シマノリールの特徴は?『ステラ&ヴァンキッシュ&アルテグラ』をエリアトラウトでインプレまとめ!

ルアーマガジン本誌の名物企画が越本登場。同一メーカーの同一用途のタックルを3つの価格帯で比較する「3Gインプレッション」豪華2本立てで、エリアトラウト用スピニングリールを2大メーカーからそれぞれピックアップ! 今回はシマノ編の『ステラ&ヴァンキッシュ&アルテグラ』インプレ総括まとめをお届け!

●文:ルアマガプラス編集部

2024 シーバス特集

シマノリール3機種の個別インプレはこちら

『22 ステラ C2000S(シマノ)』をエリアトラウトでインプレしてみた

『19 ヴァンキッシュ C2000S(シマノ)』をエリアトラウトでインプレしてみた

『21 アルテグラ C2000S(シマノ)』をエリアトラウトでインプレしてみた

伏兵VG、ミラベルに熱視線!?

ニンジャ「やっぱりミラベルですよ」

駒崎「衝撃でしたね。CI4+が出た時もそうですけど、シマノの持っている最先端の技術ってすごくて、それがリールの性能を飛躍的に高めてるんですけど、まさかこの価格のモデルでそう思わせるとは。言っても俺も道具のプロなんで、安い物は安いなりだと思ってたところはあったんですけど、びっくりしました。シマノの本気を感じました。だからこそアルテグラどうしちゃったんだよ! って。それくらいミラベルはすごいですね」

ニンジャ「シマノってどちらかというと、ストラディックなんかのように、堅牢さが売りのイメージ。実はいまはそうでもないんですけど、重くても丈夫だからみたいなイメージがいまだにありますよね。でもミラベルは、そこまで華奢ではないけど、あえて軽さと感度に振ってるのが新しいなと思いました」

今回のインプレではメインに扱う機種ではなかったが、そのハイコスパにふたりが絶賛したのが、新たにリリースされたバリュークラスのミラベル。

駒崎「シマノはタフ(コアソリッド)シリーズとクイックレスポンスシリーズに分かれていて、値段別にしっかり打ち出してくれてるんですよ。エリアトラウトみたいな感度優先ならこっちみたいなのがあるので、買い物がしやすいというか迷わないというか、役割がシリーズとして存在する。それが逆に専門機に特化できないのにも繋がるんですけど、汎用の中で2チャンネルあるのは素晴らしいし、だからシマノ的にはステラは当然ハイエンドだけど、ヴァンキッシュもハイエンド。それでいて真逆のミラベルも本気でやってるのはすごい。ただその分、中間機種どうした? という感じ」

ニンジャ「21アルテグラが200gを切ったときは衝撃でしたけど、ミラベルは余裕で超えてきた(笑)」

駒崎「ドラグ以外全部いいもん」

ニンジャ「ピッチは荒いってすぐに分かりますけどね」

駒崎「中級機種以上を使ってる人は選択肢には入らないと思うけど、それでも触ってほしい、『え!?』って驚いてしまうと思うから」

ニンジャ「ベアリング追加やハンドル交換で大化けしそうですね」

駒崎「あとはステラ。スーパースローオシュレート機構は本当に素晴らしいので、これが下位機種に導入されたらって期待しかない。今後のラインナップが楽しみになってます。それほどすごいです」

ニンジャ「僕はハイエンドはリアリティを持って見られないんですよ。どうせ買えないと思っちゃうから(笑)。シマノであれば、やっぱりヴァンキッシュ。巻きでも操作系でもハイレベルにイケますし」

ハイエンドながら別次元の進化を遂げたステラ。再搭載されたスーパースローオシュレート機構がよりパワーアップしている。

駒崎「でもステラだってただ巻きには最高でしょ?」

ニンジャ「そうですね。ただ吊るしでいえば、マイクロスプーンなんかはヴァンキッシュの方が使いやすい気はしました。でも、何と言ってもミラベル。あの値段であのクオリティはヤバイ」

駒崎「いまのリールって本当に性能が良いから上位下位だとさすがに差はあるけど、メーカーだとどっちがどっちとかなくて好みですよね。差は正直なくなってます」

ニンジャ「実際に下位機種でトーナメントを戦ってる強い選手もいるんですよ」

駒崎「カスタムを楽しむ文化がエリアトラウトは特に強いので、下位機種ってそういう意味では価値があるし、チューニングの余白を残してるっていうのはありがたいですね」

ニンジャ「だからやっぱりミラベルですね(笑)。編集部的にはシマノに送ってほしいってお願いしたリストには入れてなかったみたいです」

駒崎「やっぱり自信があったんだろうね。シェフのおすすめはやっぱりうまかったってことですよ」

センドウ「トーナメントでストレスなく戦えるのはどれかで選びます」

駒崎「ミラベルはすごいですね。シマノの本気度が伝わってくる」

もっとCHECK『19 ストラディック C2000S』

フラッグシップに迫るベーシック

「巻き」「耐久性」「飛び」の基本性能をさらに進化させ2019年モデルチェンジを遂げた。その機構、スペックはフラッグシップのステラとそん色ないと評されたほどだ。

項目スペック
自重185g
ギア比5.1
巻き取り長さ69cm/ハンドル1回転
最大ドラグ力3.0kg
標準糸巻き量3lb・110m、4lb・85m(フロロ)
ボール/ローラーベアリング数6/1
価格26,600円(税別)

繊細さよりも大物向き

ニンジャ「シルバー基調で、まさにハガネ! って感じ。剛性感、安心感がありますよね。巻き心地はしっとり系。魚をかけてもネガティブ感はありませんでした。ただ自重もそれなりなので、エリアトラウトでも重いルアーとか太い糸でドラグをきっちりかけて大きい魚を獲るのに適している気がします」

個性を生かした使い方がベスト

駒崎「タフシリーズなのでクイックさはないですが、巻き出せば等速引きはしやすいはず。ドラグもそれなりでもキャストフィールは十分。好き嫌いは分かれそうですが、エリアトラウトだと放流狩りとか大物狙いのミノーイングみたいな特化した使い方には向いていると思います」

もっとCHECK『22 ミラベル C2000S』

CI4+を採用したMGLシリーズニューモデル

素早い立ち上がりと軽さを追求するヴァンキッシュの流れを汲む新シリーズのミラベル。C2000Sはその価格も含め、多くのエリアアングラーが熱い視線を注いでいる。

項目スペック
自重180g
ギア比5.0
巻き取り長さ66cm/ハンドル1回転
最大ドラグ力3.0kg
標準糸巻き量3lb・110m、4lb・85m(フロロ)
ボール/ローラーベアリング数5/1
価格14,400円(税別)

初心者にも自信を持って薦められる

ニンジャ「個人的に、デザインはアルテグラよりも好きです。非力ですが、巻き心地も軽くてやってることが伝わるのが良いですね。値段なりかと思いきや、良い意味で裏切られました。初心者用としてもオススメですが、ハンドル交換やベアリングの追加、オイルチューンなどで大化けしそうな気もします」

ビギナーや予算に限りがあるなら一択の完成度

駒崎「お客さんにパッと渡したら値段は分からないんじゃないですかね。巻きも異音もないしシマノらしいシルキーさもある。ドラグは値段なりですが、アルテグラよりも劣ってる感はなかったです。キャストフィールも問題なし。この価格からするとモンスターリールですよ」

『ルアーマガジン・マス王4』発売情報

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