
●文:ルアマガプラス編集部
コイとは?
コイは、コイ目コイ科に分類される大型の淡水魚。公園の池から大きな河川/湖沼まで、日本全国の淡水域に広く生息しており、とても身近な魚として知られている。生命力が強く、環境への適応能力が高い。古くから食用の対象とされてきたほか、観賞魚の「ニシキゴイ」もコイを改良した品種であり、日本人にとって馴染み深い魚のひとつだ。
コイの生態
雑食性で、水生昆虫/貝類/甲殻類、さらには水草や藻類まで、口に入るものなら何でも食べる。底層を泳ぎながら、口を伸ばして泥底ごとエサを吸い込むように捕食する習性を持つ。とても警戒心が強い一方で、好奇心も旺盛。春から初夏(4月~7月頃)にかけてが産卵期で、この時期は群れで浅瀬に集まり、水草などに卵を産み付ける。この行動は「乗っ込み」と呼ばれ、釣りの好機とされる。
好奇心旺盛なため、人を見つけると近づいてくることも。
コイの釣りシーズン
基本的に一年を通して狙うことができる魚だが、とくに釣りやすいハイシーズンが存在する。
乗っ込みシーズン(4月~6月)
産卵のために体力をつけるべく、浅場で積極的にエサを探す時期。警戒心もやや薄れ、大型のコイがヒットする確率がもっとも高いハイシーズンとされる。
秋の荒食いシーズン(9月~11月)
越冬に備えて栄養を蓄えるため、再び食いが活発になる時期。水温も適水温に近づき、数釣りが楽しめることもある。夏の高水温期に比べ、日中でも釣りやすい。
冬のシーズン(12月~2月)
低水温で活性は下がるが、水温が安定しやすい深場や温排水が流れ込むエリアに集まる。この時期に釣れるコイは「寒ゴイ」と呼ばれ、脂が乗って美味しいとされる。アタリは少なくなるが、じっくりと待つことで大物との出会いが期待できる。
コイの釣り方
コイはその食性からさまざまな釣り方で狙うことができるが、代表的なのはエサを底に置いて待つ「置き竿」の釣りだ。
トルクフルな引きを楽しめるコイ釣り。
投げ釣り
「ぶっこみ釣り」とも呼ばれる、もっともシンプルでポピュラーな釣り方。エサを付けた仕掛けをポイントに投げ込み、アタリを待つ。ヨーロッパでは「カープフィッシング」として独自の進化を遂げ、専用のタックルやエサ(ボイリー)を用いて数日かけて大物を狙うスタイルも存在する。
仕掛け例
- ロッド: 3m前後の投げ竿/遠投用磯竿(3号以上)/シーバスロッド(MHクラス以上)など
- リール: 3000~5000番クラスのスピニングリール(ドラグ性能が高いものが望ましい)
- ライン: ナイロン 4~6号を100m以上巻いておく
- オモリ: 遊動式テンビン/中通しオモリ 10~20号
- ハリス: ナイロン/フロロカーボン 3~5号(長さは10~20cm程度)
- 針: コイ専用針 13~16号/チヌ針 5~7号
- エサ: 食パン/サツマイモ/ジャガイモ/ミミズ/コーン/タニシなど
吸い込み釣り
団子状の練りエサと、複数の針が付いた専用仕掛けを使う日本独自の釣法。水中で練りエサがバラけると、コイがエサの粒子を吸い込むように食べる習性を利用し、エサと一緒に針も吸い込ませて釣り上げる。
仕掛け例
- ロッド: 3.6~5.4mの投げ竿/遠投用磯竿(3号以上)
- リール: 4000番以上の大型スピニングリール
- ライン: ナイロン 5~8号
- 仕掛け: 市販の吸い込み釣り仕掛け(ラセンやオモリに複数の針が付いているもの)
- エサ: 市販のコイ用練りエサ(「大ごい」や「鯉にこれだ!!」など)。指示通りに水と混ぜて団子状にして使用する
各メーカーからコイ釣り用の練り餌が販売されている。
コイの食べ方
コイは古くから食用魚として養殖もされてきたが、川魚特有の泥臭さや土臭さがあるため、調理前の下処理が重要となる。釣ったコイをきれいな水で数日間泳がせて泥抜きをするのが理想的だ。
鯉こく(こいこく)
コイ料理の代表格である。筒切りにしたコイを、味噌でじっくりと煮込んだ郷土料理。ショウガなどの香味野菜をたっぷり使うことで、臭みが抑えられ、濃厚な旨味を味わうことができる。
洗い
新鮮なコイの身を薄切りにし、氷水で洗って身を締めたもの。独特の歯ごたえが楽しめる。酢味噌やわさび醤油で食べるのが一般的。
甘露煮
醤油/砂糖/みりんなどで、骨まで柔らかくなるほど長時間煮込んだ料理。日持ちもするため、保存食としても重宝される。コイの旨味が凝縮された濃厚な味わいである。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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