【渋いのに何故か釣れる…】シーバスマイクロベイトパターンの「救世主ルアー」を見つけた!リライト調査隊が実釣インプレ!!

メバリングで「釣れる」定番ルアーとしてお馴染みのシャローマジック(アクアウェーブ)シリーズ!日本海側ではホタルイカパターンでのシークレット的存在となるほど市民権を得ている。そんなシャローマジックがここにきて80mmモデルが発売されることに!サイズアップされたことによりますます「シーバス」でも使いやすくなっているのではないかと考えたのが、リライト調査隊のBOSS吉田。早速、シーズンが始まったばかりの東京湾奥へ実釣検証に行ってきたとのことなのでじっくり解説していただこう。

●写真/文:BOSS吉田

2024 シーバス特集

実釣&解説は「リライト調査隊・BOSS吉田」

BOSS吉田

元釣具店店員であり、釣りのジャンルを問わずあらゆる釣りに打ち込むフィッシングジャンキー。最も得意な釣りはソルトのライトゲームやシーバスだが、並行してハゼクラにも力を入れており、一過言あり。2019年から続く「Hz-1GP(ハゼワングランプリ)」に連続参戦中で、毎年優勝するほどの実力者でもある。それ以外にもエサ、ルアー問わず幅広い釣りに精通!

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BOSS吉田が語る「シャローマジック 80」の特徴

シャローマジック80はサイズ 80mm、ウェイト7gのシンキングシャローミノー。標準フックが細軸の ST26#8 が装着されており、リア側のスプリットリングが 2 個装備されているツインスプリットリング仕様でルアーからフックの距離が少し長くなっている。ショートバイトが取りやすいセッティングだが、フックは細軸の為、良型メバルやシーバスが掛かった際には、曲がる可能性も考慮しリールのドラグは緩めにセットしておいた方が良いだろう。

ルアー着水後、すぐにスローなただ巻きをすると、弱いローリングでフラフラと水面直下10cm~20cm を泳ぐ。リトリーブスピードを速くしていくとウォブンロールになる可変アクションだが、同じく水面直下20cm ほどを泳ぐ。

リトリーブスピードを速くすればウォブンロール。 [写真タップで拡大]

スローなリトリーブでは弱いローリングアクション。 [写真タップで拡大]

シンキングで沈む為、着水後にカウントダウンをすれば狙いたいレンジ(深さ)を探る事ができる。
糸を張らず沈めるフリーフォールでは、リア側(お尻側)から垂直に近い角度で沈むのでフォールが速く、糸を張って沈めるカーブフォールでは、斜めの姿勢でゆっくりとフォールする。

カーブフォールではゆっくりとフォールする。 [写真タップで拡大]

フリーフォールでは早く沈む。 [写真タップで拡大]

狙っているレンジまで沈めても、リールを巻きだすと少し浮き上がる為、シンキングミノーだが流れのあるフィールドでは、ゆっくりとしたドリフトでルアーを流す事ができるのだ!

【シャローマジック80 スペック】

  • 全長(mm):80
  • 重さ(g):7
  • タイプ:シンキング
  • カラー:全10色
  • フック:ST-26#8
  • 価格:1,500円(税別)

渋い時程喰わせる力がある!?

東京湾は早春の時期に入ると、各ポイントはバチ抜けパターンで盛り上がりをみせるが、平行してアミパターンや甲殻類、イソギンチャクの幼生であるゾエアパターンなどのマイクロベイトパターンが始まる!

このマイクロベイトパターンは、シーバスに口を使わせるのが難しい…。
大量に流れてくるマイクロベイトを吸い込んだり、反転したりして喰いあげる事が多いが、ルアーにはまったく反応しない事も多々あり厄介なパターン。

しかし、先述したようにバチ抜けポイントでは釣人も多く、なかなか釣りがし辛い。よって難易度は上がるもののマイクロベイトパターンのポイントでシャローマジック80の実釣検証をしてみることに。

吉田がアミパターンであろうと予想してポイントに到着すると、アミはちょろちょろといる程度…。「ん!?あれ?アミがあまりいない」

水面をよく観察するとアミより小さいゾエアが沢山いる。ゾエアと共に 5mm 程の小さいバチっぽい生物も沢山…まさかの想定外の複合型のマイクロベイトパターンの状況に変貌していたのだ。


更に、流れるはずの潮も動かず水面が鏡で流れの変化が見えない…さらに難しくなりそうな予感がひしひしとする。
こうなると「地形変化」を狙うしかない!水深 1mのシャローエリアでボトム(底)のゴロタから砂地に変わる境目に「ほろ酔いマッコリ」カラーのシャローマジック80をキャスト!デッドスローで水面直下10cm程度を流していくと……コココっ!といきなりバイト!
早速反応が出たのでひと安心(良かった~泣笑)。しかし潮が流れない為にここから超ショートバイトが頻発(焦)。

なかなか乗せきれないので、思い切って水深 2m程の地形変化を攻めてみる。するとようやくフックアップに成功し、1尾目をキャッチ!

