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大﨑浩樹が持っているアングラーとは異なる目線と熱い想いからコールとフレアは生まれた

大﨑浩樹が持っているアングラーとは異なる目線と熱い想いからコールとフレアは生まれた

エリア用スプーンとして生まれたコールとフレア。販売するのは群馬県前橋市の有限会社おおさきだ。代表の大﨑浩樹氏はエリアと養魚場とを運営する。いわゆる「アングラー」ではない大﨑氏の背中に、エリアやトラウトゲームの本質と未来を垣間見た。

●文:ルアマガプラス編集部

大﨑浩樹

おおさきひろき 1980年生まれ。群馬県前橋市在住。レインボートラウトの養殖・販売と釣り堀・エリアの運営、そして独学でコールとフレアをデザインし、生産・販売する。

創業65年以上の養魚場で生まれ育った4代目

 大崎養魚場に1980年に生まれた大﨑浩樹氏。若い頃は、釣りを特別なものとして見てはいなかったようだ。
「1960年頃、戦後の殖産のような感じで群馬県が奨励した事業として創業した、県内でも最古参の養魚場と釣り堀です。今の場所ではないですが、ルアーフィッシングのポンドを作ったのが2000年頃になります。私が学生の時に趣味で作ったような感じで、空いていた土地があったので、池を掘ってしまおうかと(笑)。
 学生の頃は東京にいましたが、土日は帰ってきて家業の手伝いをしていました。子どもの頃から魚はいるので、正直、当時は魚釣り自体には興味がなかったんですよ。当たり前すぎて。釣りをしたい子とか、釣りを趣味にしている子が寄ってきて、『お前ん家釣り堀なんだろ?魚釣り行こうぜ』みたいな感じで一緒に釣りをすることはありましたが。それでも、釣りがベースの家業ですので、小学生の頃から、釣りに来ている方から『この針刺さるんだよ』という話を聞いたりしていました。今とは違い、当時は情報がない中だったので、それを求めてまわりの釣り好きの子たちが集まりやすい場所にもなっていました」。

【メンバーシップ制のルアー専用エリア】アングラーズベース赤城山
~定員20名でゆったりと釣りを楽しむことができる~

大崎つりぼりの敷地内にあるアングラーズベース赤城山は、会員制のルアー専用エリア。「会員制にしたのは、レギュレーションの説明をしっかりとして、気分を害さず釣りを楽しんでもらうためです。インレットは6カ所で日によって替えています。アウトレットは3カ所。水車は2基設置していますが、常時稼働ではありません。定期放流は土日祝日の午前で、人数により午後に放流することもあります。冬場も5時からオープンしていますが、スタッフが到着する前から釣りをしても良いスタイルにしています」。

会員になるには、公式サイトから来場の申し込みをして、受付にて登録することが必要。釣りに出掛ける予定が決まれば、公式サイトから予約でき、入場の順番が決まる。レギュレーションなどの詳細はサイトで確認を。 [写真タップで拡大]

住所:群馬県前橋市柏倉町1966 大崎つりぼり内
定休日:火曜日
営業時間:5時~ 17時(11月から)
公式サイト:https://anglers-base.com
料金:1日 キープ6600円、リリース5500円など
※男女ペアと親子ペアの割引料金もある [写真タップで拡大]

【大﨑さんを育んだ原点①】大崎つりぼり
~ファミリー向けエサ釣り専用で竿なども準備~

創業約65年となる、大﨑氏が子どもの頃から釣りを楽しんできた歴史ある釣り堀。匹数制限となっていて、ファミリーや団体で気軽にトラウトのエサ釣りを楽しめるだけでなく、釣った魚を食べることも可能。小さな池と川のエリアがある。

【大﨑さんを育んだ原点②】大崎養魚場
~ブランド鱒なども育てるレインボートラウト中心の養魚場~

レインボートラウトを養殖する大崎養魚場は、アングラーズベース赤城山から離れた場所にある。食材として人気の「森そだちサーモン®」といったブランド鱒なども養殖されている。

