【持っておくしかない!】タングステンメタルバイブが「圧倒的」に有効な理由とは!?【DAIWA岡本隆治の極鱸道】

「シーバス大好き営業マン」としてSNS界隈で話題彷彿中(!?)のアングラーであるDAIWAの岡本隆治さん。東京、大阪、北陸、九州と勤務地の異動に伴いながら、全国各地で釣りの腕を磨き続けている「シーバス求道者」である岡本さんに、ランカーの狙い方からシーズナルパターン、さらにはDAIWAルアーの「マル秘な」使い方まで徹底的にアングラー目線で解説!今回は岡本さんが釣行の際に欠かせない「お助け」的存在のルアーを徹底解説!一見よくあるルアーに見えますが…実は「唯一無二且つメリットだらけ」のルアーだったんです!夏シーバスには必携ですよ!

●写真/文:岡本隆治

DAIWAの凄腕営業マンにして次世代シーバスアングラー筆頭格!

岡本隆治(おかもと・りゅうじ)
三度の飯よりシーバス釣りが好きな、DAIWA営業マンきってのシーバスジャンキー。これまで転勤先である、大阪湾、北陸、東京湾などで釣りを楽しんできたが、現在のメインフィールドは九州。2020年にはMAX98cm、2021年にはMAX99.9cm、2023年には3本のメーターオーバーをキャッチした実績を持ち、ビッグベイト「モンスタースライダー」の開発にも携わる。

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皆様こんにちは。DAIWA営業の岡本です。

昨季は隔月で記事を書かせていただきました。多くの方に読んでいただき、ありがとうございました。今期も、隔月で連載を持たせていただきますので、お付き合いよろしくお願いいたします!!

暑くなってきましたが、良い釣りされていますか? 5月から30℃越えの蒸し暑い日が続き、速くも夏バテの方も多いのでは…。

シーバスもそろそろ夏バテになるころ。私は試投会等のイベントが多くなってきて、釣行頻度が中々上げられず苦しんでおります(笑)。

そんな、釣行頻度を上げられない中、釣行の度に助けてくれるアイテムがあるのですが、今回はそちらを紹介しようと思います!

実は昨年もこのルアーを記事にしたかったのですが、当社が安定した供給ができず、ずーっと欠品していた物だったので、ご紹介するのを見送っておりました…。

それは……「リアルスティールTG」!!!

コチラ!ぱっと見ただのリアルスティール。でも、これは、只者ではありません!

今年の春から、色をリニューアルし、久々に生産されました!

モアザン リアルスティールTG(DAIWA)

【スペック】

  • サイズ:18(55mm)、30(65mm)
  • 標準自重:18.5g、30g
  • 素材:タングステン
  • 標準装備フック:#10トレブル(18)、#8トレブル(30)
  • 標準装備リング:#1(18)、#2(30)
  • カラー:全18色

UVリアルイワシ

さて、このリアルスティールTGとは何なのか。まさに唯一無二。超高比重なタングステンをウェイトに採用しているメタルバイブです。他に無いんですよ。タングステンなんか使っちゃったメタルバイブは(笑)。

「鉛でいいじゃん」「値段が上がるだけじゃん」という声が聞こえてきます。わかりますよ。僕も最初は、「要る??」と思ってました。

もちろん鉛のリアルスティールも十分良いルアーなんです!が、タングステンの凄さがあります。

でも、要るんです。しかもめちゃくちゃすごいんです!今、とある河川では、僕の周りがどんどんリアルスティールTGに浸食されて行っています(笑)。

何故タングステンじゃなきゃダメなのか?何故釣れちゃうのか?今回はその辺りを語らせて頂きますので、よろしくお願い申し上げます!

圧倒的「底取り能力」に優れている!

こちらまさに「圧倒的」なんです。

メタルバイブというと、そもそも底取り(底にルアーが着いた事を確認すること)がしやすい部類のルアーではあるのですが、例えば、水深が10m近くあったり、その水深に対して流れが効いていたり、さらには風が吹いていたりすると、底を取る事が難しくなってきます。

大河川や、潮が効いた外洋の深層等で、底を感じとれずにずっとラインを出すと、ラインが底を這ったり障害物に絡まり、根掛りのリスクが生まれます。周りにアングラーが居ると、お祭りに繋がることもあるでしょう。

そこで、このリアルスティールTG!圧倒的に着底が分かりやすいのです!

