既存モデルの遺伝子を受け継ぎながらも最先端コンポーネントでアップデートした、ワイルドサイドの変異体、ヴァリアントモデル。ショートレングス・ベイトフィネスであるWSC60L/TZを紹介。このシリーズの真骨頂とも言うべき尖ったこのロッドの特徴を鬼形 毅さんに聞きました!
【Profile】
鬼形毅(おにかた・たけし)
レジットデザインC.O.O.として、ロッドのデザインとブランドのプロデュースを手掛ける。現在も競技の舞台に身を置き続けている第一線のトーナメンターでもある。バスフィッシングの豊富な知識を活かし、艇王などの解説者としても活躍。
ワイルドサイド ヴァリアントモデル WSC60L/TZ “For Bait Finesse”
【スペック】
全長:6ft0in
ルアー適合範囲:1.8〜10g
適合ライン:6〜12lb
価格:52,800円(税込)
最高レベルの操作性がベイトフィネスの釣りを高次元なものに昇華する
――ヴァリアントモデルのベイト2機種のうちのひとつがこのWSC60L/TZ。一目見てベイトフィネス機であることはわかるのですが、どのようなコンセプトで作られた竿なんでしょうか?
鬼形「ベイトフィネスの一番繊細なほうに寄せたロッドです。ワイルドサイドにはこれまでは64Lという番手があったのですが、それをもっと繊細にしていった感じですね。
ベイトフィネスでカバー周りを撃ったり、ピンを正確に釣りたかったり、キャストのアキュラシーや操作性を上げていくには、やはり6ftの長さのベイトフィネスロッドが欲しかった。短いので使うシチュエーションは限られてきますけどね。ただ、試合でもこの長さのベイトフィネスで精度を高めて釣っていきたいなぁというシチュエーションはあったんで、自分の釣りのためにも作っちゃいました(笑)。
全国的に見たらニーズは多くないかもしれない、でも自分が本当に必要なら、それを最高のパーツで形にするというのは、ヴァリアントモデルのコンセプトでもありますので」
――まさに鬼形さんのこだわりが詰まった、スーパーベイトフィネスとも言うべきロッドですね。
鬼形「実際に使うルアーとしては、ネコリグをメインに、スモラバやダウンショットなど、細かいシェイクで誘うような釣りにマッチしますね。絶対条件として、性能の良いベイトフィネスリールを使うことが大事。ラインはフロロ5〜7lbから、カバー周りの場合は12lbを使うこともありますね。ワームは4〜6inのネコリグ。シンカーは0.9gとか、そういうセッティングでやることが多いですね」
グリップ周りとロゴ
3種類の異なる弾性のカーボンを適所に配し、アラミドレインフォースメントで全身補強を施したブランクス。軽量なリグを正確にキャストし、意のままに操ることができる操作性が売りだ。
ティップ部とガイドセッティング
オリジナルセッティングのFujiチタンフレーム・トルザイトリング小口径ガイドを多点で使用。操作性、軽さ、感度の全てをワイルドサイドベイトフィネスモデルで最高レベルに引き上げている。
――では、どんなシチュエーションで活躍するロッドなのでしょう?
鬼形「釣っていくのは、アンビジブル系の岩などの沈みもの。ボトムの起伏を丁寧に探っていったり、逆にボトム変化が乏しい中でしっかりシェイクさせながら誘っていく場合とか、集中力を高めてシェイクしていかないと根掛かってしまうような場合にもこのロッドがいいですね。レイダウンがどーんと倒れているような場所に打ち込んでいく場合は、もっと強いロッドを使ったほうがいいですね。あとは、キャスト精度が求められるようなところとか。スピニングだとラインが細いし、同じピンに何度も何度もリグを通していくとなると、やっぱりこういったロッドが有利ですね。よりしつこくできるっていうか」
――狙ったボトムのピンスポットを、高い精度で何度も何度も通して、しつこく探っていく…。それにはやはりこのロッドのスペックが必要だったんですね。
鬼形「やはり尖ったモデルなんで、いつも出番があるわけではないですが、このロッドはあると心強いなということで作りました。霞水系や遠賀川などでも、活躍する場面がありますからね。ちなみに、シャッドなどの小型プラグを使ってもちょうどいい竿になってますよ!」
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