ルアマガソルトの誌面取材にて、地元外房のアジングフィールドに訪れた渡邉さん。連載企画「今日もいいチョーシ」、今回は間もなくハイシーズンを迎える晩秋アジングのデイ~ナイトでの攻略模様をお届けしよう。
●文:渡邉 長士(DAIWAフィールドテスター) ●撮影:双木直之
アングラー紹介
渡邉 長士(わたなべ・たけし)
千葉県房総半島外房エリアの出身・在住で、幼少期から海釣りに親しむ。10代でルアーによるアジ釣りを始めた房総アジングのパイオニアだ。旬の獲物を追ってサオを振るマルチアングラーでもあり、近年はサーフアジングやオオニベにも傾倒する。DAIWAフィールドテスター。
四半世紀前から熱中!アジング「パイオニア」のチョーシさん!
こんにちは。DAIWAフィールドテスターの渡邉長士です。
“チョーシ”と呼ばれることも多いですが、下の名前は“タケシ”と読みます。
もし釣り場やイベント等で見かけた際は“チョーシ”でも“タケシ”でも“ナベ”でも、ぜひ好きなように声をかけて下さい!
さて、そんな私がもっとも得意とするのがアジング。
今となっては普通に使われている「アジング」という言葉が生まれる前から熱中しています。というか、少なくとも全国的に発売されている雑誌で「アジング」というワードを使い始めたのは私が最初だったと思います。
当時は「アジゲー」や「アジルアー」などと呼ばれていて、その頃にまだ一般アングラーだった私がアジのルアーフィッシング釣行を雑誌に投稿した際に「アジングと呼んでます」という記事が載ったのが恐らく最初。
当時はまだ10代でしたが、気付けばすでに四半世紀もアジングに熱中し続けているというわけです。
近年になってもアジングへの探究心は衰えず、新たなフィールドや釣り方などを試行錯誤しています。
先日も新しいパターンを発見しましたが「こうすれば釣れるのでは?」という推測から、実際にアジがヒットする過程はドキドキわくわく。
もちろん、そこには必然性が不可欠で、無理やり特殊な釣り方やリグを使うのではダメ。
あまりないシチュエーションではありますが攻め方としては唯一無二だと思うので、もう少し研究してブラッシュアップしたらどこかで発表しようかと思います。
チョーシ的!アジングシーズナルパターン考察
またしても前置きが長くなってしまいましたが、今回のテーマは「晩秋のアジング」。
アジング大好き小僧だった頃から、この晩秋は一年の中でも好きな時期です。
その理由はシンプルで「簡単にアジがたくさん釣れる」から。
つまり、アジングファンの人だけでなく、アジングをこれから始めたいという人にもベストシーズンになります。その理由を説明するには、まずはアジの基本的なシーズナルパターンを知っておきましょう。
日本近海に生息するアジの一大産卵場が長崎沖の東シナ海といわれており、そこで生まれた卵や稚魚が黒潮や対馬海流に乗り、太平洋側、日本海側へと流れ、全国に回遊していくと考えられます。
もちろん各地でも産卵しているため、一定の地域だけでのサイクルもあるでしょうが、大勢はこのように移動していると思います。だから種の保存のためには最上流の東シナ海で産卵するのがもっとも都合がいいのでしょう。そうすれば全国に子孫が広がっていきますからね。
近年はアジが減ったと言われていますが、それは産卵場での漁獲が…とまた話が脱線しそうなので、シーズナルパターンに戻りますね。
アジの産卵期というのは早いところで冬に始まり、初夏ごろまで続きます。要は初春から春ごろに産卵し、夏には豆アジに成長します。夏はアベレージが小さいというのは、0歳魚が多いからなんです。
そして秋になると豆アジは15cmほどに成長し、プランクトンだけでなくゴカイ類や小魚なども捕食しだすため、ルアーへの反応も良くなってきます。
そして晩秋になるとさらに成長し、16~18cmほどになります。秋にはまだ小型が混じることも多いですが、晩秋は明らかにアベレージが上がり、サイズと数のバランスがベストになります。
晩秋はさらに好条件は重なり、アジの適水温のど真ん中になります。
アジの適水温は17~23℃ほどといわれており、多くの地域がこの水温内に入ります。
つまり、数も多く、サイズも悪くなく、ルアーへの反応も良い、というのが晩秋なんですね。
最盛期の晩秋外房でアジング取材を敢行!
