ヒラメ専用ミノーの決定版!遠投性と喰わせのアクションを兼ね備えた『FJバーティスR(DAIWA)』のハウツーを徹底解説!【ミッチー高橋のサーフタクティクスEpisode.4前編】

近年日本のソルトルアーフィッシングシーンの中でも、圧倒的な人気を誇り、一大ジャンルへと飛躍したサーフからのヒラメ釣り。広大な砂浜から、少ない情報や自身の観察力を駆使し、導き出さなければいけないその釣りは、決してイージーとは言えないが釣り上げたときの感動と爽快感は図り知れない。そんなヒラメゲームの新たな攻略法を探究し、発信し続けるアングラーが「ミッチー高橋さん」である。第4回目の連載は、先日発売されたばかりのフラットフィッシュ専用ミノーの決定版『FJ バーティスR』の詳細及び使い方をミッチーさんに徹底解説していただきましょう。

●文:ルアマガプラス編集部

語っていただくのは全国各地のサーフを渡り歩く初代ヒラメ王・ミッチーさん!

高橋慶朗(たかはし・みちあき)
ヒラメを始めとしたフラットフィッシュから、シーバス、青物、ロックフィッシュなどあらゆるソルトルアー魚種に精通するスーパーエキスパート。固定観念に捕らわれず、常に進化を求めるアグレッシブなスタイルに定評がある。またシーバスやオオニベにおいてはレコードホルダーとしての顔を持つ(シーバスJGFA・IGFA20lbラインクラス日本&世界記録【107cm9.5kg】、オオニベJGFA20lbラインクラス日本記録【150cm26.4kg】)。グローブライド(DAIWA)勤務。愛称はミッチー。 [写真タップで拡大]

DAIWAからフラットフィッシュ専用ミノーの「決定版」が遂にリリース開始!

ミッチー高橋「皆様、こんにちは! DAIWAフィールドスタッフのミッチー高橋です。いよいよ晩秋のソルトルアーフィッシング最盛期! 僕は来年のNEWアイテムの撮影や実釣ロケ、イベントで相変わらず全国各地を飛び回りながら釣りをしています。会社はおろか、関東にいない日が続いています(苦笑)」

――来年度のアイテムの撮影や動画ロケ、イベントなどなど1年のうちミッチーさんが最も多忙になるシーズンですね。原稿ありがとうございます!(感謝)。ところでミッチーさん、先日遂にフラットフィッシュ及びサーフファン注目のルアーがDAIWAからリリースされましたね!」

ミッチー高橋「そうなんですよ! すでに商品も発売され、DAIWAのYouTubeチャンネルをチェックされた方はご存知かと思いますが、僕が欲していたヒラメ専用ミノーの『決定版』と言っても過言ではないルアーがリリースされました。

その名も『FJバーティスR 125F/S(DAIWA)』。

FJバーティスR 125F/S(DAIWA)

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【スペック】

  • タイプ:スローフローティング、シンキング
  • 全長:125mm
  • 自重:20g(F)、22.5g(S)
  • カラー:全8色
  • 価格:2,100円(F)、2,150円(S)

ミッチー高橋「今回はこのフラットフィッシュ特化型ミノーについての詳細及び使い方を徹底解説させて頂こうかと思います!」

DAIWA が誇る名作シーバスミノーの遺伝子がフラットフィッシュSPとなって爆誕!

――FJバーティスRですが、名前やルアーの形状を見てもすぐに気づいたんですが、ズバリ、ショアラインシャイナーの「ヒラメ専用」カスタムモデルということですよね?

ミッチー高橋「その通りです!このルアーは、シーバス&ヒラメの実績が高い『ショアラインシャイナーZバーティスR125F/S(DAIWA)」をベースに、よりヒラメの好むワイドウォブリングアクションにリップチューンしたヒラメ特化型ミノーとなります。 

特筆すべきはDAIWAミノーのトップクラスを誇る『圧倒的な遠投性能』を継承していることで、これにより遠投性が問われる遠浅サーフや強風下での飛距離が既存ヒラメハンターZシリーズよりも大幅にアップ、今まで攻めきれなかったより沖のポイントが狙えるようになったのです」

――最新のバーティスRの飛距離は本当に凄いですよね、ジグ並の飛距離が全然出せてしまいますから!

