突然ですが、ルアマガではバス釣り用ビッグベイトのダウンサイジング版のことを「マイクロビッグベイト」という名称でカテゴライズすることになりました。それにしてもマイクロなのにビッグとは? デプスのCEO、奥村和正さんによれば「いくら小さくてもビッグベイトはビッグベイト」…どういうこと?
そもそもはトラウトベイトですから
デプスの奥村さんは、既に2008年の時点でスライドスイマー115というマイクロビッグベイトを世に出していた。このジャンルのパイオニアだ。そんな彼のマイクロビッグベイト論とは?
奥村和正、かく語りき。
奥村「そもそもビッグベイトの根源はカリフォルニアのトラウトベイト。それは何ぞやというと、ニジマスをそのままデフォルメしたルアーなんです。つまり、クリアーウォーターでバスの視覚に訴えるルアーですね。シルエットがルアーらしくない。もろに魚」
奥村「ビッグベイトって、魚をフルコピーしたものに近いジャンルだと思うんです。ジャークベイトはいくらでかくしてもジャークベイト。魚の形にはなってない。だからビッグベイトは小さくしてもビッグベイトなんですよ(笑)」
もう、これ以上の説明は不要だと思えるほどの完璧な解釈だ。
【スペック】
●全長:100mm ●自重:1oz ●価格:2,800円(税抜き)
奥村「ビッグベイトを使うのに足踏みしている人が、手持ちのタックルでも使えるビッグベイトがタイニーサイズ。ビッグベイトの魅力を知るきっかけになって欲しい」
奥村さんはそう語る。ブルシューターはジャークベイト的に、ブルドーズはクランク的に使ってみるべし!
マイクロビッグベイトは馬鹿にできない
実は小さな巨人なのだ
奥村「ビッグベイトは、最終的には見た目で食わせるルアーです。僕の今までの経験上では、デカければデカいほど魚を引き付ける要素がある」
一方で、当然のことながらデカいほど釣れるというわけではない。魚の気を引きやすいとはいえ、それは食わせに持ち込めるかどうかとは別の問題なのだ。そこでマイクロビッグベイトの出番となる。
奥村「食わせる部分にフォーカスを当てると、サイズ感も大事なんですね。例えば、春にスライドスイマーの250で全く反応がないとき、175にサイズを落とすと軽く反応あって、115にしたら一撃で食ってきたという経験があります。それ以来、常にその3サイズは持って行ってます」
【スペック】
●全長:115mm ●自重:22g ●タイプ:スローシンキング ●本体価格:3,000円
昨年ABSモデルになったスライドスイマー115。発泡素材と比べてより重心を1か所にまとめたので、動きに切れがある。サイレントキラーはもともと115がなかったが、ABS化によって浮力がアップして、製品化された。