そんな絶好のアジングシーズンとなる晩秋に向けてのロケを先日地元の外房でしてきました。
ロケは11月中旬ということで、まだまだ晩秋といった感じではありませんでしたが、10月後半~11月前半にかけてボッコボコに釣れたポイントもあり良いシーズンには突入しています。
しかし、このロケの直前に海が荒れてしまい状況はリセット。当日はアジ探しから始めなくてはいけません。
午後2時に外房の勝浦市でライターさんと集合し、まずはタックルやルアーなどの撮影を済ませます。
午後3時過ぎには撮影も終わり、ここから実釣の撮影へ。
とりあえず南下しながらポイントを見ていこうかと思いますが、マヅメまでの猶予は1時間ほどしかありません。移動時間を考えるとポイントの下見ができる時間はごくわずかです。
撮影をしていた漁港を出発しようとしたとき、港の少し沖で鳥がパラパラ飛んでいるのを発見。港口の堤防には誰もいなかったため、とりあえず堤防の先端に向かってみました。
堤防の先端に到着すると、港の外側にはザワザワしたトウゴロウイワシらしきベイトフィッシュの群れがあり、それに向かって何かがボイルしています。
ベイトのサイズ感は5cmほどで、捕食者は30cmほど。捕食の仕方からして恐らくサバでしょう。
すると、そのボイルは港の中にまで入ってきたので、さっそくジグ単で狙ってみます。
使用するタックルは以下の通り↓↓
【外房デイアジング使用タックル紹介】
- ロッド:月下美人EX 66L-S 凛(RIN)
- リール:イグジストSF 2000SS-H
- ライン:UVF月下美人デュラセンサー+Si2 0.15号
- リーダー:月下美人フロロリーダー3lb
- ジグヘッド:月下美人アジングジグヘッドTG 2.5g
- ルアー:月下美人ピンビーム
ボイルの先へキャストして表層をシェイキングしながらリトリーブすると、すぐにゴツゴツというバイトがありヒット。
その正体はやはり30cmほどのサバ。
これはこれで楽しいターゲットですが、アジング取材の今日にとっては招かれざる客。しかし、ベイトも多く魚っ気はムンムンなのでアジもいそう…。
そこでレンジを下げ、シェイクしながらリールを巻いてリフトさせ、ボトムの少し上をテンションをかけながらスローにスライドさせるとコツッという金属的なバイト。
コイツは…やっぱりアジ!
時刻は午後3時30分。まだまだ太陽が出ているので、デイアジングといってもいい時間帯。全国屈指の激戦区といってもいい外房でのデイアジングはいつでもできるわけではないので貴重ですが、やはり晩秋の時期は群れも大きくデイで楽しめる日も多々あります。
遠投性と流れに強い「ダウンショットリグ」で良型アジキャッチ!