サイズは55cmクラスとまずまず。が…同時に撮影していた動画は暗すぎて上手く映っておらずでした…。

1尾目をキャッチしたあと、カラーローテーションを敢行。真っ暗闇の為、アピール力を上げるためド派手カラーのCマットピンク O.B.をチョイスし、すぐにキャスト。

Cマットピンク O.B.

距離は 30m程で近距離戦。水面直下をゆっくりデッドスローで巻いてくると、カケアガリで、ココ…ゴンッ!?

「お!?これサイズアップしたんじゃないか!」
下に突っ込む力からしてもなかなかのサイズ!リールのドラグ音を鳴らしながら巻いてくる。そして丁寧にやり取りの末、無事ランディング!上がってきたのはナイスコンディションの 70cm アップだった!

1尾目も2尾目も食べているはマイクロベイト。口から吐き出したのは、最初に見ていたゾエアと 5mm程の小さなバチであった。 [写真タップで拡大]

コンディション抜群の75cmをキャッチ! [写真タップで拡大]

フック番手は状況で使い分けた方が良い

厳しいと想定したスタートから、まさかの70cmアップをキャッチ。流石にこのサイズになってしまうとドラグを出してもフックが曲がってしまったので、カラーを「ほろ酔いマッコリ」に戻してリスタート。

70cmオーバーだとドラグを緩くしていてもフックの負荷が強いため、換装しておくのがおすすめ。

先ほどより少し角度を変えて巻いてくる。するとルアー回収直前の目の前でゴンッ!バシャバシャバシャ!とエラ洗い!
「目の前で喰ったよ!?ヤバいヤバいw」

と思った瞬間…フックアウト…。

渋い中、まさかのピックアップバイト!

まだルアーが掛かっていると勘違いをしてエラ洗いを続けながら水中に消えていくシーバスを見送る…。「油断してました」と独り暗闇の中で呟く(苦笑)。

すぐにフックをチェックするとやはり曲げられていた。元気なシーバス相手にはST26#8 から ST36#8 に交換しておいた方がいいかもしれない。ちなみにST36#8 に換装した際もアクションは崩れることはないので安心していただきたい!

吉田流!シャローマジック 80 オモリチューン!

ノーマルモデルでキャッチした後、チューニングしたモデルも試してみることに。チューンと言ってもフロントフック部分に1gのオモリシールを張り付けるだけ!
フロント重心に変える事でスロー巻きでスイング気味な動きに変わり、フリーフォールでは水平ローリングフォールに変わるのだ。

そして交換したフックの重量と1gオモリシールの重量で約9gの自重に!勿論若干飛距離も伸ばすことも出来る。

このチューンはボトム付近をフワフワと流しながら狙うのに最適で、ショートバイトが多発した場合には特に有効!このチューンを施したC.チャートバックシグナルでも無事にキャッチできた。

サイズは55cmクラス。動画でもアクションの違いを解説しているので是非ともチェックしていただきたい。

水面鏡でも近距離戦で大活躍!

チューンしたモデルでシーバスをキャッチしたあと、反応が薄くなったためそのまま実釣は終了。

この気難しい状況の中でよく魚を連れてきてくれたシャローマジック80はまさに大金星!

実は実釣中、他社のルアーもローテーションしながら釣りをしていたのだが、反応は得られなかった。でも確実にシーバスはいて、シャローエリアでマイクロベイトを捕食していた。そんなセレクティブな状況でも、近距離をゆっくりフワフワと流せるシャローマジック80はまさにマッチ・ザ・ルアーであったと言えよう。

渋い時程、灯台下暗し!今回のように目の前に(近距離)にチャンスが来るようなシチュエーションはシーバスなら多々あるので、モノにしたければ是非シャローマジック80 を使ってみて欲しい。

本記事の実釣模様は下記の「リライト調査隊」YouTubeチャンネルでも公開中!是非チェックを!!


※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。