ボトムをしっかり取って釣れたナイスフィッシュ!

ちなみに…そんな中でも更に底を取れない時は……

これはリアルスティールTGというより、普通のメタルバイブで活きるテクニックになりますが、水深がある&流れがある&強風が吹く&足場が高いといった底を取りにくい時に底を取りやすくする方法を書いておきます。

そもそも底を取るというのは、ルアーが落下することでラインを引っ張り、底に着くと、それが無くなることで、

  • 1:フリーフォールの場合はラインが止まる。
  • 2:テンションフォールの場合、少し入っていたティップが少し跳ね返る・フッとテンションが抜ける感覚が手に伝わる。

といった現象で感知できます。

しかし、そのまま放っておくと、流れでラインが引っ張られ、またラインが動き出し、テンションがかかってきます。(フォール時のテンションの強さを3とすると、着底の瞬間がテンション0に。そして、徐々に流れのテンションが1、2、3と増えていくイメージ)。

そこに強風が吹くと、常にラインが風に押され、風によるテンションが加わるため、着底の瞬間が「ぼやけ」感知しにくくなります。フォールのテンション3+風のテンション3=6 ➡着底しても風のテンションの3が残るため、明確にはわからなくなるってイメージです。)

そういった時は、強制的に「テンションゼロ」を生み出す工夫が必要です。

私の場合、ベールは返した状態で人差し指でラインを止め、ゆっくりテンションを保ちながらロッドを送り込んでいき、倒しきったらラインをフリーにして、ロッドを上げ、もう一度ラインを止めてロッドを送り込んでいきます。そうすると、底に着いた瞬間に、送り込んでいるティップが風の抵抗も含め、テンションが抜けます。(フォールのテンション3+風のテンション3 + 送り込みでテンション‐3=3 ➡着底して、風のテンション3+送り込みでテンション‐3=0 とするイメージです。わかりにくいかな?笑)

今回は、そんなことを考えなくても底を取りやすいリアルスティールTGの話ではありますが、是非、シンキングタイプのルアーで底取りが難しいと感じた時は試してみて下さい。

強風でも、あきらめないでください!きっとどのバイブより底取りが簡単になります!強風の日に出た良型!

圧倒的「操作感」!

さて、かなり話が脱線しましたが、リアルスティールTGの話に戻ります(笑)。

リアルスティールTG、特に30gに関しては、ヘビーウェイトでありながら高比重タングステンがボディに採用されているため、30gとは思えない程コンパクトになっています。イメージでいうと、通常なら18g前後のメタルバイブぐらいのシルエットになっているんです。

それは即ち…軽いんですよ…「引き抵抗」が。

鉛の30gのメタルバイブをリフトしようと思うと、かなり硬くて強いロッドが必要になりますが、リアルスティールTGはワンランク、いやツーランク程度ライトなロッドでもリフトが可能です!
私はブランジーノEX 98M/MHがメインではありますが、97ML/Mでも、十分ボトムパンプやリフト&フォールが出来てしまうのです。

早く落ちる、ディープでも底が取れる、しかも、ディープで軽々とコントロール出来てしまう。こんなメタルバイブ、他に絶対ありません!

さらに、このコンパクトボディは食わせの面でももちろん活躍します!メタルバイブにおいてコンパクトシルエットは圧倒的に食いが良い!さらにはアクションもキレキレなんです!フォールのバイトも非常に多い!

こちらはスレ掛かりの多い日に丸のみで食ってきた魚。スコーン!と出るバイトは最高!

他のルアーがだめでも無双できました!

圧倒的「飛距離」!

さて、タングステンでヘビーでコンパクトで・・・となると、もちろん空気抵抗も少なく、圧倒的飛距離に繋がります。メタルバイブ界では最も飛ぶアイテムだと思っています。

飛ばした先にしか流心が無い・低水温であるケースが多い、ディープが無い そんなフィールドは沢山ありますよね!重要事項です!

かっ飛ばした先のバイトを乗せた瞬間は最高です!カッコいいランカー君!

