最新のテクノロジーを次から次へと投入し、毎年のように新型モデルが登場するルアーフィッシング界の花形タックルであるベイトキャスティングリール。しかし、回転性能や遠投性能、そしてブレーキ性能など、ベイトリールの要となるテクノロジーがどんなに進化しようとも、発表当時から頑なにスタイルを変えずに伝統を守り続けるリールがある。それがアブ・アンバサダーで、登場以来いつの時代でもコアなユーザー層が必ず存在する、世界のリール史上もっとも希有な存在のひとつであろう。
●文:ルアマガプラス編集部
アンバサダー4600CA/4601CA FACTORY TUNED(アブガルシア)
【スペック】
製品名 | 自重(g) | ギア比 | 最大ライン巻取(cm) | 最大ドラグ力(Kg) | ライン キャパシティ /PE/2号 | ライン キャパシティ /PE/3号 | ライン キャパシティ /PE/4号 | ボール/ ローラーベアリンク ゙ | メーカー希望本体価格(税抜) |
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AMB.4600CA Factory Tuned Black | 345 | 5.3:1 | 65 | 8 | 250m | 165m | 125m | 6/1 | ¥58,500 |
AMB.4601CA Factory Tuned Black | 345 | 5.3:1 | 65 | 8 | 250m | 165m | 125m | 6/1 | ¥58,500 |
そんなビンテージリールのアブ・アンバサダーに、’78年に生産されたAbu4600CAをベースに細部をブラッシュアップした『アンバサダー4600/4601CA FACTORY TUNED』が新登場。伝統を守りつつ進化を遂げているポイントを、じっくりと見てみよう。
まずは遠心ブレーキにオールドタイプ同様のベークライト製ブロックを採用。さらに軸受部分にセラミックボールベアリング、スプールに連結するアイドルギア軸にボールベアリングを2個それぞれ配置することにより、ブレーキ性能と回転性能のバランスが大きく改善。さらなる飛距離を追求できるようになった。
リールスタンド部分は通常の溶接に加えて、リベット止めを追加することで強度が大幅にアップ。バスはもちろん、よりパワフルな大型魚のゲームにも対応。ハンドルノブは磨き上げられたポリッシュ仕様で、指を添えやすく力強くリトリーブしやすい。
さらに、ユーザーの好みでチェンジすることができるマイナスビスも付属。ネジ山部分がナメにくい、より力を入れて回しやすいという意味でも、マイナスビスが最初から同梱されているのは大きなメリットだ。
各部を飾るデカールも味わい深いオールドテイストを演出してくれる見逃せないポイント。
サムバー式クラッチはルアー回収から次のキャストまで素早く移行でき、テンポの良いリズミカルなゲームにも貢献してくれる。
伝統のラウンドフォルムで古き良き時代の雰囲気に包まれながらも、現代のルアーフィッシングにも十分に対応できるだけのチューニングが施された『アンバサダー4600/4601CA FACTORY TUNED』。ぜひともコレクションの1台に加えてほしい。
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