読者が選んだ2021年バス用スピニングリール人気ランキング【T.O.Y.2021】



テクノロジーや価格の差によって、スピニングリールも当然ながら序列というものがある。過去のT.O.Y.は高級志向が強めで、フラッグシップモデルばかりがトップに君臨していたが、ここ数年はその序列が崩れつつある。そして今回も、下克上が現実のものとなった!

【1位】DAIWA ルビアス【↑4位 462P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
150~215g5.1~6.267~99cm3lb150m~2号170m5.0~10.0kg9/142,240円~46,640円(すべて税込)

15モデルに続き、20モデルもやっぱりフラッグシップキラー!!

ZAION製モノコックボディ&エアローターの採用で、高強度を維持しながらも重量155g(FC LT2500S)を達成。さらに冷間鍛造の大口径タフデジギアやストッパーレスボディも導入し、フラッグシップ級にも劣らない…というより、ほぼ同等の性能を誇りながらも3万~4万円台の実勢価格。ユーザーの立場から見れば、至極当然のナンバーワンだ!!

【2位】シマノ ヴァンキッシュ【↓1位 420P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
145~220g4.6~5.458~101cm2lb80m~4号170m3.0~11.0kg11/1、13/162,700円~65,780円(すべて税込)

タイトル防衛は逃したが来年以降も虎視眈々と征服を狙う!

ボディ、ローターにシマノのオリジナルカーボン素材CI4+を採用することで、圧倒的な軽さを実現しながらも剛性と耐久性も向上させたレーシングマシン。ロングストロークスプールはラインの巻き幅を長くして、キャスト時後半でもラインがスムーズに放出されて飛距離が伸びる。

【3位】シマノ ステラ【↓2位 309P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
165~260g4.6~6.458~101cm2lb80m~4号170m3.0~11.0kg11/1、14/187,780円~94,490円(すべて税込)

今年モデルチェンジのウワサ。そろそろ頂点に返り咲く刻か!?

アングラーにはもはや説明がいらない、スピニングリール界の頂点。年式は違えど『ステラ』の名を持つモデルがT.O.Y.を征した回数は、全22回のうち何と13回。2022年は新型モデルがデビューするとのウワサで持ちきりなので、来年は14回目の栄冠もある…かもしれない。

【4位】シマノ ヴァンフォード【↑12位 288P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
150~220g5.1~6.269~101cm3lb110m~4号170m3.0~11.0kg7/1、9/133,000円~37,400円(すべて税込)

軽量化と超感度を追求したヴァンキッシュキラー

ストラディックCI4+から「ヴァンキッシュJr.」の地位を継承し、さらにその性能を追求した結果『ヴァンキッシュキラー』と言われるまでになってしまった、軽量かつ超感度が自慢のモデル。これが定価3万円台なのだから驚きだ。

【5位】シマノ ツインパワー【↑8位 186P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
180~260g4.4~6.269~101cm3lb125m~3号200m3.0~11.0kg9/147,300円~51,150円(すべて税込)

唯一無二の質実剛健コンセプトで我が道を行く!

ユーザー的な目線ではステラとヴァンキッシュの間に挟まれてしまってはいるが…。金属製ローターやHAGANEボディによる質実剛健さを愛するユーザーも多いからこそ、ベスト5をキープできているのだろう。

【6位】シマノ ストラディック【↓3位 165P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
185~295g5.1~6.464~101cm2lb170m~4号170m3.0~11.0kg6/128,050円~31,350円(すべて税込)

2代目になって『ベーシック』のステージがさらに進化

HAGANEボディにHAGANEギア、そして非接触式X-プロテクトを採用して耐久性を追求。心臓部にはマイクロモジュールギアⅡを搭載し、フラッグシップモデルに限りなく近いシルキーな巻き心地が体感できる。

【7位】DAIWA 21カルディア【↓6位 145P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
170~230g5.1~6.264~99cm2lb120m~14lb130m5.0~12.0kg6/124,970円~27,170円(すべて税込)

新素材ZAION V製 モノコックボディで完全新生!

