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マル秘情報あり! ヤマメ・イワナなどのトラウトの棲む川を見つける方法【フライフィッシングの教科書11】

さて、道具は揃いましたね! では、実際に毛鉤で釣れる魚がいる場所にいきましょう! とはいっても、ガイドブックも持っていないし、どこにいけばいいかわからない。わかりました!では、ヤマメ、アマゴ、イワナなどの魚が棲むポイントをどうやって見つけるか、解説させていただきます。必要なのはSNSの情報ではありませんよ!

●文:ルアマガプラス編集部(深谷真)協力:髙橋章/フルックス

まず、どこへ行けばいい?

ヤマメ・アマゴ・イワナのいる川って? 渓流魚、特にマス類がいる場所なんてしらないんだけど。というビギナーの方へ。

とりあえずは、身近な地域の標高の高い山から流れる川を目指せ!です。

近所にあるかどうかはともかくですが、基本1000m以上の標高がある山に地図をロックオン。西側にいけばいくほど、より標高が求められるのが方程式。逆に北にいけばいくほど標高はほどほどでもよくなります。

西日本以西は若干ハードルが上がるものの(1000m超えの山の渓流を探してみましょう。中部以北であれば、5、600mクラスの山々の渓流でもターゲットがいることも)、どちらにしろ、オイカワやカワムツ、ウグイもいますので、西日本以西・以南であってもフライに反応する魚がない。ってことは稀。

世間にはポイントマップなんてものが出回っていますが、見るべきなのはGoogleMapやヤフー地図、そして国土地理院のサイト。なんか気になる川をそれらのマップで見つけたら、河川の漁業協同組合があるか確認してみましょう。あれば、その管理している漁業協同組合の放流情報をチェック。ヤマメ、アマゴ、イワナ、ニジマスなどの記載があればその川にはターゲットがいる可能性が高くなります。水系・河川名・漁協で検索!

:高確率でいる(生息域も個体数も豊富) :いる(川を選べば十分出会える) :一部の川のみ・放流頼み :ほぼいない
都道府県下流中流上流源流備考
北海道
北海道アメマス・ニジマス・オショロコマなど魚種が豊富。ヤマメは禁漁期をチェック! トラウトが下流域でも狙える全国唯一のエリア
東北
青森県白神山地周辺の渓は魚影が濃い。下流はサクラマス遡上河川有力
岩手県閉伊川・気仙川など名渓が多く、渓流王国の筆頭格
宮城県鳴瀬川・江合川上流など蔵王・船形山系の渓が中心
秋田県役内川・玉川など。サクラマスの遡上でも有名
山形県寒河江川・小国川が有名。月山周辺は特に濃い
福島県会津・阿武隈の渓が充実。桧枝岐は源流イワナの聖地
関東
茨城県久慈川・那珂川の最上流部に限られる
栃木県鬼怒川・那珂川上流。日光・奥鬼怒は関東屈指の渓
群馬県利根川水系の上流域が充実。奥利根はイワナの宝庫
埼玉県奥秩父(荒川源流・中津川など)に集中
千葉県山が低く夏の水温が高いため自然渓流のトラウトはほぼ皆無。狙うなら管理釣り場
東京都奥多摩(多摩川・秋川上流)に限られるが源流は意外と濃い
神奈川県丹沢(中津川・世附川など)が中心
甲信越・北陸
新潟県魚野川・三面川など豪雪地帯の渓が豊富
富山県神通川・黒部川。サクラマスの本場でもある
石川県手取川水系が中心。白山麓の渓が濃い
福井県九頭竜川水系が中心で、中流はサクラマスでも知られる。若狭の耳川など流程の短い小河川は下流近くでもヤマメが出る
山梨県忍野の桂川、笛吹川上流(西沢渓谷)、南アルプス側の尾白川など渓が多彩
長野県犀川は中流でも大型ニジマス・ブラウンが狙える全国でも珍しい川
東海
岐阜県長良川・飛騨の渓。アマゴ域の代表格で川の数も多い
静岡県狩野川・大井川・天竜川水系のアマゴが中心
愛知県豊川・矢作川の最上流部(奥三河)のみ
三重県宮川・櫛田川上流のアマゴ。大台ヶ原周辺は水質も良い
近畿
滋賀県安曇川・愛知川上流。琵琶湖には固有種ビワマスもいる
京都府由良川上流・美山周辺が中心
大阪府山が浅く放流頼み。芥川など北摂の一部のみ
兵庫県揖保川・円山川上流など但馬エリアが中心
奈良県十津川・吉野川源流。天然記念物キリクチ(イワナ)の生息地あり(禁漁区)
和歌山県日高川・有田川上流のアマゴ。紀の川支流の貴志川もアマゴの放流あり
中国
鳥取県大山周辺・日野川上流が中心
島根県高津川・匹見川が有名。中国地方では魚影が濃いほう
岡山県大山・蒜山南麓の旭川源流部(新庄川など)が有力。吉井川・高梁川の最上流部にもアマゴがいる
広島県太田川上流・芸北エリアが中心
山口県錦川上流など一部の水系に限られる
四国
徳島県剣山系(穴吹川・貞光川源流)のアメゴが濃い
香川県水量が少なく渓流魚はごくわずか。放流頼み
愛媛県石鎚山系(面河川など)が中心
高知県物部川・仁淀川・四万十川源流のアメゴ。山が深く源流は濃い
九州・沖縄
福岡県英彦山系・矢部川(星野川)上流など。放流が中心で天然物はごく一部
佐賀県嘉瀬川上流(古湯周辺)・玉島川など。漁協の放流で成り立つ釣り場
長崎県渓流魚が夏を越せる川がほとんどない。多良岳の境川水系などに放流由来の小型ヤマメが残る程度
熊本県川辺川・五木周辺は九州屈指のヤマメ域
大分県筑後川・大野川の源流域。九重周辺が中心
宮崎県五ヶ瀬川・耳川源流。九州ヤマメの本場
鹿児島県県北部(川内川源流など)の一部のみ
沖縄県水温が高くトラウトは生息できない