ショアラインシャイナーZバーティスR125F/S(DAIWA) [写真タップで拡大]

ミッチー高橋「サイズは周年を通してヒラメを狙いやすい125mm。 アクションも、SD(スロードライブ)メソッド専用ミノー『ヒラメハンターZ SD125S(DAIWA)』をベースに、デットスローリトリーブでもヒラメの好むワイドウォブリングアクションでヨタヨタと泳ぐようリップチューン、食い渋りのヒラメにしっかりアピールできる仕様となっています」

ヒラメハンターZ SD125S(DAIWA) [写真タップで拡大]

――圧倒的な飛距離にヒラメの好むアクションを両立させたサーフゲームの『ハイバーサタイル』ミノーというわけですね!

ミッチー高橋「そうなんですよ。ちなみに、ヒラメハンターZ SD125Sはボディ形状もSDメソッド専用設計となっており、フラットボディのフラッシング効果やワイドウォブリングアクション時にボディから発する波動によるアピール力はこちらの方が強く、ボトムレンジキープ力も高いので、状況によってFJバーティスRと使い分けて頂ければと思います」 

SD(スロードライブ)メソッドとは 

――FJバーティスR 125F/Sは「SD(スロードライブ)メソッド」にも対応してるとのことですが、改めてその釣法を教えて下さい!

ミッチー高橋「かしこまりました! このメソッドはルアーをスローにジャークすることで瀕死のベイトフィッシュの動きをイミテートしたスロージギングの理論を応用しています。

デットスローリトリーブで瀕死のベイトフィッシュのヨタヨタした泳ぎを再現することを『SD(スロードライブ)』メソッドと命名しました。さらにそのアクションを演出できるようセッティングされたのが『ヒラメハンターZ SD125S』や最新の『FJバーティスR 125F/S』になります」

――確かシーバス用のショアラインシャイナーシリーズでもSDモデルはありましたよね!

ミッチー高橋「その通り!SDミノーは、当初は大型シーバスほど確実に捕食できる瀕死のベイトフィッシュを偏食することからシーバス用として開発したルアーだったのですが、これをヒラメ狙いで使用したところヒット率が大幅に向上したことで、ヒラメ用に展開されたのです」

ショアラインシャイナーZバーティスSD(DAIWA)

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ミッチー高橋「シーバス狙いでは、シーバスの回遊コースに陣取ってキャストを繰り返す、いわゆる回遊待ちのスタイルとなるのですが、ヒラメ狙いでは、ヒラメが居付いているであろうポイントを何度も繰り返し通すことで、そこに居る食い渋るヒラメに興味を持たせ、最終的に口を使わせるスタイルとなります 。

開発の発端は、ブリの若魚(関東でいうイナダ)に追われたイワシの鳥山がサーフで発生し、ジグやワーム、シンペンではイナダしかヒットしてこない局面に於いて、SDミノーのデッドスローリトリーブで良型ヒラメが連発したことから始まります。 

この時は、イワシは群れで回遊することからリトリーブスピードを速くしてしまうと逃げ回るイワシの群れとルアーが同化してしまい目立たなくなるという理由から、デットスローリトリーブで逃げ遅れたイワシを演出でき、且つ群れの中でも一際目立つサイズのショアラインシャイナーZバーティスSD(スロードライブ)140Fをセレクト」

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ミッチー高橋「すると、イワシの群れが接岸したタイミングで読み通り良型ヒラメがヒットしてきた。その後すぐにイワシの群れは抜けたのですが、この周辺にはまだ明らかにヒラメが潜んでいる気配があったので、その後も同じコースを繰り返しトレースしていると、定期的に突然ヒットしてくるという局面が終日続いたんです。 

その後、周年を通して同じパターンを試してみると、イワシの群れがいなくても、更には食い渋りの状況下でも、ヒラメが居付いていそうなポイントをデットスローリトリーブで繰り返し攻め続けていると、突然ヒットしてくることが判明しました」

――デッドスローリトリーブ、いやSDルアー恐るべし…! SDのアクションだからこそベイトが抜けたり、食い渋り状況下でも反応するんでしょうね。

ミッチー高橋「何度も繰り返しスローな動きのルアーを見せることで我慢できなくなり食いついてくるのか、イラついて食いついてくるのか、本物のベイトフィッシュが近くを通って一時的に活性が上がるのか、潮の流れの変化で活性が上がるのかはまだ判らない点もありますが、とにかく粘っていると高確率でヒットしてくるんですよね」

SD釣法の釣れ具合を知りたければこちらの動画をチェック!

