ヒラメを狙いながら「ブリ」も釣る!サーフゲームでのブリ攻略法を徹底解説!!【ミッチー高橋のサーフタクティクスEpisode.7前編】

近年日本のソルトルアーフィッシングシーンの中でも、圧倒的な人気を誇り、一大ジャンルへと飛躍したサーフからのヒラメ釣り。そんなヒラメゲームの新たな攻略法を探究し、発信し続けるアングラーが「ミッチー高橋さん」である。今回は、年末に放送され高橋さんも出演した「ザ・フィッシング」の撮影の舞台裏を公開!九州の大人気サーフフィールド「吹上浜(鹿児島県)」においてヒラメと同じく、サーフゲームファンをアツくさせてくれるのが「サーフブリ」。このサーフブリの狙うポイントから釣り方、ルアーなどを徹底解説しちゃいます。

→【画像】ヒラメもブリも同時期に両方狙える夢のような環境!

●写真/文:高橋慶朗

2024 イカメタル特集

サーフ以外のロケにも引っ張りだこ!ソルトエキスパートに休息はない!? 元祖「ヒラメ王」ミッチーさん!

高橋慶朗(たかはし・みちあき)
ヒラメを始めとしたフラットフィッシュから、シーバス、青物、ロックフィッシュなどあらゆるソルトルアー魚種に精通するスーパーエキスパート。固定観念に捕らわれず、常に進化を求めるアグレッシブなスタイルに定評がある。またシーバスやオオニベにおいてはレコードホルダーとしての顔を持つ(シーバスJGFA・IGFA20lbラインクラス日本&世界記録【107cm9.5kg】、オオニベJGFA20lbラインクラス日本記録【150cm26.4kg】)。グローブライド(DAIWA)勤務。愛称はミッチー。

――1月の横浜から始まったフィッシングショーツアー(!?)も、3月の西日本釣博で終わったと思うのですが、少しは落ち着かれましたか?

ミッチー高橋「それがですね…フィッシングショーが終わったあとはレーザーインパクト関連のロケが続きまして現在もてんてこ舞い(汗)。フラットフィッシュ釣行もなかなか行けてないんです…」

――なるほど…流石ソルトエキスパート。あまり無理をし過ぎないように気を付けてくださいね。

ミッチー高橋「そうですね、でもまだまだ頑張らないとです! ということであまりサーフに行けてないので今回は年末に放送されたDAIWAのテレビ番組『ザ・フィッシング』での鹿児島サーフ釣行ロケについてお話させてください!」

鹿児島県吹上浜サーフの特徴 

――ミッチーさんはテレビ以外の取材でも度々訪れている「吹上浜サーフ」ですが、正直関東にいる自分は名前は聞いたことがあるのですが、あまり馴染みがありません。改めて特徴を教えて下さい!

ミッチー高橋「鹿児島県吹上浜サーフはですね、弊社のシロギスの投げ釣り大会「DAIWAキスマスターズ」の全国決勝戦の会場になるほどシロギスの魚影が濃いうえ、流入河川も多いことからヒラメ・マゴチの1級ポイントとして名を馳せています。 

特に、万之瀬川を筆頭とした中規模河川の河口域周辺は、遠浅サーフ主体の吹上浜エリアでは相対的に水深があることから、ヒラメ・マゴチが溜まりやすく恰好のポイント。 

ミッチー高橋「さらに秋から春にかけてはイワシの接岸が頻繁に見られ、これを狙って大型のブリも岸寄りを回遊することから、サーフから大型ブリが狙える絶好のフィールドなんです。 

しかもこの時期はヒラメの実績も高いことから、回遊待ちの間にヒラメを狙うアングラーも多く、ヒラメもイワシを追って接岸してくることから、水深のある河口域以外でも思いのほか良い釣果に巡り合うことが出来るのです」

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――ヒラメもブリも同時期に両方狙えるなんてサーフアングラーにとっては「夢」のような場所ですね!

ミッチー高橋「そうなんですよ。ただし、いつでもブリが居るわけでは無く、岸沿いにイワシの大群が逃げ込んでいるときのみ爆撃機のように突然群れで現れ、大ナブラを形成しながら捕食を繰り返し数分でまた沖の深みに姿を消してしまうので、ブリが狙えるチャンスは『一瞬』なんです」

――となると、イワシの群れを見つけたらブリが回遊してくるのを待つ「回遊待ちスタイル」が主流になるということですか。

ミッチー高橋「その通り!なのでロケではイワシの群れを見つけたらヒラメを狙いつつブリが回遊してくるのを待ち、イワシの気配がないときは河口域でヒラメ・マゴチを狙う作戦で行くことにしたのです。今回はそのサーフにおけるブリの狙い方について解説して行きたいと思います」

 ミッチー的!サーフブリの狙うポイントとは!?

「ブリナブラ」が出やすい場所を見極めるべし!

