
愛媛県しまなみ海道を拠点にプロアングラーとして活動する寺岡寿人さん。そんな寺岡さんが生み出した言葉「歓喜貯金」。何かに没頭し尽力してもうまくいかずキツくて辛い時が続いても、それは何かを達成した時に訪れる至高の一瞬のためにある。そんな「歓喜貯金」を体現する釣行を寺岡さん自身が体験した模様をお届けしよう。
●文、写真:寺岡寿人 ●まとめ:fimo編集部
歓喜貯金とは?
何かに没頭し尽力してもうまくいかずキツくて辛い時が続いても、それは何かを達成した時に訪れる至高の一瞬のためにある。
至高の一瞬は明日くるかもしれないし、まだまだ先かもしれない。
それは誰にもわからない。
だけどいつか来るその時を夢見て進んでいこう。
そんな意味合いの言葉らしいのですが…
誰が言い出したのか…とても素敵な言葉だと思います。
おそらく考えた人もきっと素敵な人なんだろうと思います。
ね?
そうですよね?
うんうん…皆まで言わなくていいんです。
きっとその人もわかっています。
誰が言い出したか気になる方は【歓喜貯金】でググってみてください。
すぐに出てきます。
今回はそんな釣りをしてきました。
春の「大型ヒラメ」と出会うまでの長い道のり
フィールドはいつも通りのしまなみ海道。
僕のホームです。
実はこの時期のしまなみ海道は大型のヒラメが狙えるシーズンです。
少し気温が上がってきて、いよいよ待ちに待った春が訪れるころに大型のヒラメが浅瀬に接岸してきます。
ただ…気温が上がれば接岸してくるというわけではありません。
そこにサヨリなどのベイトの接岸や風や時間軸の時合いなどいくつかの要素が重なると、丘から狙いやすい浅瀬に寄って来る印象です。
そんなこんなで毎年この時期のここぞってタイミングに虎視眈々と狙っているのが大型のヒラメってわけです。
ただこれがなかなかに出会うのが難しくて、毎年辛抱の時間が続くんです。
「去年はこのエリアだったけど今年はベイトの接岸がない…」
「ベイトは接岸したのに全く反応を出せない…」
なんて毎日です。
大型のヒラメは各ポイントの決まったピンスポットに着くんですが、大型のヒラメが入ってきたエリアの選定がとても難儀します。
僕はずっと一人で駆け回っているので余計に時間がかかります。
ベイトを探すことから始まり、それにヒラメが着いてるかどうか…
そもそもシーズンインしたのかどうか…
全てが自分一人で掴むしかないんですね。
外部からの情報がありませんし、必要としていないので。
なので釣れない時間が多く、疑心暗鬼になったり、折れそうになりながら毎日釣りを繰り返すこともあります。
まぁ…でも…たいていが次の日には【なんだか今日は釣れる気がする】ってなっちゃってワクワクしてますが(笑)
今年もあいかわらずそんな毎日でした。
変化に気づいた瞬間
ですが前回の記事で書いたのですが何だか今回の潮から海が変わった気がしたんです。
「水が柔らかい」
「水温が少し上がった」
「潮の匂いがいい」
それこそ何だか釣れる気がしたってやつです。
今回は直感的に地磯隣接のシャローエリアに入りました。
潮止まり直前のタイミング。
緩く流れる潮に乗せてアイザー125リラードを適度な入力で流し巻きました。
巻きの入力が7で、流れの入力が3といった感覚。
何投目かの着水で何かしらのベイトが逃げていきました。
「お…これあるんじゃね?」
「潮位的にも時間軸的にも丁度いいはずだし」
次のアプローチで思いっきりダウンに持っていき水深1mもない所にシモリが絡むピンスポットを引いていきました。
アイザー125リラードはノーマルのアイザー125よりダウンで扱いやすいんです。
「おぉ…いい感触…」
なんて考えていたらロッドを抑え込むようなバイト。
フッキングを入れた瞬間に張り付くような重量感。
ストローク幅の広い縦の首振り。
「きた…間違いない…」
慎重にやり取りしながらも、浮かせるときは大胆に。
波打ち際まで寄せて、ラインを掴んでずり上げてみると…
良い大型ヒラメ!
本当に毎年毎年苦労させられます。
ですが釣れない日々があるから、この瞬間がより輝いくんですよね。
まさに「歓喜貯金」。
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