エギングの魅力は「答え合わせ」!DAIWA岡隆之の「ロジカルエギング」を密着したぞ!!~DAIWAエメラルダスドキュメンタリー前編~ 

関西が誇る一大エギングフィールド・和歌山県をホームとし、個性豊かなキャラクターでありながら独自のエギング理論や数多くの引き出しを持つのが、現在テレビなどでも活躍中のDAIWAフィールドスタッフの岡隆之さん。現在ルアマガプラスにて隔月のシーズナル連載を連載していますが、あまり媒体に出る機会の少ない岡さん。改めて「岡隆之」とはどういう人物で、どんなエギンガーなのかルアマガ+編集部が突撃取材を敢行して参りました。 前編は岡さんが常日頃実践しているエギングスタイル、アオリイカに辿り着くまでの独自のアプローチ法を解説して頂きます!

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

【岡隆之(おか・たかゆき)】
明るいキャラクターとわかりやすいトークで多くのファンを持つ関西のエキスパートエギンガー。通称「おかぴ~」。おちゃらけキャラとは裏腹にエギングは超理論派。「ハーフテンションフォール」をはじめに様々なエギングメソッドを確立している。2019年からDAIWAのフィールドテスターに就任。

岡さんと実釣取材するのは九州エギングのメッカ「平戸」

今回岡さんを取材するにあたり、やってきたのは長崎県は平戸。そう平戸はDAIWAが今年3年ぶりに開催するエギング大会「エギングパーティー」の会場。

九州エギンガーも待ち望んでいたリアルイベントは、3年ぶりの開催ともあり、なんと1日足らずで各会場の大会定員が埋まってしまったとか…。

そんなエギングパーティーにゲストとして参加していた岡さん。イベント終了時刻の昼に合わせて岡さんを迎えにいき、いざ釣り場へ。

「今日は宜しくお願いします、さてどこ行きましょうか(笑)」

実は岡さん、長崎での釣り経験はあまりなく、平戸もほぼ初場所とのこと。

「イベントの前日にフィールド下見したときにちょこっと釣りはしましたけどね。今日はそこ微妙そうなので、別の目星つけてた場所に行ってみます。まぁなんとか釣れるでしょう」

いざ出発と言う前に、岡さんが目星を付けていたポイントをグーグル・マップで確認。

「ここなら車降りれて、駐車スペースもありそうやな・・・。そしたらナビするんで行きましょう」

岡さんと記者は現在ルアマガ+の隔月連載とやり取りをしている間柄だが、実際面と向かって合うのは初。岡さんがDAIWA以前より、エギング界でも活躍しているのは勿論知っていたのですが、改めてエギングを始めたきっかけを聞いてみました。

「エギングをやりだしたのは20年前ですかね。当時僕はアメリカンルアーなどを中心に取り扱う釣具の問屋に勤めてました。バス釣りが好きで結構やってたんですけど、途中アオリイカのヤエン釣りにハマったんですよ。そしたらある日問屋の先輩の方が、日中にエギでとんでもない数のアオリイカを釣ってきたんですよ。

当時イカって夜しか釣れないものだと思ってたんですけど、その釣果が衝撃的過ぎて…。そこからあっという間にエギングにのめり込んでいって、気づけばエギを作るようになって。今はDAIWAさんに所属していますが、独立してメーカーを立ち上げていたときもありましたよ」

普段はサラリーマンとして仕事をこなす中、エギンガーとしての活動をする岡さん。エギングはどれ位の頻度で行っているのか。

「可能な限り、行けるタイミングでは平日でも仕事終わりに釣りは行ってますよ。自宅の大阪から2時間かけてホームの和歌山に(笑)。もうエギング始めてからずーっと行き続けてるかな。2時間は全然遠く感じなくなってるぐらいですww 本当に試したいことや確認したいことが山ほどあるんですよ」

20年間エギングで通い続けてるという時点でかなり驚きですが、それ以上に試したいことが沢山あるということにビックリさせられました。20年追求してもまだ課題や疑問が出てくる岡さんが惹きつけられるエギングの魅力とは!?

「初場所初ポイント」で電光石火のヒット!グーグルマップの『黒いもの』はアオリイカへの近道!?

車を走らせ到着したのはゴロタ浜に地磯が続くワンド。素早く準備をし、ゴロタ浜から釣りをスタート。

いきなり遠投をせずに、手前のポイントから丁寧に探っていくのが岡流アプローチ。

「あ、アタったなぁ、イカいますね」と呟いた瞬間、

「よっしゃノリました、やっぱりいた!」

電光石火のスピードで300gクラスのアオリイカをキャッチ!ヒットエギは『エメラルダスピーク RV 3.0号(DAIWA)』。

「まだまだ釣れそうですね、ゴロタをひと通り攻めたら次は地磯側を攻めましょうか」

すると宣言通り、次々にイカをキャッチ。ゴロタ浜では追加で1杯、そして地磯側では5杯以上と、ものの2時間足らず秋イカを複数杯キャッチ。

「秋エギングエンジョイですね、楽しい~!」

まさかの初場所で瞬く間の複数ヒット。エギングの取材とはこんなに簡単に釣れてしまうのかと錯覚してしまうぐらいの釣れっぷり…。しかも当日はエギングの大会が行われた後。岡さんは何故このポイントを選んだのでしょうか。

「今日は北~北東の数が吹いていて、おそらく明日も同じ様な風。なので極力風を避けられるエリアをずーっと見ていて、その中でも岸に近いエリアをマークしていました。それに加えて浅いエリアと深いエリアが隣接しているところ。釣れた場所のゴロタエリアは手前にシモリが沢山あり隆起しているんですが、沖には砂地になってるエリアがあったんです」

「そういう場所はシモリと砂地の堺になってる場所がスリットみたく深くなっているので高確率でイカが集まるんです。また砂地のエリアにはエギも置いておけるのでイカにアピールさせられて、根掛かりも少ない。想定どおりにアプローチできました」

岡さんは今回のポイントをグーグルマップから見て探し当てたとのこと。今やエギングのみならず、バスフィッシングやシーバスなどでもグーグルマップ多用するアングラーは多くなっています。ではエギングにおいてはどのような場所をチョイスするのか!?