2021年のフルモデルチェンジを機に、カーボンハイブリッド樹脂であるZAION V製のモノコックボディを初採用。これまで以上の大口径ギアの搭載が可能になり、回転性能とパワー、そして剛性が大幅にアップしている。



【8位】DAIWA タトゥーラ【↓7位 132P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
170~185g5.3~6.275~87cm3lb150m~6号100m5.0kg6/124,200円~24,970円(すべて税込)

バスフィッシング完全フィーチャーのタフスピニング

全米におけるDAIWAのメインブランド『タトゥーラ』のネーミングを与えたスピニングリール。もちろんバス専用セッティングが施されており、LTコンセプトで軽快な使い心地を追求するだけでなく、ハードユースにもしっかり耐える。

【9位】アブ・ガルシア ロキサーニ【↑11位 124P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
206~261g6.283~100cm4lb100m~16lb150m3.0~5.2kg6/115,400円~17,160円(すべて税込)

REVO同様のコンセプトながらリーズナブルでタフに使える

トーナメントスペックモデルであるREVOのコンセプトを受け継ぎながらも、デュラメタル一体アルミボディやAMギアリング、ソルトシールドベアリングを採用して、少々タフな使い方でも十分に耐え得るハイバリューモデル。

【10位】DAIWA イグジスト【↑14位 109P】

重量ギア比最大巻取長糸巻量最大ドラグ力ベアリング価格
150~260g4.9~5.761~99cm2lb120m~14lb130m5.0~10.0kg12/173,700円~79,200円(すべて税込)

何事にもブレずに王道を突き進むフラッグシップの4代目

冷間鍛造&マシンカットによるタフデジギア、大口径ドライブギアを内包する軽量&高剛性なモノコックボディ、そして回転構造を水からシャットアウトするマグシールドと、DAIWAリールの粋を凝縮させたフラッグシップモデル。そろそろフルモデルチェンジというウワサも…。

続いては座談会!

性能と値ごろ感が受賞を後押し

LM:スピニングリール部門はルビアスが1位でした。昨年3位からのランクアップです。

長谷川:買いやすいのと高級感ある外観が人気なんだと思います。ヴァンフォードやヴァンキッシュも人気です。発表の周期を考えるとステラはそろそろモデルチェンジだと思うので、次回また一気に上位に入ってくるでしょうね。

LM:千藤さんはベイトリールはほぼスティーズしか使わないということですが、スピニングリールはどうですか?

千藤:イグジストがメインでしたが、最近はルビアスエアリティも使ってます。

長谷川:お店でもルビアスは人気で、バスの人は2500のクイックドラグ仕様を指名買いする人が多いですね。

LM:昨年は藤田京弥さんが陸王の府中湖戦で、ビッグフィッシュとのやり取りにクイックドラグを活用してました。ドラグノブを少しひねるだけで、ラインの出を調整できるのが利点ですね。

千藤:イグジストより軽いしシルキーな巻き心地なので、「T D世代」の自分としてはエアリティは結構好きです。

LM:クイックドラグはどうですか?

千藤:自分的には一度ドラグ調整をしたら、そのまま使うことが多いんですよ。フッキングの直後から、ジリジリ出る感じに設定してます。ファイト中はラインとロッドの角度を自分で調整して、バスが引いたらロッドを寝かせてラインを出す感
じです。バスを寄せるときはロッドを立てて、ラインとロッドが90度近くになればラインの出が止まるような調整です。口で説明するのも限界があるので、気になる人は桧原湖で自分のガイドを受けてみてください(笑)。

長谷川:オフショアでマグロとかを釣る人も、フッキング後はロッドを寝かせて魚を走らせるからそれと似てますね。

千藤:慣れると3lbラインでも余裕で50アップのラージが取り込めます。

田中:僕はスピニングリールもずっとシマノメインで、最近はコンプレックスCI4+を使ってますね。

長谷川:軽さと買いやすい価格なので、お店でもすごく売れてますよ。昨年モデルチェンジしたのもあって、入荷したらその日になくなるぐらい人気の機種です。DAIWAリールだと、レブロスやレガリスがよく売れてます。