メタルバイブを飛ばすためには…はい、また脱線します(笑)。こちらも、メタルバイブだけでなく、全てのルアーに総じて言える基礎的な部分です。

メタルバイブで「ミスった…」「飛ばない…」って瞬間って、空中で回転してしまった時ですよね。
そもそもメタルバイブのような重量級のルアーを投げるのには、ペンデュラムキャストがオススメです。そしてルアーの回転を抑え、姿勢を整えるためには、振り切る直前に、後方でルアーを「止める」意識をすること!

一瞬止めます。そこから一気に振りぬくというより、ティップからバットにかけて、ルアーのウェイトが乗っていくのを感じながらスイングスピードを「上げていく」イメージを持つと姿勢よく飛んでいきます。

と言いつつ、これは感覚的な表現ですので、中々伝わらないかもしれませんね。キャスト動画を添付しますので、そちらをどうぞ(笑)。

岡本おすすめのフックセット&タックルセット!

私は、リアルスティールTG 30gを使う際、純正フックのままでもいいのですが、良型が絡むエリア、足元にテトラ等がありパワーファイトが必要な時は、がまかつ様のSP-MH#5に交換しています。

かなりフックサイズが上がる印象がありますが、フックとフックが近いため、かえってフック同士が絡んでもほどけやすいのがこの番手です!

案外フックサイズを上げてもトラブルがありません!

タックルは、以下の2タックル↓↓

【パワーファイトを必要とする場合】

  • モアザンブランジーノEXAGS98M/MH
  • 22EXIST LT4000-XH
  • PEデュラセンサー12ブレイド1.5号+フロロ30lb

強烈なバットパワーが魅力のこちら!魔法の杖パワーバージョン!

【アベレージサイズが小さめ+リフトアップ力を上げたい時】

  • モアザンブランジーノEXAGS94MMH
  • 22EXIST LT4000-XH
  • PEデュラセンサー12ブレイド1号+フロロ25lb

こちらはティップパワーで遠投先でもルアーをしっかり操作できるモデル!
どっちも捨てがたい…

普段は98M/MH使っていますが、メタルバイブの釣りは、どちらも良い竿過ぎて迷っちゃう(笑)。

まとめ

さて、今回上げた三つのメリットは全て総じて、初夏のシーバスを狙う上で、全て噛み合っていることに気づきましたか?

最初に書きましたが、5月も終盤。水温が上がってきてシーバスは夏バテ状態です。夏バテのシーバスは何を求めるか…水温が安定する深場を好みます、酸素が供給される流れを求めます。

そういった流心、ディープは岸から離れているケースが多いので飛距離があると優位に立てます。さらに、流れが効いた遠方のディープでボトムを取る能力、そこで軽快にルアーを操作する能力。しかも、コンパクトなシルエット+キレのいいアクションで夏バテのシーバスもついついリアクションで口を使う。
正に今から必要になるルアーなんです!実際、私の周りはもうみんなリアルスティールTG(笑)。

みんなリアルスティールTGで釣ってる…(笑)。

ただのメタルバイブでは無い、特別なメタルバイブ「リアルスティールTG」

一度使えばわかります。どんなルアーよりも極端に違いが分かりやすいと思います。「圧倒的」を是非体感してください!

さて、夏バテシーバスのオススメルアーを紹介しときながらですが、最後に伝えておきたい事があります。高水温時の夏バテシーバスはともかく弱っています。特にディープから引っ張り出したシーバスに掛かる負担は計り知れません。

しっかり、大事に、優しく、時間をかけて蘇生を行ってからリリースして下さい。雨が少なく、あまりに水温が上がっており、リリース率が下がりそうな日なんかは「釣りをしない」という選択肢を選んでも良いと思っています。どれだけ暑くても元気なチヌ君とか狙ったりね。

可愛くて、かっこよくて、愛らしい、僕らを夢中にしてくれるシーバスと長く付き合っていく上では重要なことかもしれません。これは一個人的な意見ですので、聞き流して頂ければと思いますが…。

この時期のシーバスはしっかり蘇生!酸素を沢山エラに送り込んであげましょう。

ということで、今回も長文を読んで下さった方、ありがとうございました!

是非それぞれの地域で思い思いのアーリーサマーなシーバスを楽しんで下さい!


※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。