「今回は普段僕がホームとする和歌山で、行ってる場所に近しいポイントを選んだというのもありますが、流石のグーグルマップでも水深だけはわからない。でも地形は結構分かりやすくて、拡大したときに「黒いもの」が点在しているところが絶対いいですね。それが大きなシモリか、アマモなのかは現地で見てみないとわからないですが、イカが身を潜められる場所の可能性があります。特に岬や島周りの地形は『黒いもの』を発見しやすくなりますね」

「黒いもの」例。

「あとは奥まった場所にあるのか、水道付近に面してるのか。潮通しの良い外洋に面していれば天敵である青物も入ってくるので、そういった際にイカが身を寄せられる『黒いもの』があるのかどうかとかもグーグルマップを見ればイメージも付きやすくなりますよね」

夕マズメは漁港でさらに追加!

ゴロタ場での反応がなくなり、夕マズメが近づくタイミングでサイズアップを狙い次のスポットの漁港へ移動。

「このポイントは潮が流れる水道付近にありながらも、岬があって、堤防も奥まっているからイカが溜まりやすい地形になってます。グーグルマップでも黒いものもしっかり見えながら白い砂地もある場所。どちらかというとベイトが入ってくる夜や、ベイトが沖に出ていく朝マズメのほうが良いサイズを狙える場所ですね」

まずは湾内をチェックするも反応がなく、堤防の先端側へ移動。潮の流れが徐々に効き始めるタイミングでバイトが。

「んー、予想通りの場所でバイトはあったけど、サイズはそこまででもないかもなぁ…」

そして再度バイト!今度はしっかり乗せて難なくキャッチ!ヒットエギは先程と同じく『エメラルダスピーク RV 3.0号(DAIWA)』

「サイズはさっきとあまり変わらずですかね。まあ狙い通りの場所でキャッチです」

その後、さらに追加で一杯ヒットさせるもサイズは上がらず。日没と共に納竿することに。

結果としては半日で10杯以上(写真で収めている以外にも実は釣っていますww)の秋イカをキャッチ。何度も言いますが、2箇所とも狙いを付けた「初場所」での釣果なのです!

「エギングの『答え合わせ』が好きなんです」

和歌山をホームとしながら、これまで日本全国のフィールドから海外まで、あらゆる場所でエギングを楽しんできた岡さんに改めてエギングの魅力や自身のエギングのスタイルについて訪ねてみました。

「自分のエギングスタイルとか考えてみたことなかったけど、改めて思うとエギングの『答え合わせ』が好きなんだと思います。どこかでするのが好きというよりも、自分がアプローチしている水深や場所、エギのアクション、サイズ、カラーなどなど一個一個潰していって最終的に『答えが出る=イカが釣れること』ができれば満足なんですよ」

「そのイカを探しているなかで『アタリを獲る』ことができた時点で極端に言えば自分の中でエギングは完遂してるんです。ファイトやデカいのを釣るというよりかはアタリを出して掛けた時点で自分は満足しちゃいます(笑)」

そのアタリを獲るために作ったロッドこそが、岡さんの監修モデルである『エメラルダス AIR AGS 711M-S/90M(DAIWA)』。

「今回の釣行でメインに使っているのが、711M-Sというロッドなんですけど、7ft後半にしてはガイド数がかなり多く、ティップはショートソリッドになっています」

「先述しているように、僕は答え合わせをするためにスピーディーにどんどんフィールドをチェックすることが多い。そうなったとき汎用性が高いM調子のバットパワーに、ショートソリッドのティップを搭載した711M-Sであれば、エギも色んなタイプや号数を使い分かることができて、且つ繊細なティップが潮流やバイトなどの情報が分かりやすくなるんです」

エメラルダス AIR AGS 711M-S(DAIWA)

【スペック】

  • 全長:2.41
  • 継数:2
  • 仕舞寸法:125
  • 自重:86
  • 適合エギ:2.5~4.0
  • 適合PE:0.5~1.0
  • 本体価格:51,000円

【岡さん使用セッティング】

  • リール:セルテート2500S
  • メインライン:UVF エメラルダスデュラセンサー×8+Si2 0.5号
  • ショックリーダー:エメラルダス リーダー エクストリーム II 2.25号 ※全てDAIWA



「使用頻度はもちろん高いのですが、1年中どこでも使えるというわけではありません。足場の高い場所はより遠くの場所を攻略する場合は、同じく僕が監修している90Mというモデルとも使い分けています」

エメラルダス AIR AGS 90M(DAIWA)

【スペック】

  • 全長:2.74
  • 継数:2
  • 仕舞寸法:125
  • 自重:96
  • 適合エギ:2.5~4.0
  • 適合PE:0.5~1.0
  • 本体価格:51,600円

次回は実釣取材2日目の模様をお届け! 岡さんのエギングにインスパイアされるバス釣りの話や、今後エメラルダスを通じて実現したい「夢」なども語って頂きます。乞うご期待を!!