突然ですがルアマガでは、バス釣り用ビッグベイトのダウンサイジング版のことを「マイクロビッグベイト」という名称でカテゴライズすることになりました。HMKLからは2020年、ビッグベイトとしてはやや小さい『アライブベイト』が発売。その意図は“一日中投げても疲れないビッグベイト”とのこと!
目指したのは“普通のタックルで投げられるビッグベイト”
HMKLから2020年に発売された『アライブベイト』は、ビッグベイトの動きはそのままにサイズを落とした、まさしくマイクロビックベイト的な設計思想を持つルアー。
【スペック】
●全長:14cm ●自重:16.5g ●タイプ:フローティング ●本体価格:3,900円(税抜き)
アライブベイトは5つの分割ボディを持つ、多関節のルアー。泉さんの手によるリアルな塗装が施されている。鼻先のアイはトップウォーター用。頭部にあるアイに結ぶと、バイブレーション的なアクションで潜行する。
デザインした泉さんの“マイクロビッグベイト観”とは?
なぜビッグベイトを小さくするのか? そもそもHMKL代表の泉さんが『アライブベイト』を開発したのは、長丁場の試合でも疲れずに投げ続けるためだという。
泉和摩さんに聞く“マイクロビッグベイト”の在り方
泉「基本的に、このルアーをなぜ作ったかというとですね、ビッグベイトを投げたいんだけど、試合だと3日も4日もあれを投げ倒さなきゃいけない。それは体力的に難しい部分がある。だからこれを普通のサイズにしたら使いやすくなるんじゃないかと思ったんです。それが動機ですね。普通のタックルで普通に投げられる、限界のビッグベイトとでもいうか(笑)」
多関節にしたのは、生き生きとした本物の魚のようなアクションを出すため。よくジョイント部の自由度を抑える多関節ビッグベイトがあるが、泉さんはあえて自由度を上げている。
泉「プロトタイプは作るのに1週間かかりました。プロトは手作りですからね。でも、1発目でうまくいったので助かりました(笑)」
製品は樹脂製だが、塗装は泉さんとスタッフによる手作業。それはもう息を飲む美しさだ。そして使い方は決して難しくはない。
泉「王道は投げて巻くだけです。あとは普通のトップウォーターとして使います。岸際に投げて、ちょんちょんと動かすだけ。活性のいい時ほどこの方が食いますね」
秘儀公開・3連結アライブベイト
頭部アイと前のフックアイを連結させ、3尾を上下に並べた超豪華なチューン。一番下のルアーだけシンキング。アラバマも脱帽するような神アクションが出る。ポーズ中でも複雑に動く。
HMKLによる3連結アライブベイトのアクション動画はこちら
ビッグベイトを3つも連結するというそもそもの発想も奇想天外だが、そこまでしても動きが破綻しないアライブベイトのバランスの良さにも驚愕だ。試してみたくなること必定なこのチューン、間違いなく一見の価値あり。