本企画は岸釣りのスペシャリスト・川村光大郎さんが、まだ見ぬ釣り場を探して全国を旅する不定期連載。今回の舞台は福岡県柳川市にある、クリーク地帯。しかし、地図を見ると…町全体が水路だらけ!? 一体これはどういうこと~? 日本のベネチア、水郷柳川! 迷宮水路を釣り抜けろ! 今回は2日目の様子を完全レポートするぞ!
●文:ルアーマガジン編集部
川村光大郎さんのプロフィール
川村光大郎(かわむら・こうたろう)
陸王4勝、レジェンド1勝、通算5勝の最多勝現役チャンプ。バス釣りに懸ける情熱は衰えることを知らず、スキルの進化は待ったなし。自身が主宰するブランド「ボトムアップ」からは、その情熱とエネルギーを具現化したアイテムがリリースされている。
1日目はこちら
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【DAY.2】コータロー本気モード。柳川よ、お前は陸王を怒らせた――。
無駄撃ち減らして狙い撃ち! 良型のみを狙って駆け巡る!
朝4時半。日の出まで約1時間の猶予を持って、ホテルのロビーに集合。コータローの気合いはバッチリの様子だ。
川村「一晩色々考えたのですが、現状は広大な水域に対して魚影は薄いのかなと。もちろん、どこかにいい魚がごっそり溜まっているのかもしれませんけどね。でも、今日も場所を探しながら釣っていくと後手になってしまうので、昨日回ったところを中心に、いい場所をいいタイミングで釣っていけたらと思っています。あと、昨日はスローダウンの釣りをあまりやらなかったんですけど、場所によってはスモラバのマイクロピッチシェイクもバスにお見舞いしてやろうかと!」
気合いバッチリのコータローは朝から全開! 朝イチのエリアですばやく3本釣り上げ、日が高くなるタイミングに合わせて、流れとカバーのある水路へ移動し、1本追加。このアジャストさせていく力はさすが陸王である。
川村「目標は50アップ! 1本だけじゃ地元の人を驚かせられないかもしれないけど、そこだけはなんとかしたい!」
なんとかして、陸王!
ジャーニーなワクワクルアー
ダイナモバズ3/8oz【HMKL】
コータローが愛してやまないバズベイト。アピール力は高めだが、ショートアームで狭いスポットへ入れやすく、ゆっくり引いてこれるので小場所でも活躍。スカート好みの太さで揺れやすい本数に巻き替えている。
初場所の心得【4】
ビーブル3/8oz・改【ボトムアップ】
コータローが愛してやまないバズベイト。アピール力は高めだが、ショートアームで狭いスポットへ入れやすく、ゆっくり引いてこれるので小場所でも活躍。スカート好みの太さで揺れやすい本数に巻き替えている。
川村劇場、開演!!
ジャーニーな「豆」知識!
大豆と稲作をローテーション
柳川市では広大な水田をブロックごとに稲と大豆を転作している。そのため、今年は大豆畑だった場所も翌年は田んぼになることがあり、インレットの特性変わるそう。写真手前が大豆、奥が稲。
柳川名物川下り
川下りでタイムトリップ? 清らかな風景に心和む。
気持ちいい~。
柳川名物川下りは、約420年前に武将・田中吉政が筑後国主として、柳川城築城の際、城下町を形成するために掘った『掘割』を船頭の案内と共にクルーズする。
掘割を形成する石垣や橋、川沿いの景色に時代を感じ、思い巡らせれば、ちょっとしたタイムトリップ気分を味わえ、船頭の案内や唄が加わることでなんとも心地いい空間となる。
所々に詩碑や漁具などが設置されており、一説によれば柳川の由来は漁具である「梁」が多く仕掛けられている「川」から来ているという話もある。
霞ヶ浦の潮来もサッパ船による「十二橋巡り」が有名で、水郷、掘割、柳など、言葉や景色に自然と親近感が沸く。
偏光グラスを装着し、川下り中にバスを探すコータロー。さすがだね(笑)。
川下り船紹介
川下り知恵袋
川下りの名所をピックアップ!
名物のうなぎを供養するため、劉寒吉の自筆の短歌が刻まれた石碑。
かつてこの地を治め、干拓事業などに力を入れ、今の柳川市の基礎を作り上げた大名の像。
北原白秋の故郷でもある柳川市。市内の随所に歌碑が建てられている。
白秋作詞の「待ちぼうけ」にちなんだ歌碑。切り株に手をついた少女が目印。
有明海の干満差を利用して魚を網ですくい取る伝統漁法。かつてはうなぎも獲れたとか。
旧かんぽの宿。掘割から見た外観はカッパをモチーフにしているらしい。
ジャーニー的オススメスポット【3】
迷宮水路もまもなく出口!
やりきれないほどの無限水路。ちょっとした変化を撃ち続けよ
結果、今回のジャーニーはひとつの目標であった50アップこそ叶わなかったが、2日間でトータル19本ものバスをキャッチ。
川村「地元的にどうなのかわからないけど、数は釣れましたね。無限にある水路のほんの一部でこれですから、おそらくまだまだ釣れる場所はあると思います。ただ、変化の少ないフィールドではあるので、バスも付き場がないから結構回遊してると思うんですよ。それを捉えるためにはやっぱり動き続けるしかないですね。かといって雑にやっては釣れないので、少ない変化を感じ取って、丁寧に次へ次へと進む展開がいいのかなと思いました。50後半のデカい魚もいるらしいので、それ釣りたかったな~」
実質日本一? そんな広大な水路は決して数日、ましてや十年でも見切れないかもしれない。だからこそ、魚が守られる釣り場でもあるだろう。帰路の道中、コータローはこの無限水路に挑んでほしいアングラーを推薦した。
川村「佐々木勝也! どこまでも行っちゃいそうじゃない? 多分結果も残すし絶対面白いと思う」
佐々木さん、ご指名入りましたよ~(笑)!
2日間トータル19本でFINISH!!
ちょっと悔しいけど楽しかった!
ジャーニー的オススメスポット【4】
ジャーニー的オススメスポット【5】
取材協力:TOTOコンビ
今回取材可能なエリアの選定と駐車位置のアドバイスをいただいた、江藤さんと佐藤さん。2人合わせて「TOTO」コンビ。
コータローの岸ジャニタックル in 柳川クリーク
ロッド、リール、ラインはすべてDAIWA。
ヘビーバーサタイル用
- ロッド:スティーズショアコンペティション69プロト
- リール:ジリオンSVTW 1000HL
- ライン:スティーズフロロクロスリンク16lb。
バーサタイル用
- ロッド:スティーズショアコンペティションSC C69M+-STファイアウルフ
- リール:スティーズリミテッドSVTW 1000HL
- ライン:スティーズフロロクロスリンク13lb。
ハードベイトバーサタイル用
- ロッド:スティーズショアコンペティションSC C66ML-Gライトニング66
- リール:ジリオンSVTW 1000L
- ライン:スティーズフロロクロスリンク12lb。
フィネス全般
- ロッド:スティーズショアコンペティションSC S64L-SV・STファイヤーフラッシュ
- リール:イグジストLT2500S
- ライン:エメラルダスEX12ブレイド0.6号(リーダー:フロロ1.5号)。
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本企画は岸釣りのスペシャリスト・川村光大郎さんが、まだ見ぬ釣り場を探して全国を旅する不定期連載。今回の舞台は福岡県柳川市にある、クリーク地帯。しかし、地図を見ると…町全体が水路だらけ!? 一体これはど[…]
『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報
ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!
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