SDメソッド(有効シチュエーション、場所、誘い方)の実践ポイントを超解説!

ではここからFJバーティスRをはじめ、ヒラメハンターZ SD、SLS ZSDなどで実践できる『SD(スロードライブ)メソッド』を徹底解説して頂きましょう。 

その1:有効なシチュエーション 

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ミッチー高橋「SDミノーを使用した超スローリトリーブの誘い方(SDメソッド)でキモとなるのは、まず『キャストする場所にヒラメが居る』ことです。 

SDメソッドは、ヒラメが居れば高確率でヒットしてくるもののキャスト開始からヒットしてくるまでの時間の幅がかなり広い。 ヒラメの活性が高ければキャスト後数投でヒットしてきますが、活性が低い、もしくはスレていて食い渋りの状況だとヒットまで2時間以上かかることもあります」 

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ミッチー高橋「ヒラメが居るか居ないかの判断は簡単で、まずヒラメが好むポイント(詳細は後述する)で朝マズメにヒラメが釣れた、もしくは周囲で釣れていれば、そのポイントにはまだヒラメが残っていると判断できます。朝にヒラメが釣れるということは、そのポイントのヒラメは活性が高く、数も複数である場合が高い。ヒラメが釣れていなくても、アタリがあれば魚が居ると判断できますが、この場合は活性が低いかスレていると判断できます。

逆に、朝マズメに全くアタリの無かったポイントはヒラメの居ない可能性が高いと思ってください」

――確かにSDメソッドは「喰わせのメソッド」だからこそ、魚が確実にいるシチュエーションでやらなければ意味がないんですね。

ミッチー高橋「そうですね、でも例外として、朝マズメが満潮で沖のポイントまでルアーが届かないポイントや、朝は静かだったが昼から鳥山が立ったポイントなど、朝以外でもヒット、もしくはアタリが出たポイントであればSDメソッドは成立するので頭の片隅に留めておいてください」 

その2:ヒラメが好むポイント(SDメソッド時のキャストコース)

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――つぎにSDメソッドで狙うポイントはどこになるのでしょうか?

ミッチー高橋「ポイントは基本的なサーフにおけるヒラメのポイントですが、サーフのヒラメは強い流れによって砂が流され深く掘れた場所を好むので、僕のホームである遠浅サーフの常磐エリアでは『離岸流』や『ヘッドランド周辺』が狙い目となります」

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ミッチー高橋「離岸流は大きいほど深く、ヒラメのサイズ、ストック量も離岸流の大きさに比例しているので、周辺で一番大きな離岸流を見つけることがキーワードとなります」

「離岸流」の見分け方を知りたければ下記のミッチーさん解説記事もチェック!

ミッチー高橋「砂浜の侵食を防ぐためにつくられたヘッドランドはT字の形状をしているため、堤防の側面に当たった潮流はそのまま沖側に蛇行するので、この流れにより堤防の際は深く掘れています。堤防の周囲には捨石やテトラポットが配置されており、これがストラクチャの役割も果たしています」

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「ヘッドランド」についてのミッチーさんも解説記事も要チェック!

ミッチー高橋「離岸流、ヘッドランド周辺共に、ヒラメが好むのは『深くなっているゾーンとその周辺のカケアガリ』となるので、居て食わないヒラメを狙うSDメソッドでは、この2つを集中的に狙います。

もし朝マヅメでヒットもしくはアタリの出たポイントが判っていれば、その周辺にヒラメが残っている可能性が高いので、アタリの出たポイントを中心に半径10mに絞ってキャストを繰り返せばよいでしょう。

朝の状況が判らず、大きな離岸流などで深いゾーンが広くヒラメの付き場が絞りにくい時は、やる気のあるヒラメほど浅い場所とカケアガリの際で待ち構えていることが多いので、カケアガリに沿ってリトリーブするのも効果的です」 

その3:誘い方 

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――着水からリトリーブしてくる際にアクションや意識することはありますか?