トラウトの「今」を熟知して生まれたブランドが「コール」

「養殖場をやっていることで、今の魚の国内の生産状況が分かる。今の魚は、昔と育て方が違いますし、育つ環境も違いますし、生産量から全部違うんですよ。魚が進化したのではなく、純粋に生産環境や流通環境が変化したのです。
 釣具も同様で、ルアーの系譜や背景も理解しています。そういうことを勝手に体験をしてきています。タックルもオールドのものから最新のものまで、メチャクチャありました。自然と集まってくるんですよ。ある意味贅沢な環境ではありましたね。
 スプーンに関しても、現在販売されているものは、僕が20歳の頃のあのアイテムを継承しているのかも、と感覚的に分かる。進化はしていますが、原点の部分はあまり変わっていないように感じます。
 今回『コール』というブランディングをした際も、これらの経験が生きています。継承されているものが多いのであれば、原点の部分をもう一個作ってしまえっていう感じで。コンセプトの立てかたから違いますので、これから釣りを始める人にとっても使いやすいものが作れたのではないかな、と思っています」。

【赤城山のふもとのショップ】アングラーズベース大胡(おおご)
~ショッピングセンターにあるトラウト専門の小さな釣具店~

赤城山からさらに下っていった、大胡地区のショッピングセンター内にある小さなトラウト専門の釣具店。アングラーズベース赤城山で使えるルアーやライン、グッズなどを揃えていて、釣りの帰りに立ち寄ることも可能だ。 [写真タップで拡大]

住所:群馬県前橋市大胡町399 アイム大胡ショッピングセンター内
定休日:火曜日、水曜日、大型連休等
営業時間:14時~ 19時
駐車場:420台 [写真タップで拡大]

スプーンの新たなる【原点】へ
コールと大﨑氏が提示するベーシックで普遍的なスプーニング

コールブランド第一弾のスプーン「コール1・6グラム」。大﨑氏の経験と知見が導き出した現代のエリアにおけるスプーニングの新たなる基準は、アングラーの状況などを考えた、まったく違うアプローチから生まれたものだった。

【Khor 1.6】●重量:1.6グラム●カラー:基本色15色、限定色3色●税込価格:550円/無塗装ブランクス=カラー:2色●入数:3枚●税込価格1100円

「最近のルアーは個性的ですが、いわばAIのような感じで、ルアーが勝手に泳ぎを崩したりして、釣れる状況を作ってくれます。その反面、崩れず安定して泳ぐスタンダードな部分、基本の部分にこだわったものがあまりありません。泳ぎが崩れることなく、正確に思ったところを泳がせられるか。これがコールを作ったコンセプトの部分です。
 さらに考えたのが汎用性で、とりあえずコールがあれば、どの釣り場にも対応可能。程よい飛距離がでて、スピードの幅が広く、魚もスレさせない。その上で思ったように動かせる操作性があります。こういう風に泳がせたいとか、そういったイメージを水中に投影できること。釣り人側に表現力が求められるようにはなりますが、釣り場に持ってこなければならないルアーの数は少なくて済みます。現代の釣り人が釣りに出掛られる状況や釣りとの取り組み方をみれば、そういう考え方が重要なのではないかと考えました。1年に1〜2回とか、子どもと一緒に午後からとか、禁漁期の楽しみとして釣りに来られる方にとっては、数多くのルアーが必要となる管理釣り場の釣りは、難しいジャンルのものになってしまいますから。コールというルアーは、使う楽しさと面白さが感じられれば、釣れなくても良いって思っているぐらいなので(笑)」。
 来場できる回数や時間が限られているアングラーにも同じように楽しんで欲しい。アングラーが意図するいろいろな動きを表現できる汎用性があるスプーン。その結論のひとつが、コールなのだ。

【形状&泳ぎ】現代のエリアの実情を反映した楽しむための答えのひとつ

「フラットに近いシルエットにすることで、泳がせても浮き上がりにくく、安定して泳ぎます。イレギュラーな動きを出したいときは、ロッド操作で演出可能です。先端部分を削れば、違った泳ぎにすることができる余白を残しています」。

