ショアから10kg超のヒラマサを狙う。挑戦してみたいが、ゴリゴリのエキスパートの世界。敷居が高く感じる人も多いかもしれない。そこで、数々の大型青物を磯からキャッチしている大川漁志さんが、ショア青物の要点を解説! 「プラグを使えば捕獲率が上がります。誰でも楽しめるのが、ショアキャスティングのいいところです!」。要点3つを、全3回でお伝えするラスト回!
●文:ルアーマガジンソルト編集部●写真:がまかつ提供
大川 漁志(おおかわ・りょうじ)
ソルトゲームの夢の島、壱岐出身在住。幼少期から壱岐の海で遊び身につけた野生的な勘と豊富な実釣経験を持ち、現在はヒラスズキや青物を狙うロックショアゲームを中心に活躍するエキスパートだ。壱岐島東部、芦辺町のゲストハウス「みなとや」の主でもある。ラグゼプロスタッフ兼サラシニスト。
要点3:釣れる理由を考える!ルアーのサイズとアクション、操作は重要なファクター!
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秋のヒラマサのハイシーズンに実釣を行ったのだが、例年だと、夏から秋にかけてのヒラマサの釣果や動向はどういった感じなのだろうか?
大川「産卵を終えて回復したヒラマサがカタクチやキビナゴなどの小型ベイトに付いて浅場に入ってくる時季です。5〜6kgまでが多く、サイズは選べないけど楽しい釣りが展開できるシーズンと言えますね」
潮通しが良く、ベイトの気配を感じる場所が、釣り場選びの基本
実績の高いスポットは、今回の実釣でも入ったような沖へと張り出した磯など、潮通しの良い場所がいいのでしょうか?
大川「そうですね。磯のワンドとワンドの間の岬で、ブレイクがあって潮が流れて、潮目が出て。潮の動きによってワンドにベイトがたまったり、岬を経由して出入りしたりするような場所で、釣果実績が高いです。ベイトがたまる漁港の周りもチャンスがあります」
潮通しが良くてベイトフィッシュが居て、潮目など流れの変化とブレイクなどの地形変化があればショアプラッギングが成立する?
朝マズメをハズしても諦めるな!
大川「そういう好条件がそろっているのが、各地にある誰もが知る1級ポイントなんです。入門者の方には一級ポイントで一日中ルアーを投げ倒すことをおすすめします」
その理由は?
大川「こういう地形でこういう潮の当たり方をするのかとか。このタイミングでベイトが動いて、ボイルが起こるとか、一級ポイントは一日を通して海中のイベントが多い。このタイミングで釣れるというのがわかって、応用が利くようになります」
主力ルアーはダイビングペンシル大型を狙うなら200mm以上
ジャークして飛沫を立て水面直下にダイブ。泡をまとわせながら任意の引き代で泳がせ、再浮上。この一連の動作を繰り返し、飛沫、音、泡、波動、フラッシングでアピールする。「実釣では大型を狙っていたので大型のプラグを使用。ララペン240は飛距離が出て、アピール力があり、ボリュームもあるので活性の高い大型ヒラマサを誘い出しやすい。ワイルドレスポンス240Fも大きなシルエットで機敏に泳ぎ、オールマイティに使えます。プロトのリップレスミノーは日が昇る前の暗い時間帯や、時化てダイビングペンシルが引けないときにゆっくりめにジャークして使います」
似たような好条件スポットを見つけられる、ということですね。
大川「そう。釣れる理由をつかんでおけば、どこに行っても魚と出会う確率が上がると思います。活性の高い魚が居れば喰わせるのは簡単。でも考えながら釣ればもっと楽しめますからね」
魚を獲るだけでなく、そこまでのプロセスも楽しむ?
大川「そう。あと1級ポイントは釣り人も多い。ベテランからルールやマナーを学んだり、釣り人同士のコミュニティができたりという点でもビギナーの方におすすめします」
大川流、ルアーアクション&操作法
ダイビングペンシルですが、実際にはどのような操作やアクションをつけるんですか?
大川「最初は自分が行いやすいリズムでジャークするのがいいと思います。反応がなければもっとゆっくりが良いのか、速いほうが良いのか。ロッドの引き代を長くしたり、短くしたり、強くしたり、弱くしたり、あるいは水面を滑らせたらどうかなど、いろいろ試してヒラマサのご機嫌をうかがいます」
潮目やブレイクの上は喰わせの間を意識
大川「潮目やブレイクラインの上は、出る確率が高い喰わせのポイントになります。ゆっくり誘ったり、ジャーク後のラインスラックをしっかり出して、バイトしたら確実に吸い込ませるなど喰わせの間を意識してアクションをつけます」
ショアからのヒラマサゲーム、大型を釣るための要点2、いかがだっただろうか? 次はいよいよラスト。タックルなどの解説を行う予定。
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