ミッチー高橋「SD対応ミノーはデットスローリトリーブで巻いてもヨタヨタと泳いでくれるので、キャストコースが決まったら後は投げてゆっくり巻くだけで良いです。リトリーブは遅いほど効果的で、ルアーが泳ぐことで発生するブルブルという振動を感じられるギリギリの速度が理想となります」

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ミッチー高橋「ヒラメ狙いの場合は底スレスレを引いた方がヒット率は向上するので、基本的にはシンキングミノーをセレクトし、着水直後からロッドを立てて巻き始めます。ルアーが深いゾーンからカケアガリに差し掛かるとリップが底にゴツゴツと当たり出すが、気にせずにそのままリトリーブを続けます。

カケアガリはヒラメの好む1級ポイントであり、リップがボトムにゴツゴツと当たっていても普通にヒットしてきます。全体的に浅く、キャスト直後からボトムに当たってしまうときはフローティングモデルをセレクトし、更にリトリーブスピードを落として対応しましょう」

ヒットしてくるタイミングは?

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――他のルアーを使い、ローテーションしていく中で、SDミノー及びSDメソッドはどのようなタイミングで投入するのがベストですか?

ミッチー高橋「朝のラッシュが落ち着いてからがSDメソッドの本領発揮で、早いときで30分、日中だと2時間後に突然ヒットしてくることもあります。あくまで推測ですが、何度も繰り返しルアーを見せることで我慢できなくなり喰いついてくる、イラついて喰いついてくる、もしくはベイトの群れが通過すると一時的にヒラメの活性が上がるのではと読んでいます。潮止まりの前後も流れの変化でヒラメの活性が一時的に上がる様で、ヒット率は向上。夕マズメも同様です。 

朝マズメでヒラメの活性が高い日など様々なルアーで普通にヒットしてくるときは、SDメソッドでも同様にヒットします。スローリトリーブな分だけ手返しは悪くなりますが、そのタイミングは大型のヒット率が高いので、型を狙いたいのであればお薦めです」

――カラーはどのようなものをチョイスすれば良いでしょうか?

ミッチー高橋「ミノーのカラーは、朝マズメや、日中でもまだ誰もルアーを投げていない状況であれば、ヒラメはまだスレていないので目立つアピール系カラーが有利となります。例えば日の出前の薄暗い時間帯は自己発光して存在をアピールできるグローが強く、日が昇り始めてきたらピンクやチャートなどの明るいアピール系の方がヒット率は向上します。

日が高くなりアタリが無くなったらナチュラルなカラーでありながらキラキラしたフラッシングでアピールできるラメ系やメッキ系の赤金、緑金、イワシカラーをローテーションして攻めましょう。ただし、朝でも入れ代わり立ち代わり攻められて明らかに魚がスレていると判っているときは、最初からナチュラル系カラーを使用した方がヒット率は向上することもあります!」

マズメ時やスレてないフィールドで有効な目立つカラー(アデルチャートマーブル) [写真タップで拡大]

日の出前などの暗い状況に強いグロー系(レッドヘッドグローベリー) [写真タップで拡大]

日の出から明るくなるタイミングで投入したいアピールカラー(マットピンク) [写真タップで拡大]

日中においてナチュラルかつフラッシングの効くカラー(アデルヒラメピンクイワシ) [写真タップで拡大]

スレているフィールドであれば朝から投入したいナチュラルカラー(アデルマイワシ) [写真タップで拡大]

現在FJバーティスRの実釣動画も絶賛YouTubeで公開中!

――現在DAIWA公式YouTubeチャンネルではすでにFJバーティスRの動画が公開され、かなり視聴されているのですが、この動画撮影、時期的に「夏」に行ってますよね?

ミッチー高橋「そうなんですよ、8月の初旬、35℃の真夏です。人間も魚もかなりタフな状況でした(苦笑)。でもタフだからこそ、FJバーティスRのSDメソッドの『真骨頂』を出せたロケでもありました!」

記事後編では実釣動画ロケでのFJバーティスRのより詳しい使用状況及び狙い所などを解説して頂きます。乞うご期待を!

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