主張しすぎない動きですべてにおいて丁度良い

「ウエイト設定は、どこでも使える適度な程よいウエイトの1.6グラムに設定しました。浮き上がりにくい形状なので、表層でもボトムでもしっかりレンジをキープできます。主張しない動きなので、アングラーが好きなように使えて、魚もスレにくい。そんなすべてにおいて丁度良いスプーンです」。

カラーチャート

スタンダードカラーにはナンバリングも含めて意味がある

「カラーローテーションにも、1日や半日でストーリーがあります。塗りバージョンを出す際に、その理由付けが欲しかったんです。アングラーの迷いも減らせますし、とりあえずこれだけあればという色数を揃えました」。

【午前中】1~6番は朝から昼前までのローテーション

SC01から08までは午前中、朝イチから正午までに使いたいカラーを順番にナンバリング。「目覚めたての魚や放流後、ペレットをまいた後などに使いたい順にラインナップ。正午近くは下のSC07とSC08が時間帯として重なります」。

【正午〜午後】食い渋ってきたタイミングで使いたい6色

正午から夕方までのラインナップ。「正午頃は地味目のSC07とSC08を使い、その後はSC09からSC12まで順番に使ってみてください」。SC10とSC11に関しては、光量の少ないときはSC10、多いときはSC10という使い分けを。

【冬季活躍色】透明度が高まる冬に使いたいカラー

「この3色は、気温が10度以下になり、透明度がましてくる冬の時期に使いたいカラー。暖かい時間帯に投げてみてください」

【リミテッドカラー】年間を通して使いたい高活性系カラー

放流直後のトラウト狙いやスイッチを入れたい低活性の状況で、通年使えるカラーを限定色としてラインナップ。

大﨑的「エリア鱒学」入門①

トラウトも養殖技術も研究が進み進化している

「養魚場の仕事としては、現在は健康面のチェックなどをおこなうことが多いですね。魚もストレスを抱えて生きていますので。この仕事をしていると、魚の個性や生態などいろいろなことが分かります」。技術や研究が進み、トラウトの養殖も日々進化。そして大﨑氏が養殖や釣り場運営で培った知見はルアー作りにも反映されているのだ。

~競技仕様ではないマイクロスプーン~
メスのレインボートラウトと狭いフィールドを考えて誕生したフレア

【FREA】●重量:0.7グラム、0.9グラム●カラー:基本色10色、限定色3色●税込価格:605円/無塗装ブランクス=サイズ、0.7グラム、0.9グラム●カラー:2色●入数:3枚●税込価格:1100円

「フレアの開発の発端は、短辺が狭い都市型エリアの釣りで、対岸まで届かない重さにすることでした。1グラム以下のウエイトになった背景は、そこにあります。また一級ポイントといわれる場所に入れなくても釣れるのも重要です。
 また、別の視点で見ると、初心者や子供達にも使ってもらいたいルアーでもあります。来ていただいて釣りを教えたとしても、すぐに釣るのは難しい。でもどうにかして釣ってもらいたい。そう考てデザインしました。フリーフォールやテンションフォールの最中でもきちんと泳いで誘えることや、フックを背負えるデザインにして拾い食いしに来たメスが食べられること。『こんなスピードでも大丈夫なの?』というぐらいのスローで使うことができることにより、ひったくらず追従してバイトするメスでもルアーを追い越せて、口のサイドに掛ける理想的なフッキングができること。もちろんスピードアップしても泳ぎの破綻が少ないこと。これらの特徴により、初心者でも失敗せず、いくつものチャンスを与えて可能性を高めてあげられるのが、フレアの特徴だといえますね」。

テンションフォールでもスローでもレンジをキープしてしっかり泳ぐ

「デザインは第二白銀比で設計し、バランスの良い形状にこだわっています。サイドが反っていないのでルアーが逃げにくく、都市部のメスの顔にまとわりつきやすい形状になっています」。