※対象はヤマメ・アマゴ・イワナ・ニジマスなど自然河川のトラウトで、管理釣り場や湖は含めていません。同じ県内でも水系によって差が大きいので、あくまで川選びの目安として使ってください。また、日本海側に注ぐ流程の短い小河川では、海の近くまで冷たい水が届くため、下流でも渓流魚に出会えることがあります。渓流釣りには遊漁券が必要な川がほとんどで、多くの地域で10月〜2月頃は禁漁期間になります。渓流釣りには遊漁券が必要な川がほとんどで、多くの地域で10月〜2月頃は禁漁期間になります。

SNSで情報を得た特定の川に殺到する前に、『地形図』を開いてほしい。日本の上流域には、名前すら付いていない無数の沢が走っていて、そのほとんどにヤマメかイワナかアマゴが棲んでいる。日本はそういう国です。

春先は比較的、人家などが見える渓流域でも、高確率で対象魚がいます。それが春を越え、夏、秋になっていくと、人的プレッシャーなどで個体数が少なくなるので、より上流域に足を伸ばしてみるといいでしょう。

かなり雑破にお話しますが、2,800水系 × 上流支流(平均5〜10本)= 1万5,000〜2万8,000本以上(指定河川ベース) 無名の沢まで含めると数万〜十数万本のフィールドがあります。焦らなくても大丈夫!

ネット地図を開いて→トラウトなら川の上流を辿り(オイカワ・ウグイ・カワムツなら中流域でOK)→漁協があるか調べる→あとは行くだけ!

釣りができる時期を確認しよう

注意すべき点は、本州・九州・四国のほぼ全域、河川内で釣りをする場合は遊漁件が必要なことがほとんど。そして、川には釣りをしていい期間があるということ(ヤマメ・イワナ・アマゴなどの魚がいる区間や河川)、だいたいが3月から9月末(河川によってバラつきがあるので、川の名前・漁協・遊漁期間と入れて検索、AIなどに聞けばだいたいはわかります)が釣りをしていいシーズン。

それ以外だと、ニジマスや秋季・冬季釣り場などで楽しめます(地域ごと、河川ごとに案内があったります)。北海道は通年釣りができますが、寒い時期は危険。ウグイ、オイカワ、カワムツなどは通年楽しめる河川が多いです。

この連載のメインターゲットはヤマメ、アマゴ、イワナ、ニジマスなどなので基本的には春から秋まで楽しめる釣り。と思っておけばOKです。

入渓ポイントがわからない、そんな人へのいくつかのアドバイス

川はたくさんあるんだろうけど、入渓ポイントがわからない! こんな話をよく聞きます。

基本的には、適切な駐車スペースがあり(車を止める場所には細心の注意を!)川に安全に降りられる場所を自分で探すことが大事。渓流釣りにはマナー的ルールがあるので、そちらについてはリンクの記事を参照。

