近年釣り物としての人気が高まるばかりのキジハタ。生息数の多い関西ではアコウの名で知られる。水温上昇などの要因があるのか生息域が東に拡大しつつあり、ハタ科の魚を中心に狙うグルーパーフィッシングとして人気を博している。いずれの種も美味しいハタ科の魚の中でもキジハタは人気が高い。旨味があり、ぷりっとした皮もふんわりにつければ非常に美味しい。中華風酒蒸しのレシピをご紹介。
●文:ルアマガプラス編集部
キジハタについて
旬は2度あり春と秋では違う味が楽しめる!
スズキ目スズキ亜目ハタ科マハタ属。鳥の雉(きじ)に似た模様のためについた名前がキジハタ。この魚も地方名がたくさんあり、面白いところでは、三重県尾鷲周辺で呼ばれるアズキマス(アズキハタは別の地方名として使われている)。岩礁帯に多く棲息し、港のブロック帯にもいる。初夏に産卵する。生まれたときはすべてメスで、40cmを超えるころにオスへと性転換する。
代表的なブランド
東北から九州まで広く分布するが、沿岸域の岩礁帯などに棲息するため、漁獲高は少なく、希少価値もあって高級魚とされている。太平洋側よりは日本海側に多く、富山から島根あたりで釣りの好ターゲットともなっている。生きているキジハタは、市場価値が最も高い。
おすすめ料理 | 旬 | 全国の主な産地 |
---|---|---|
刺身、煮物、焼き物、揚げ物、汁物など | 6~9月 | 九州~瀬戸内海、山陰地方 |
キジハタの中華風酒蒸し
「中華風酒蒸し」は広東料理の傑作中の傑作、紹興酒の甘味と魚の旨味が絶妙に混ざり合う逸品。
材料(2人前)
- キジハタ:半身
- 紹興酒:大さじ3
- ゴマ油:大さじ3
- 塩:適量
- しょう油:大さじ2
- ショウガ:1切
- 長ネギ:1本
作り方
【手順1】
薬味を用意する
長ネギの青い部分はそのまま残しておき、白い部分は白髪ネギに。ショウガは1切分を細く切り分けておく。
【手順2】
身に下味を付ける
3枚におろした身に軽く塩を振って下味を付ける。臭い消しの効果もあるので全体に振り掛けるようにする。
【手順3】
深皿に材料を盛る
深めの皿に、まずは長ネギの青い部分を敷く。その上に身を乗せて、さらに細切りにしたショウガを散らす。
【手順4】
紹興酒を全体に降り掛けて蒸す
材料を乗せたら、全体に掛かるように紹興酒を振り掛ける。そして蒸し器の中で20分間、しっかりと蒸し上げる。
【手順5】
ゴマ油を煙が出るまで温める
ゴマ油は、フライパンで煙が出始めるまで熱々に温める。お好みでピーナッツ油を使うとさっぱりとした仕上がりに。
【手順6】
蒸したら白髪ネギを盛り、味付け&油を掛ける
蒸し器から取り出し、白髪ネギを散らす。全体にしょう油を回し掛け、最後に熱したゴマ油を全体に掛けて完成。
【ワンポイント】紹興酒の甘味とコクが美味しく仕上がる秘訣
中華料理の香りや隠し味に調味料としても使われる紹興酒がこの料理の要。蒸すことでまろやかな旨味を引き出してくれる。下に出たスープをごはんに掛けて食べると、これも絶品だ。
完成!
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