーやPE対応で今もなお躍動するシステム

固定式インダクトローターによって常に一定のブレーキをかけ続けるシステム。ビッグベイトを始めとした空気抵抗の大きなルアーの使用時や、キャスト時にスプール上でラインが浮き上がりやすいPEライン使用時にマッチ。ジリオンTW HDなどに採用されている。

上記3タイプのうち、エアブレーキとマグフォースZは高回転時のみにブレーキが機能するセーフティシステムで、現行モデルの主流を成す。セッティング方法は20段階ダイヤルの基本は7〜8が最もシンプルだろう。

ベイトキャスティングを快適にするDAIWAテクノロジー

TWS

T-WingSytem(Tウィングシステム)の大開口部が抵抗なくラインを放出

画像は巻取時のクラッチOFFの状態。キャスト時はONでレベルワインドが前傾して、T型の大開口部がラインを放出。抵抗が少ないためバックラッシュを防ぎ飛距離がさらに伸びる仕組みだ。こちらもDAIWA独自で多くのモデルに搭載。

SVコンセプト

インダクトローターの素材差が生み出したストレスフリー機構

SVとはStress free Versatile(ストレス・フリー・バーサタイル)の略語。ブレーキシステム自体の名称ではなく、インダクトローターに採用された新たな素材が、磁界とよりマイルドなセッティングを生み出しトラブルレスを生み出すDAIWA独自のコンセプトだ。

ゼロアジャスター

メカニカルブレーキにもう触る必要はない

出荷時の段階で最適値にセッティングされたメカニカルブレーキ。キャスト時に調整する必要はない。万が一、緩んだ場合はスプールにガタが出ない程度に再調整を。

無接触・電磁誘導ブレーキsince1982

ちょっと難しいが理解したいDAIWAマグネット式の真実

現在へと続くDAIWAマグネットブレーキ方式の元祖は、今からおよそ40年前に開発。現在のエアブレーキに至るまで様々な機構が存在するが、いずれにも共通して言えるのは『磁石の引っ張る力を応用したものではない』という事実。ましてや遠心力方式のように摩擦力でブレーキをかけるものでもない。磁界の中で、インダクトローターが回転することで発生する過電流と、回転とは逆方向の力が働く電磁誘導の法則によってブレーキがかかる仕組みなのだ。

DAIWAマグネット式の元祖は名機ファントムマグサーボSS。当時、遠心力ブレーキのみだったベイトリール界に、世界で初めて電磁誘導ブレーキを投入したエポックメイキングなモデルだ。

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