そんなこと言われてもよくわからない!という人のために少しだけ実戦的なアドバイスを。初心者はまず、魚の放流場所を推測するというのはよい手段です。

放流ポイントの見抜き方。答えは「橋のまわり」にある

まず、放流の実態から話しておきたい。

先進的な漁協は、担当エリア内にきちんと魚を分散させて放流するし、一度の放流で終わらせず、シーズン中に何度かに分けて魚を入れてくれる。良心的なところだと、解禁前、ゴールデンウィーク前、といった具合に期間を分けて放流してくれるところもある。

専用の生簀からバケツリレーで川に放流する。例に上げて恐縮ですが、写ってる漁協の方々、これでも若いスタッフです…

ただ、こういう漁協ばかりではないのが現実だ。多くの内水面漁協は高齢化が進んでいて、人手も体力も足りない。結果どうなるか。放流しやすい場所に、年度の規定量を解禁前にダバダバっと放して、ハイ終了! なんてところも珍しくないのである。

責めているわけではない。想像してみてほしい。魚の放流というのは、放流用の運搬車で川の近くまで魚を運び、そこから先はバケツリレー、というなかなかの重労働だ。担い手は高齢の組合員。水と魚でずっしり重いバケツを抱えて急な斜面を降りるなんて、危なくてやっていられない。

さぁ、ここで想像力を働かせよう。人員は高齢、作業はバケツリレーの重労働。となれば?

んなもん、人が川に降りやすいところに魚を放すに決まってますよね!

運搬車を停められる広場があって、バケツを持った高齢の組合員が怪我をせずに川辺まで降りられる場所。一番わかりやすいのが、橋のまわりだ。橋のたもとには車を停めるスペースがあることが多いし、川へ降りる小道もたいてい付いている。

そしてもうひとつ、覚えておきたいのが渓流魚の習性だ。ヤマメもアマゴもイワナも、基本的には上流へ上流へと移動したがる魚たちである。もちろん大雨や大水が出れば下流へ流される圧もかかるが、放流地点にいつまでも留まっているわけではない。

つまり、答えはこうなる。橋を見つけたら、そこから上流が狙い目。

放流魚は遊泳力が野生のタイプよりやや弱いが、それでも上流を目指す性質がある。放流場所より上側が狙い目。

遊漁券を購入すると、川の簡易マップがもらえることがある。これに放流情報が乗っていることがあるので、シーズン初期は参考にしよう。

念のため付け加えておくと、これはあくまで『放流された魚を狙うなら』というノウハウ。天然魚と勝負する支流・源流とはまた別の話だが、放流に支えられた川で確実に釣果を出したいなら、まず橋の上流から探ってみてほしい。

こういった放流魚は川の資源規模&にくらべて釣り人が多い我が国では、源流域にいる魚たちを守る資源としてセフティーになっていることも覚えておいて欲しい。こういった下支えがなければ、繁殖を担う魚たちが目減りして結果、数が少なくなっていく。最近の研究では放流魚は自然繁殖にほとんど寄与しない。なんて衝撃的なお話もあるくらいですが、釣獲圧の低いエリアで限定的なお話。諸々鑑みるに、放流がないと特に本州の内水面魚資源は正直維持できません。

なぜ、こんなことを書いたか。『おまえんところの漁協は上流に放流なんてやってねぇじゃねぇか! 上流まで来て遊漁券を払わなきゃいけないなんておかしい』とゴネる釣り人が結構いるんですよ…。1日遊んでたかだか遊魚券なんて1000円から高くて3000円くらいなモンです。大人はちゃんと払いましょうよ。子供はなんならマケてあげて….

では、ここからがマル秘情報

渓流のポイント探しで、難関となるのは『入渓点と退渓点』を見つけ出すこと。これが実は難儀。トラウトが棲む川なんてのはゴマンとあります。でもコレが初心者だけでなく難しい。むしろこれを見つけ出すのが『宝探し』

簡単に入りやすい場所は釣り人が多い、つまり魚がスレていたり数が少ないという論理になるのはわかると思います。かといって、危ない場所から無理やり入渓するなんてことをすれば事故につながりますからおすすめできません。

ベテランになるとこの法則を頭に叩き込みます。逆説的に、こんな国道の往来が多くて誰でも入れそうなところ、ベテランは見向きもせんやろ…みたいなところに、びっくりするほど魚影が濃い場所があったりもするので、とにかく足を使って探すことが大事。

現場的なノウハウで言うと、川には高度成長期に有効か無効かよくわからないけど沢山作られた砂防堰堤があります。この周辺は建設時に資材・機材を搬入するためにルートが作られていることが多いので、その前後に到達するルートがあったりしますので、宝探しのランドマークとして非常に有効に機能します。橋もそうですが、人工的な構造物の位置を把握してルートを探るというのが鉄板。

砂防堰堤。こういった人工的な構造物は建造のためにアクセスするルートが作られていたりする。

あとは沢筋を下る方法。これも渓流釣り師が釣り場を見つけるためのルート。あとは獣道を見つけ出す。なんてのもありますが、これは野生動物との遭遇の危険も伴いますので万全の注意が必要になります。

※入渓時もそうですが、無理な渡河、ガケ降りなどの移動は厳禁です。安全第一!