0.7グラムと0.9グラムでは対象サイズが異なる設定に

「最初に作ったのは0.7グラムで、もう少し速く沈めたいという要望から0.9グラムを作りました。0.7グラムは想定サイズが25センチで、ハイピッチに振れるフックが掛かってくれるのですが、それ以上のサイズを狙う0.9グラムは同じ泳ぎではメスの口角部分にかからないんです。なので振れをワイドにして、口角の柔らかいところにフッキングできるよう初期設定を変更しました」。

都市型エリアのような超近距離戦用に軽量化

「都市型エリアや市街地のプールタイプのような短辺が短いエリアで使えるものをというがコンセプト。飛びすぎてトラブルにならない軽さと、インレットのような一級ポイントでなくても釣れること。ホワッとした追い食いでものせられるがフレアの良さです」。

大﨑的「エリア鱒学」入門②

【メスのレインボートラウト】にこだわるのには理由がある

「トラウトは、オスとメスとで成長のスピードが違います。ですので成長の早いオスは早めに出荷され、その後はメスが中心になるのです。群れの作り方や性質が違いますし、バイトの出方も異なります」。特に放流後に落ち着いた状況だと、これを意識して釣らないとなかなか魚に出会えなくなりそうだ。

「反転してひったくる」がオスのバイト

「オスはエサを見つけるとリアクションバイトのように見つけて素早く反転しながらバイトします。アタリが大きくて分かりやすく、ミスバイトをしない限り掛かりやすいので、釣りやすいという側面もあります」。

「追ってついばんだり拾い食い」がメスのバイト

「高活性時にはオスのように派手に食べることもありますが、落ち着いてしまうと追ってついばんだり拾い食いをするようになります」。そのバイトをどのようにのせるかによって、釣果が大きく変わってくるのだ。

フレアはフリーフォール中でもメスの口に吸い込まれやすいようフックを背負える構造に

フックがカップ内に収まった状態でフリーフォールするフレア。「フォール中や着底時に食っても、フックがトラウトの口を捉えやすい。当たっても乗らないというもどかしさを軽減できます」。

カラーチャート

朝イチや放流用ではなく正午以降の時間帯をカバー

「基本色では正午から夕方までを視野に入れました。季節感からいくと、春から夏に効くピンクのように、暖色や派手なものも必要になってきますので、それをプラスしたラインナップにしています」。コールと同じラインナップの限定色も販売中。

スタンダードカラー

フレアは両サイズともにブランクスを販売中。カラーも無垢と銀メッキの2種類がラインナップされている。

大﨑的「エリア鱒学」入門③

子供達へ釣りをつなぐ独自のレクチャースタイル

大﨑氏がエリアで取り組まれてきたのが、釣りのレクチャー。「私の教え方のコンセプトは、『失敗しないこと』。子供達は失敗すると『悪いことをしている』と思ってやらなくなってしまうんです。失敗しなくてすむように教えてマスターしてもらうことが、めげたり嫌になったりせず、続けて釣りを楽しんでもらうために重要だと感じています。会員の方であれば、予約時などに連絡をいただければレクチャーを実施します」。

使用タックルは手頃な価格のショートグラスロッド

大﨑氏が手にするのは、5フィートのワンピースグラスロッド。「今使っているのはラパラのフィッピースピンで、リールはDAIWAのレブロス。グラスならロッドにルアーの重みをのせて投げるという感覚がつかみやすいと思います。スタッフにも、古めのタックルなどを使うようにしてもらっています。釣りってもっとライトでいいと思います。釣り場側の目線としては、道具を買うことより、釣り場に来てもらうへと意識がいくように提案していきたいと思います」。

キャストは握り方が重要

「リールフットは薬指と小指の間にはさみます(① )」。これで人差し指の腹でラインをロッドに押さえつけて(② )、投げるときに浮かせてリリースするという『人差し指キャスト』ができるようになります。これをマスターすると、振ったときに親指が離れない(③ )ので、方向性が定まりやすくなります。手の甲を上に向けてロッドを振る練習では、コンボロッドを使ったりしています④。投げるときはリールを外側に倒せば(⑤ )、指がロッドから離れにくくなります」。

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