懸念していた群れ探しも秒で終わってしまい、その後もボトムの少し上をピンビームで同じように攻めるとヒットが続きますが、こうなるとサイズを狙いたくなります。そこでタックルを持ち換えて遠投して沖側を狙うことに。
使用タックルは以下の通り↓↓
【遠投ダウンショット使用タックル】
- ロッド:月下美人 AIR AJING 711M-T
- リール:エアリティLT2500S-XH
- ライン:UVF月下美人デュラセンサー+Si2 0.4号
- リーダー:月下美人フロロリーダー8lb
リグは「ダウンショット」にして沖に向けてフルキャストする作戦。
ダウンショットリグはアジングで使う人はまずいないのですが、私は日ごろから普通に使うリグのひとつ。ワームを使ったどのリグよりも飛距離が出せ、水深の深い場所や流れの急な場所でも使える優れたリグです。
ジグ単がメインのアジンガーにとっては「本当に釣れるの?」と思うかもしれませんが、このカタチって投げサビキと一緒でしょ?そりゃ釣れますよ。
ちなみに作り方ですが、
- 手順1:まずフロロ2~3号を1mほどカットした①にスナップスイベルを結んでオモリを付けます。
- 手順2:フロロ4lbを40cmほどにカットした②を、①のオモリと反対側の端から20cmほどのところで①と②をまとめてエイトノットで結びます。この時に②は上側(オモリの反対側)を長くしておきます。
- 手順3:①の上側に小型のスイベルを結び、②は20~30cmの長さになるようにジグヘッドを結びます。あとは②の端糸をカットしたら完成。
エダスを上向きに結ぶことでジグヘッドが捨て糸に絡みにくく、ステイしてもジグヘッドが垂れにくくなります。
オモリの重さは状況によって使い分けますが、ナス型の4号を使うことが多く、ジグヘッドのウエイトは軽い方がいいので「月下美人アジングジグヘッドTG」 0.5gを使います。あとはリーダーをスイベルに結ぶか、スナップで接続すればOKです。
アクション方法は様々ですが、一番よく使うのがシェイクしながらのリトリーブ。オモリは必ず着底させるのではなく、表層や中層でも普通に使います。
この日はまだ陽が高かったこともあり、着底させてからシェイク&リトリーブでボトムの少し上をトレースします。ちなみにワームはシェイクするとテールが艶めかしく動くピンビーム。
数投すると沖目で早速ヒット。先ほどまでのジグ単でヒットするアジよりも少し重量感があります。これはサイズアップの予感…。
上がってきたのは25cmほどの体高のあるナイスアジです。
その後も数匹追加し、これからがマヅメの本番!というところでしたが、ガラ空きの堤防なのにカゴ釣り師がすぐ隣に無言でスッと入り、お互いがキャストしにくい状態に(苦笑)。まだまだ釣れそうでしたが、早々にポイントを移動することにしました。
ジグ単とフロートの使い分けでシビアなナイトアジングを攻略!
次に向かったのは漁港内にある突堤&常夜灯。「The・アジング」といった定番ポイントですが、常夜灯下はおろか周囲にも釣り人はいません。
こんな時はアジもいないことが多いのですが、先ほどの漁港とは近いため、ここにもアジはいるはず。
ルアーは「月下美人ブレーキンビーム」にジグヘッドは0.5gのジグ単で狙います。
明かりの中に大量に見えるのはクサフグ。ぱっと見ではアジの姿は見えません。
そこで足元へ落とし、ボトムの少し上まで沈め、シェイクしながらリトリーブして真上にアクションさせていくとヒット。
サイズも悪くなく25cm近い良型です。しかし、フグの猛攻がひどく、ここはこれで退散。最後に尺クラスのデカアジを狙いに行きます。
向かったのは磯。潮位の下がったタイミングでやってきました。ここの磯は漁港に隣接し、磯からは水路状の船道を狙えます。
タックルは先ほどダウンショットで使用したものですが、ここでのリグはフロートリグ。
「月下美人 月ノ彼方15g」で遠投して沖目を狙います。
ルアーは「月下美人 アジングビーム バチコンカスタム2.2in」にジグヘッドは1.5g。
このような分離系リグの時には重めのジグヘッドを選ぶとキャスト時に絡まることが減少します。キャストしたら基本はスローなただ巻きで時折シェイクを混ぜます。
プレッシャーが皆無のこのポイントは普段であればすぐにバイトが出るのですが、この日は反応が悪い。その理由は恐らく「レンジ」。
フロートの月ノ彼方8gに下げ、1号(3.75g)の中通しオモリをスイベルとの間に入れます。
こうしてシンキングに変えて中層をトレースすると狙い通りすぐにヒット!しかしサイズは25cmほどとサイズアップならずに終了となりました。
今回は尺クラスのデカアジは出ませんでしたが、デイで連発できたりと秋のアジングを堪能できました。この記事がアップされる頃にはもう少し水温も下がり晩秋の良いシーズン真っ只中となっているはずです。
寒くなってきたといっても冬本番に比べればまだマシで、アジは数も多く活性も高いので釣りやすいシーズンです。ぜひ皆さんもハイシーズンのアジングに出かけてみては?
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