大津清彰さんに聞いた「ペンシルベイトは死んだのか? 説」【横沢鉄平の※諸説あります】

バス界には様々な通説がある。しかし通説があれば風説や異説も飛び交い、諸説がある。そんな諸説を深掘りする連載企画、今回のお題は「ペンシルべイトは死んだのか?」そういえば最近、ペンシルべイト使っているだろうか? 持って行ってる? 最後に釣ったのはいつ? 実はもう何年も前だったりして。そんなペンシルべイトの現在地を探り、安否の確認をしてみよう。ティムコ開発担当、大津清彰さんに伺った。

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

大津清彰(おおつ・きよあき)
ティムコで開発を担当し、トラファルガーなど傑作ルアーを輩出。また、新たなテクニックを考案すると惜しげもなく公開。多くの釣り人の救世主的存在だ。釣ったバスの胃の内容物調査を、20年以上継続している。その知識と経験の蓄積は誰にも追いつけない財産だ。

唯一無二のペンシルそれはレッドペッパー

様々なテクニックを考案しては世に広めている現代の救世主・大津清彰さんにも話を聞いてみた。

大津「確かに最近、ペンシルは人気ないですね。いわゆる普通のハイアピールのペンシルって僕もほとんど使わないんですよ。今でも普通に釣れるとは思います。ただし、ペンシルにハネモノやポッパーみたいな破壊力はないですね。その点、レッドペッパーだけは違いがあると思います。僕は、これがないと困りますから」

現在、釣具店に入ってみると、本当にバス用のペンシルべイトが少ないことがわかる。ただし、レッドペッパーシリーズだけは、比較的目にすることが多い。

大津「レッドペッパーはいわゆるザラのような規則正しく左右に首を振るペンシルとは違って、不規則にガチャガチャと動くペンシルなんですよ。これって、日本には同じようなペンシルがないんですね。唯一無二の性能を持っているわけなんです。クリアウォーターでキラキラしながら不規則に動くあの動きって、実はジャークベイトやシャッドの動きと同じなんです。レッドペッパーはそれを表層で表現できるんですね。特に得意なのはボイル撃ちです」

レッドペッパーでのボイル撃ちで仕留めたバスの数々。

大津「レッドペッパーはあらゆる魚種が釣れます。そんな魔力があるんです」

ボイル撃ちに関しては、冨樫さんもペンシルのアドバンテージを語っていた。

大津「ボイル撃ちは、規則正しくない動きのほうが見切られにくい。たまに空中に飛び出ちゃうくらいのほうがいいんです」

そして大津さんは、もう一つ別のタイプのペンシルべイトにも、可能性を見出している。

大津「トッパーの人が使う、水平浮きのペンシルってあるじゃないですか。あれには可能性感じますよ。いわゆるスケーティングタイプです。あの左右にサーッと流すようにしてダートする動きって、日本の魚に向いてると思います」

水平浮きのペンシルには可能性を感じます、と大津さん。

大津清彰さんのペンシルセレクト

レッドペッパーベイビー【ティムコ】

大津さんは、レッドペッパー全サイズから状況に合うサイズを選んでボイルを撃つ。関東では、ベイビー以下のを選択する率が高い。

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