――では早速ですが、ズバリ!サーフブリを狙ううえで最も重要になることとは?

ミッチー高橋「ブリはイワシの群れを狙って岸寄りを回遊してくるので、一番重要なのは『イワシが溜まりやすい場所』を見つけることです。 特に『河川の河口』や『小さな流れ込みの周辺』は、真水と海水が混じった汽水域となりプランクトンが溜まりやすいので、イワシの群れが溜まりやすく一番の有望ポイントとなります」

ミッチー高橋「汽水域以外では、サーフの『地形変化』も狙い目。具体的には海岸線が岬状になっている場所やワンド状に凹んでいる場所がそれに当たる。これらの地形変化は殆どが海流により砂が流され、周辺に比べて浅くなったり深くなったりしていることが多く、この流れによりイワシも流されてくるからです」

沖にある『砂洲の内側』も狙い目で、イワシは砂洲と海岸線の間の浅瀬に逃げ込んでくる。このような場所は干潮になると潮位が下がりイワシも沢山逃げ込んできますが、体の大きいブリは潮位が低いと浅い砂洲の内側にはなかなか入って来ないので、潮位の高い時間帯が狙い目となります。 

また吹上浜は透明度が高い為、イワシの群れが居るとそこだけ海の色が黒くなり、群れが多いときは海岸線と並行に黒い帯状となって見えるので、海が穏やかであれば目視で確認できます」

ミッチー高橋「前述した場所以外でも、イワシの群れさえ居ればそこがポイントとなるので、高台から海岸線を広範囲にチェックするのも効率的。逆に、風や波があり目視で確認できないときは、メタルジグを投げてしゃくってみると、イワシが居ればすぐフックにスレ掛かりしてくるので、ランガンしながら探していけば良いと思います。 ちなみに、イワシの溜まりやすい場所はヒラメのポイントでもあるので覚えておきましょう」

――ヒラメと同じく目で見える変化やベイトがいる場所、水中の地形変化がある場所はしっかりチェックする必要があるんですね! 

ブリが回遊してくる「タイミングと傾向」を把握しおくべし

ミッチー高橋「ブリが岸沿いに寄ってくる確率が一番高いのは『朝夕マズメ』の時間帯。ただし、日中に突然ナブラが出ることも多く、朝夕は駄目で昼が良かったという日もあります。日中にナブラが出るときのパターンとして多いのが、満潮や干潮前後の、いわゆる『潮変わりのタイミング』。

新月の大潮周りがナブラは出やすいとか、干潮で浅くなる場所は干潮時はナブラが出にくいという話も良く聞くのですが、ナブラが出るタイミングはブリの気分次第なので、これらの傾向を踏まえつつ待ち伏せするしかないと思います」 

――マズメや潮変わりにおける回遊の傾向は予想しつつも、不意なナブラにも対応できるよう準備はしておかなければということですね。突然来ると思うとドキドキしますねww

気になるサーフブリの「攻略法」とは!?

――では実際にサーフではどのようなルアーでブリにアプローチしていけば良いのでしょうか?

ミッチー高橋「通常、船からルアーで大型ブリを狙う場合、ジギングであれば100g以上の大型ジグを底まで落とし、逃げ回るベイトフィッシュをイメージしつつ激しくジャークしてヒットに導き、トップウォーターであれば水面で20cmクラスのダイビングペンシルを激しくアクションさせて、周囲のベイトフィッシュより目立たせてヒットさせるのがセオリー。 

これは、ブリが普段はベイトの少ない沖の深場に生息しているため、周辺のベイトフィッシュよりルアーを激しく動かし目立たせることでヒットを誘発させているからに他ならないからです。 

これが、水深がMAX5m程しかないサーフエリアで、しかもイワシだらけの中でルアーを目立たせようとなると話は変わってきます」

ミッチー高橋「イワシの数が物凄く多い状況下では、ルアーを速く動かしてしまうと必死に逃げるイワシの群れと同化していまい逆に目立たなくなってしまうので、ゆっくりアクションさせて群れから逃げ遅れたイワシを演出する方が、ヒット率は格段に向上します。 

よって一番効果的なのは『フォールアクション』。ナブラの中でルアーをヒラヒラとゆっくり落とすことで、殆どのブリが躊躇せずに食いついてくる。これは、いくらイワシが小型とは言え、逃げる魚を追うよりもダメージを受けた瀕死のイワシを捕食した方が確実だからです」

――ナブラが起こるとついつい速いスピードで動かしたほうが目立つのかと思ってましたが、逆なんですね…。

ミッチー高橋「そうなんです!そしてこの誘い方に最適なのが30~40gのメタルジグと9cm40g前後のヘビーシンキングペンシルで、メインベイトとなるイワシのサイズが10cm前後であること、双方共スローに巻いてもしっかりアクションし、フォール時もゆっくりヒラヒラと落とすことが可能なことからこのエリアではメインルアーとなっています。 

