カバーのバス釣り巧者「小森嗣彦」の手練手管に学ぶ!【COVER+1】

テキサスリグからパワーフィネスまで、多彩なアプローチが存在するカバーの釣り。シンプルな攻めが通用しないときに試したい「+1」のアイデアとは? カバー巧者8名の手練手管に学ぶ「COVER+1」。今回は小森嗣彦さんに聞いた。

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

小森嗣彦さんのプロフィール

小森嗣彦(こもり・つぐひこ)

JBトップ50で3度の年間優勝を達成した国内最強選手のひとり。自然と生物に対する広範な知識をベースに、ロジカルなゲームを構築することに長けている。

テキサスリグは「ロールアクション」が命

以下、小森さんの回答。

カバー撃ちの軸にしているのはネコリグ(カバーネコ)ですね。最近はパワーフィネスを使う人も多いですが、僕はキャストの精度を考えてベイトタックルしか使いません。

カリフォルニアロールを選ぶのも同じ理由で、自重があるから2g程度のウエイトでも投げやすいんですよ。カットテールやスワンプジュニアだと3g前後が基準になるし、風が吹いたりするとそれでも操作しづらいので。

アプローチ方法はふたつあって、基本的には撃ったあとボトムまで落とします。5~10秒シェイクしたら20cmほど持ち上げて、また同様に誘う。これを3~4セット繰り返していきます。

このなかで浅めのレンジで反応が多いようだったら、水面からシェイクしつつ下へ刻んでいくアプローチに変えます。

なお、カバーにもいろんな種類がありますが、ウッドカバーであればいちばん太い幹の部分をねらうのが基本。魚が隠れやすくて、なおかつルアーに気づきにくいスポットを撃つことが大事です。

ウッドチップや浮きゴミなど、表層だけを探る場合はモコリークローのテキサスリグ。リグの構造上、ネコリグだとシンカー付近だけ食われてすっぽ抜けることが多いんですよ。

この手のワームはシェイク時にボディーが「ロールするかどうか」によって食いが大きく変わります。密度が濃ければ7gまで使いますが、重すぎるとロールが抑え込まれてしまう。モコリークローは軽めのシンカーによってベストなアクションが出せます。

「カバーネコは半径1m以内のバスに気づかせるイメージで操作。テキサスで浮きゴミを撃つ場合は3mぐらいかな。シェイクするのは食わせるためではなく、発見してもらうのが第一の目的です」

タックル解説

5inカリフォルニアロール【ゲーリーインターナショナル】

フックはスーペリオCNフック#1/0(エンジン)、シンカーはミサイルシンカートーナメント1/11oz(アクティブ)使用。ワッキー用チューブは5mm径のもの。

モコリークロー【ゲーリーインターナショナル】

フックはスーペリオCOフック#1.5(エンジン)、SUGOIタングステンシンカー4g(ゲーリーインターナショナル)使用。

カバーネコ&テキサスリグ用タックル

  • ロッド:コンクルージョン67MH・プロト
  • リール:ジリオンSVTW 1000XHL
  • ライン:バスハードインジケーターフロロカーボン 10~14lb

※ロッドはエンジン、リールはDAIWA、ラインはザルツ(カバーネコ用は12lb)

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

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