
村岡昌憲、中村祐介、そして濱本国彦というシーバスの大御所たちの右腕とも言えるロッド『Foojin Z』が、5年の時を経てついにフルモデルチェンジ。猛者たちの新たな右手は、どのように進化したのか!? アピア総帥・宇津木社長が直々に解説してくれた。
●文:ルアマガプラス編集部
ブランクス素材がM40Xから『M46X』へと大幅バージョンアップ!
村岡昌憲、中村祐介、濱本国彦というシーバス界の強者たちを束ねるアピアの社長・宇津木 善生氏。
宇津木社長「パッと見た目は正直、あまり変わっていません。先代の5代目のデザインを気に入っていたこともあり、全体的なイメージは踏襲しています。ただ、中身は全くの別物で、ブランクスの素材を東レのカーボン繊維『M46X』へとバージョンアップさせています。これによりキャスト時のスピードが向上したり、ティップのブレが素早く収束できたりするので、コントロール性が大幅にアップします」
ネジレ徹底排除のために業界初の『X-FORCE100』製法を導入
さらに業界初となるカーボンプリプレグ製法『X-FORCE100』を採用しているという。これはどういった効果があるのか?
「ネジレにくくすることでキャストの精度も上がり、ピンスポットキャストが決まる。その結果、理想のコースもトレースできます」。
宇津木社長「ロッドが曲がる時にはネジレが必ず生じてしまい、あまりにもネジレすぎるとキャストの方向性が定まらなかったり、魚とのファイト中にパワーロスが発生したりしてしまいます。このネジレを極力排除するために、大本となる縦方向のカーボン繊維に45°にクロスしたカーボン繊維をプラスして、それらを1枚のプリプレグとして成型しました。さらに既存の製法ではカーボンプリプレグの裏側に貼られたグラススクリームという素材ごと窯に入れて製造していましたが、最新の技術でこれをなくすことに成功し、本当の意味で“カーボン純度100%”のロッドが完成しました」
グリップ着脱式の3ピースモデルもラインナップ。携行性がさらにアップするので遠征釣行の機会も増えそうだ。
カーボン純度100%になったことで、さらなる軽量化とともに昨今のシーバスロッドには欠かせない感度が『恐ろしいほどに』(宇津木社長談)アップしているという。
シーバスゲームを極めたいアングラーはぜひ触ってみてほしい。