メタルジグ、ヘビーシンペン共に基本アクションはキャストしたら、着水後直ぐにスローのストップ&ゴーを繰り返すだけでOK。ストップ&ゴーはハンドルを5回巻いたら1秒止めるの繰り返しで、ナブラが出ているときはナブラの10m先にキャストしたのち、ルアーがナブラの付近まで到達したら、ストップの時間をルアーが着底するまで伸ばすとヒット率は向上します」

ミッチー高橋「他にも自分はスローのワンピッチジャーク5回毎にポーズを1秒入れるパターンを多用します。理由は、この誘いの方がルアーの移動時間を遅くでき、且つ1シャクリ毎にジグがヒラ打つことから瀕死のベイトが悶える食わせの間を入れられ、ヒット率が更に向上するからです」

――スローなアクションでしっかりとブリにルアーを気づかせることが大事なんですね。ではメタルジクとヘビーシンペンはどのように使い分けるのですか? 

ミッチー高橋「メタルジグとヘビーシンペンの使い分けは、ナブラが沖で発生したときや、ナブラが射程距離外で発生し、周辺をうろついているブリを想定して広範囲を探りたいときは飛距離の出るメタルジグ、ナブラが波打ち際の浅いエリアで発生したとき等、よりスローなフォールスピードで狙いたいときはヘビーシンペンという具合に使い分けています。 

ちなみに、青物の気配が無い時はメタルジグ、ヘビーシンペン共にキャスト後、ルアーを着底させてから同様の誘いをすると、ヒラメも狙うことが出来るので覚えておいてください」

サーフブリ攻略2大ルアー「サムライジグR」&「オーバードライブ95S」

――「メタルジグ」と「ヘビーシンペン」という2つのルアーが主軸となる中で、具体的にミッチーさんが使用しているルアーを教えてください!

ミッチー高橋「メタルジグは『サムライジグR(DAIWA)』をメインに使用しています。このジグはスローリトリーブでもしっかりとテールスイングアクションが出せ、飛距離を出すために後方重心化しているにも関わらず、フォール姿勢はセンターウエイトバランス同様のゆっくりなヒラヒラフォール姿勢となっているため、飛距離が必要で水深の浅い吹上浜には最適のアクション設定となっています」

ミッチー高橋「重さはフォール速度を遅くしたいので30~40gが理想。強風時には、この春発売された『サムライジグR TG(DAIWA)』が飛距離が出るのでお薦めです! 」

――タングステンモデルが加わることで戦力がさらにプラスαされますね!

ミッチー高橋「ヘビーシンキングペンシルも、ジグ同様にゆっくり引いてもしっかり泳ぎ、フォールもゆっくり水平ローリングフォールする9cmクラスがお薦め。 

私はオーバードライブ95S(DAIWA)を使用します。このルアーは、後方重心スリム形状且つ35gの高比重ボディにより飛距離が大幅に向上(MAX107m)したにも関わらず水平ローリングフォールで沈み、更に、通常は小粒で重くするとデッドスローリトリーブで泳がなくなるが、ヘッドフィン搭載によりスローリトリーブでもワイドテールスイングアクションを実現します」

ミッチー高橋「カラーローテーションは、朝夕のマヅメ時や濁りの強いときはグローなどのアピール系、日中はキラキラとしたフラッシングでアピールできるレーザーインパクトモデル、ホロ系、メッキ系といった使い分けでOK。食い渋りの時は特にレーザーインパクトモデルがお薦めです」

――今年発売のNEWルアーはサーフブリの即戦力ばかり!

ミッチー高橋「そうなんです、吹上浜では間違いなく1軍入りです!もちろん全国各地のサーフでも間違いなく強い味方にもなるので是非チェックしていただきたいです」

後編では吹上浜サーフでの「ヒラメ」の攻略法、そしてテレビロケ実釣時のパターンなども徹底解説していきます。

ミッチーさんがブリ狙いで使用したタックル

  • ロッド:オーバーゼアAGS1010M/MH
  • リール:22イグジストLT5000C-XH
  • ライン:UVF モアザンセンサー 12ブレイドEX+Si 1.2号
  • リーダー:モアザンリーダーEX II TYPE-F 30lb

※全てDAIWA

ミッチー高橋「この釣りでは大型ブリとヒラメを同時に狙う為、パワー重視で10~11ftのミディアムヘビークラスサーフ用ロッドが適しています。リールはDAIWA LT5000番がお薦め。

私は遠投性能と感度を優先し、ロッドはオーバーゼアAGAGS1010M/MH、リールはイグジストLT5000C-XHを使用、PEラインはモアザン12ブレイドの1.2号で、これにフロロカーボンのモアザンリーダーEXⅡタイプF 30lb1mをリーダーとして結束しています。