渓流のポイント探しの最終兵器

でも、最近は情報を駆使して、その秘密の抜け道、花園の入り口を見つけ出すことがかなり楽になってきました。そこで、記者が重宝しているとあるサイトをご紹介します。全国Q地図という地図サイトです。

このサイトは国土地理院の地形データをベースに多機能化されているのですが注目して欲しいのは『赤色立体地図(DEM1A)』から以下のメニュー。

では、使い方を少しだけ解説しましょう。

左端の日本地図アイコンをクリック。※バージョンの更新で変更されるおそれがありますので以下、注意。

地形メニューを選びましょう。

ここでは1mメッシュのメニューを選択。

赤色立体地図を選択。ほかのメニューはクリックすると適用されるのでみやすいのを探してみるのも手。再度クリックすると適用されたフィルターが外されます。

ちょっとおどろおどろしいですが、こんな感じの表示になります。このモードが記者的には一番地形を確認しやすい。

地形図などではなかなか確認しずらい堰堤などの位置が推測できます。ほかにも地図にはない林道などもうっすら見えてきたり…。活用は自己責任ですが、参考にはなると思います。

マニアックな渓流魚捜索技術

さて、一般的な魚を見つけ出す方法から、ちょっと裏技的な方法までを書いてきましたが、思い当たる『魚の宝探し技術』はなるべく放出しておこうと思います。

ひとつめ。ちょっとマニアックなのでいくと、地名・川の名前、沢の名前から渓流魚の生息量を予測する。

魚の名前がついていたり、それを連想させる地名、なぜか色の名前がついている川はよく釣れる川が多いです。これは記者比(なので根拠に乏しいです)。あと、なんか険しそうな名前がついている名前は遡行が難しいコトが多いので、注意してください。というように地名や名前で、判断するのも面白い技法です。

こちらも無作為に色のついている川を題材にしております。白、黒、赤、緑とつく沢や川は全国にもたくさんあります。この中で注意が必要なのは白と赤。増水時に濁りやすかったりすることからその名がついたりします。でも、比較的魚が多い沢や川が多い気がしております。川や沢の名前は国土地理院地図を参照にするとよいでしょう。Googleマップだとわかりにくい場合があります。(スクショは国土地理院地図)

北海道などはアイヌ系の意味が込められている川が多々ありまして、その語源を探ることで渇水に強い、増水に強い、木が多い、少ないなど連想できる要素が多いので、あとはGoogleマップの衛生写真を確認したり、前述したQ地図や地形図などを見ながら開拓をすすめていくのもいいでしょう。危険回避的な判断にもなりますし、地名は案外バカにならない情報だったりします。魚の名前が入った川なんてのもあったり…。

無作為に北海道のアイヌ系の川の名称を調べてみました。メシキメム→ソッキメム/ソツキメム熊の寝床・熊の多い場所にある泉池
エネトコマップル→水源の方にある川、水源へ向かう。あ、クマ多そうやめとこう。とか、そういう情報にしたりします(笑)こちらはGoogleマップです。

その2。近々のSNSなどで情報が出回ったポイントを避ける。これは鉄板。昔は雑誌で紹介されたポイントは避けるというのが定番でした。基本的にはキャパシティが大きい場所が紹介されることが多いのですが、それでも人が集まりがち。魚少なくなりがち、混みがち。SNS時代になって分散化されてはおりますが、それでもやはり、ポロリと漏れ伝わった場所に人が集中しがちなので逆手にとりましょう。

水温が高いほうがいい時期に選ぶ川や沢は南斜面に流れる川、逆に夏場などは北斜面に流れる川を選ぶのも常套手段。水質もチェック。湧水が豊富な地域は標高が低くてもトラウト類が多いことがあります。

魚を釣ることだけでなく、魚を見つけ出すことにも楽しさが見出せるようになれば、とても楽しくなります。この記事の内容がそういう一助になれば幸いです。

人に頼らず、自分で見つけた場所で釣れた魚はまた格別。魚釣りはは『ポイント探す』ことも重要なテクニックのひとつです。それはポイントマップを買うことではありませんし、SNSを血眼にチェックすることでもありませんよ!

美しい渓流魚を見つけ出してください!

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