Z世代アングラー藤田京弥さんが考える秋のバス釣り「巻きの掟」

秋は巻モノと言われてン十年。そろそろその定説も変化してきてたりするんじゃない?と、日本最高傑作、そして令和の怪物・藤田京弥さんに聞いてみると、「なんだかんだ、秋は巻モノですね」。という答えが返ってきた。なので、改めて日本、否、世界を代表するアングラーに『秋は巻きモノ』の意味を問う!

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

藤田京弥さんのプロフィール

藤田京弥(ふじた・きょうや)

彗星のごとく現れ、JBのビッグタイトルを総舐めし、本誌対決企画・陸王の記録までもすべて塗り替えた令和の怪物。その勢いはとどまることを知らず、今季から参戦しているアメリカのB.A.S.S.ノーザンオープンでは総合成績2位を獲得。

来季からエリートカテゴリーへチャレンジする、日本の最高傑作。学生時代の部活動はバドミントン。

王道は不動。それがセオリー。

『秋は巻きモノ』。これまでさんざん言われてきたセオリーであり、その理由も納得はできる。しかしながら、実際にそのセオリー通りにおいしい釣果を経験した人はどれくらいいるだろうか? 正直、記者はそんな経験が少ない。

加えて、近年ますますタフ化していくフィールドに対し、ハードベイトで! 横の展開で! となるといくらセオリーとはいえ、時代錯誤な部分もあるんじゃないかとさえ疑ってしまう。

そこで、そういったしきたりなどには捉われにくい若い世代、かつ誰もが納得する実力を兼ね備えたアングラーなら、秋の新しいセオリーを教えてくれるはずだ。というのが今回の企画の発端である。その結果、国内最高峰かつ、来季からエリートプロとなる藤田さんに白羽の矢が立ったのだ。

タイトルは『Z世代の新セオリー』と思ったのも束の間、藤田さんは、秋を釣る上で大切なことをこう語る。

藤田「やっぱり巻きなんですよね。これはホントです。実際、巻きで魚が釣れるのでそれが答えです」

圧倒的経験から来る説得力。

秋の新セオリーを期待した記者の思惑は一瞬にして水泡に帰したが、逆に気になってしまう。そこまで秋は巻モノが有効ならば、藤田さんの巻きに関するハウツーが知りたい!

ただでさえ気難しい季節で、年間のプレッシャーが蓄積して賢くなったバスたちを相手にどのように仕掛けていくのか?きっと藤田さんしか知らないものすごいテクニックを持っているに違いない。

藤田「う~ん、場所によって傾向があるのでハッキリ答えるのは難しいんですが、カスミ水系みたいな湖に関しては、障害物が好きな魚も多いと思うのでこれまで通りの場所をまずは巻いてみるのでもいいと思います」

し、シンプルですね……。

藤田「そうですね。あんまり難しく考えずに、ココ魚がいそうだな…と思った場所をどんどん巻いてったほうが秋の場合はいい気がします。でもその魚がいそうな場所にスピードやレンジが違うものを通してもさすがに食わないと思うので、狙いに合わせたルアーをセレクトしますね。でもそれって、巻きだけに関わらず、バスフィッシングで重要なことだと思います」

令和の怪物、藤田さんの頭の中を少しだけ覗いてみるとしよう。

秋は巻きの理由

釣ってみれば、バスがそう言っているのがわかります。

なぜ、秋は巻きが有効なのか? その質問に藤田さんはこう答えた。

藤田「これまでバックスライドを撃ちこんでいたようなカバーが、急にそれでは食わなくなるようになって、スピナーベイトを通したら食ったみたいなことが頻発するんですよね。それはプレッシャーとかではなく、反応するツボがそもそも変わっている感じです。ベイトフィッシュを意識するようになるからなのか、はっきりした理由はわからないんですけど、バスがそう言ってるので、秋は巻きです(笑)」

ターンオーバーについて

秋の風物詩、ターンオーバー。

藤田さんの考えでは、釣れる釣れないではなく、水温変化と同様に大きな変化でしかないという。具体的には水温低下によって発生し、濁りが生まれるということを踏まえてルアーや狙いが変わるとのこと。

水中の秋を感じる要因

冷え込みや台風など、水温が急に下がったら秋の始まりだという。

そこから先は水温の低下に比例して秋は深まり、狙う場所、アプローチ、ルアーも変化していく。ちなみに初秋から長く活躍する巻きモノはスピナーベイトだそう。

詳細は次のリンク先で解説!

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