LM:レガリスL Tは2500X Hを2個持ってます。ATD(オートマチックドラグシステム)という機構が入っていて、ラインの滑り出しがすごくいい。50アップのバスはもちろんのこと、ナイロン2lbラインで、管理釣り場で50cmオーバーのニジマスを釣ったこともあります。

田中:僕もレガリスL Tを持っていて、シーバスメインで使ってます。2500番だと1万円以下で買えてコスパがすごくいいですね。

長谷川:通販で毎日注文があって、多いときに1日4~5台売れてます。夏は4000番とかもよく売れてますよ。

LM:やはりソルトルアー用ですか?

長谷川:3000番とか4000番はナイロンライン3号が100m以上巻けるので、海でエサ釣りをする人にも人気が高いようです。お店で品薄なので、ネットで探して買う人が多いんだと思います。

センドウ「イグジストより軽いしシルキーな巻き心地なので、「TD世代」の自分としてはエアリティは結構好きです」
ルビアスのクイックドラグ搭載モデルで、陸王取材時に府中湖のグッドサイズを次々と仕留めた藤田京弥さん。素早くドラグ調整できるので、もはやクイックドラグは彼の釣りにとって欠かせない存在だという。
釣行前にドラグを設定したら、後はロッドワークでラインの出を調整するという千藤さん。「桧原湖ガイドで実際にレクチャーできますよ」

T.O.Y.2021スピニングリール部門ランキング

順位変動ブランド製品名ポイント
1↑4位DAIWAルビアス462
2↓1位シマノヴァンキッシュ420
3↓2位シマノステラ309
4↑12位シマノヴァンフォード288
5↑8位シマノツインパワー186
6↓3位シマノストラディック165
7↓6位DAIWAカルディア145
8↓7位DAIWAタトゥーラ132
9↑11位アブ・ガルシアロキサーニ124
10↑14位DAIWAイグジスト109
11↓25位シマノコンプレックスCI4+101
12↓5位シマノアルテグラ94
13↓10位シマノストラディックCi4+95
14↑25位アブ・ガルシアレボMGエクストリーム91
15↑20位DAIWAレガリスLT84
16↓15位DAIWAセルテート75
17↓16位DAIWAレブロスLT72
18NEWアブ・ガルシアゼノン68
19↓13位DAIWAセオリー66
20↓16位DAIWAフリームス63
21↑29位シマノサハラ61
22↑28位シマノナスキー58
23↑24位DAIWAスティーズ49
24↓21位アブ・ガルシアレボ ALXシータ40
25↑27位アブ・ガルシアレボ ロケット33
26→26位DAIWAイージス26
27↓19位DAIWAバリスティックFW22
28NEWシマノネクサーブ21
29NEWアブ・ガルシアレボディーズ18
30→30位DAIWAイグニス タイプR14

HISTORY of T.O.Y. 1999~2020

1999DAIWA チームダイワZ
2000シマノ ステラFW・AW
2001シマノ 01ステラFW・AW
2002シマノ 01ステラFW・AW
2003シマノ 01ステラFW・AW
2004シマノ 04ステラ
2005シマノ 04ステラ
2006シマノ 04ステラ
2007シマノ 07ステラ
2008シマノ 07ステラ
2009シマノ 07ステラ
2010シマノ 10ステラ
2011シマノ 10ステラ
2012シマノ 10ステラ
2013DAIWA イージス
2014DAIWA イージス
2015DAIWA 15ルビアス
2016DAIWA 15ルビアス
2017シマノ ヴァンキッシュ
2018シマノ ヴァンキッシュ
2019シマノ ストラディック
2020シマノ 19ヴァンキッシュ

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!