
東海エリア屈指の超メジャーフィールドであり、近年はライブ魚探を駆使したオフショア戦の聖地として知られる愛知県・入鹿池。ハイプレッシャーと強風が吹き荒れる4月中旬のタフな状況下、ビッグバスハンター・奥田学は「ノー魚探」という極めてアナログなスタイルで湖上に立った。自身の眼と経験、そして新生「26キャプチャー」ロッドと高比重PEラインを武器に、気難しい春のビッグバスへ完璧にアジャストしていく奥田のリアルな戦略を追う。
●文:ルアマガプラス編集部
【奥田 学/おくだ・まなぶ】ビッグベイトやジャイアントベイト、そしてアンブレラリグなどストロングスタイルを主軸に、常に現場最大級を仕留めるBIG BASSハンター。愛称は誰が呼んだか“ロボ奥田”。直立不動かつ精密機械の如く隙のない動きで狙った獲物を仕留めるのがその名の由来。近年は国内のみならず世界へと繰り出し、淡水海水の大物ゲームに挑んでいる。
ライブ魚探の聖地・入鹿池へ挑む「ノー魚探」の孤高スタイル
東海エリア屈指の人気ビッグバスフィールドとして名高い、愛知県犬山市の入鹿池。地形の変化に乏しい皿池状のこの湖は、近年オフショアにおけるライブ魚探の聖地として知られている。
フロントに複数枚のモニターを搭載した最先端ボートが湖上を埋め尽くす中、ビッグバスハンターの奥田学は、エレキのみの「ノー魚探」という周囲から見れば圧倒的に不利な装備で湖へ漕ぎ出した。
釣行が行われたのは4月中旬の月曜日。前日の日曜夕方に現地を訪れた奥田は、すでにハイプレッシャーに晒された湖の様子を目にしていた。「やっぱ強い釣りでいきたい。そんな気持ちは当然ある。ただ、今回はさすがに昨日の光景を見てしまったので、バックアップでフィネスも用意せざるを得ないね」。
この時期の入鹿池は、プリスポーンからポストスポーンまでが混在する極めて不安定な春のタイミングである。水温はまだ温まり切っておらず、水面直下のイージーな展開が成立する5月には一歩手前の状況であった。
情報なしでフィールドに臨み、己の眼と経験値だけで「ワンビッグ」(現場最大級の1本)を追い求める奥田にとって、このタフな開幕戦は己のスタイルを貫く真剣勝負の舞台となった。
現代のタフフィールドを制する「26キャプチャー」と高比重PE
奥田の右腕として控えるのは、リリースから2シーズン目を迎えたシマノのフリースタイルロッド「26キャプチャー」シリーズである。国内外の大物と対等に渡り合えるパワーを備え、今季新たに5モデルが追加されたことで計13モデルの磐石な布陣が整った。
奥田は今回、ネコリグでの繊細な操作性とパワーを両立させるため、スピニングモデルの「キャプチャー264L/M-2」を主軸に選択した。
このロッドは、奥田のフィネスの軸である「274M-2」のDNAを受け継ぐショートレングス版である。シマノ独自のエキサイトトップを採用したティップは、誰でも簡単にトルクフルなシェイクを可能にし、水中のルアーを艶めかしく動かすことができる。スペースの限られたレンタルボートでも取り回しが良く、狙ったピンスポットへより高精度なアプローチを実現する仕様となっている。
さらに、この釣行において極めて重要な役割を果たしたのが、今季登場した高比重シンキングPEライン「ピットブルG9」である。当日は思うような展開を妨げるほどの強風が吹き荒れていたが、このラインの存在が釣果を大きく手繰り寄せた。
「細い号数を使っても風にさらわれにくい。そこが一番の優位点」。強風下においてもラインスラックを最小限に抑えることで、水中のルアーの挙動を克明に手元へ伝え、シビアなアプローチを継続することが可能となった。
強風とショートバイトの難局を打破した「至高の一閃」
実釣当日、奥田は的確な読みでバスの居場所へ近づいていくものの、プレッシャー過多による極めてクセのあるショートバイトに幾度も悩まされた。タフ化が進む現代のフィールドを象徴するかのような、簡単には口を使わない気難しいバスである。
しかし、奥田は状況の変化を逃さなかった。強風が吹き荒れ、他のアングラーがルアーのコントロールに苦しむ中、奥田は「キャプチャー264L/M-2」に高比重PE「ピットブルG9」(0.6号)とフロロリーダーを組み合わせたスピニングタックルを手に取った。ルアーは5.5インチクラスのストレートワームを使用したネコリグである。
風を切り裂き、狙いすましたスポットへ正確無比なキャストを決める。エキサイトトップによる繊細なシェイクでワームに命を吹き込み、極小の違和感を感知する。そして、クセのあるショートバイトを一瞬の電撃フッキングで捉えた。
激しいファイトの末にランディングされたのは、堂々たるグッドプロポーションのビッグバスであった。本来のストロングスタイルではなく、状況に極限までアジャストさせたフィネスの手駒で見事に仕留めてみせたのである。
「これからの季節はフェイサーで障害物際をタイトに攻める出番も増えていくと思う」。タイニースイムベイトを自在に操作し、確実に仕留めるための右腕としても機能するキャプチャー264L/M-2。気難しい入鹿池の春を完全攻略したこの1本は、厳しさを増す現代フィールドにおいて、奥田の「26キャプチャー」が正解へ導く絶対的な礎であることを強く証明した釣行となった。
※本記事はWEB向けのダイジェスト版です。フルバージョンは『ルアーマガジン2026年9月号』に掲載されています。
※本記事はWEB向けのダイジェスト版です。フルバージョンは『ルアーマガジン2026年7月号』に掲載されています。
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