今年度ソルトルアーライン選びの「答え」として、老舗釣り糸メーカー「ゴーセン」が導き出した釣種専用ライン「ANSWER(アンサー)」シリーズ。その詳細は当サイトの新製品記事でもすでにお伝えしているが、果たして「専用モデル」のラインはどのように使い心地が違うのか。ルアマガプラス編集部員が実釣にてインプレッションして参りました!
ソルトウォーター専用ライン「ANSWER(アンサー)」シリーズとは?
既に当サイトにて注目の新製品として年始のウェブフィッシングショーにてご紹介させていただいたゴーセンの新ラインブランド「ANSWER(アンサー)」。
ANSWER(アンサー)シリーズの記事はこちら
一昨年にリリースされたオールマイティーなベーシックPEライン「ROOTS(ルーツ)」とは異なり、よりそれぞれの釣種に特化させた専用モデルで、第1弾は商品名にもあるように「エギング」と「ジギング」モデルがリリース開始されています。
ROOTS(ルーツ)シリーズの記事はこちら
昨今ゴーセンだけでなく、総合メーカーからラインメーカーまで様々なPEラインがリリースされています。中でもバーチカル且つ、ショアとは比べ物にならない位、深い水深を狙う船釣りやジギングにおいては専用モデルが多く存在します。
今回、普段はショアの釣りがメインでオフショアは年数回と、特に船釣りにおいては糸のこだわりがない大木が「アンサー ジギングPE×8」を使って、専用ラインの使い心地を実際に体感して(釣りに行って)参りました。
インプレするのはゴーセンラインインプレ歴3年!? の編集部員
【Profile】
ルアマガプラス編集部・大木
元大型釣具量販店の店員という経歴を持つルアマガプラス編集部員。バスソルト問わず、幅広く釣りを楽しむことをモットーとする。得意な釣りはシーバスで、時間があれば地元湘南河川でロッドを振るう。特技はモノマネ。一昨年、昨年とルーツシリーズをインタビューやインプレした張本人。使いやすくリーズナブルだったのでその後タイラバなどのオフショアでも愛用している。
今話題のお手軽な「あの」ジギングにチャレンジ!
今回アンサージギングPEx8でチャレンジするのは、今全国で拡大中のスーパーライトジギングこと「SLJ」。三重県を発祥とし、通常のジギングやライトジギングよりもさらに繊細かつ手軽なタックル、そして100g未満のメタルジグや1号以下のPEラインを使用することから、女性アングラーや釣り初心者にも支持され人気を確立しつつあります。
大木の住む関東でも除々に船宿も取り組みはじめていて、今回訪れた東伊豆の「二階屋丸」さんも伊豆エリアを開拓中の船宿のひとつ。
SLJの魅力は前述したように、ライトなタックルで釣りができること。そしてもうひとつの魅力は「ターゲットが幅広い」ことです。
青物から根魚、フラットフィッシュなど釣れる魚ならなんでもターゲット! 使用するメタルジグが小さいことから、これまでジギングのターゲットとして狙いづらかった魚も射程圏内となっています。
今回実釣を行ったのは6月初旬ということで暦では初夏であるものの、海の中はまだまだ水温も安定していないことから、我々も「魚種限定解除」で狙える魚はなんでも釣っていくスタンスで実釣インプレに臨みました(笑)。
「しなやか」なのに適度な「ハリとコシ」でスムースなアクションが可能!
港を出船から10分も経たないうちに最初のポイントに到着。30mほどの水深からスタート。狙うポイントは状況によって様々ですが、今回は水深30~60m近辺がメインです。
今回使用するアンサージギングPEx8は0.8号を使用。先端には1.5m程16lbのフロロカーボンリーダーを結束。使うジグはSLJ専用モデルの40~80gクラス。
早速ワンピッチジャークでボトムから10m程アクションを仕掛けていきます。
アクションをして早々に感じたのはラインのしなやかで滑らかなフィーリング。糸の風合いは以前使った同社のルーツと比べると柔らかい感じ。
8本撚りのラインは4本撚りと比べるとしなやかで柔らかいのですが、中には柔らかすぎてロッドの調子と合わないとティップ絡みが多くなることもあります。
ですが、アンサージギングPEx8は『MPX製法』のおかげで柔らかすぎず、適度にコシがあるのでジャークもさせやすい!
ワンピッチだけでなく、大きくロッドを上げて誘う「ロングフォールジャーク」も試してみましたが全く絡む気配はなし。今回使用したのは0.8号も、スーパーライトジギング用のロッドとも非常に相性が良かったです。
また適度なハリやコシがありながらも、8本撚りならではのしなやかさは健在なので、アクションさせたときの「糸鳴り」を全然感じさせません! 個人的に糸鳴りは水中に響いているイメージがあるので、繊細な釣りやタフコンディションのときにこそ、釣果に差が出てくると思っているので、なければ絶対ない方が良いと思っています。
こだわりの「マーキング」が見やすい!
既に公開されているアンサージギングPEx8の深掘り記事にも既に記載されているように、今回ゴーセンが拘ったのは「ラインカラー」。船釣り用ラインの特徴でもある10mおきに変わるカラーパターンを見直し、より日本人の目や日光下において見やすい配色に設定(パープル・イエロー・ブルー・オレンジ・グリーン)。
また10mおきのカラーの変わり目の配色をイエローカラーに設定(イエロー部分のみグリーン)。従来は1mごとにホワイトカラーを配置していましたがアンサーでは撤廃。前述した10mおきと5mおきにのみ配色を設定しています。ゴーセンいわく、ホワイトの配色がサワラやタチウオなど、歯の鋭い魚のバイトマーカーになっている可能性があるため、より高切れのリスクを減らすための配色とのこと。
確かに新たな配色は、目立つ色なのは大前提ですが、濃い色と明るい色の交互なのでより認識しやすくなった感じはしました。また1mおきの配色がなくなったことは、正直最初不安でしたが、ジギングは常に動かし続けており、餌釣りのように細かいレンジで止めたりすることもなく、反応がある層の前後をアプローチするので、1mおきの配色がないことによるデメリットは感じられませんでした。
しっかり釣果も出せました!
実釣当日青物の気配もなく、春のイサキパターンも終焉を迎えていて、非常に厳しい状況。
ポイントを転々とし、潮が動き出したタイミングで魚からの反応が!フクシゲがまず定番ゲスト・エソをゲット!
さらに砂地のボトムエリアでホウボウを2尾追加!おまけにカワハギも(笑)。
フクシゲ「ジグでボトムを丁寧に細かく叩くようにアプローチしていたらヒットしました!アンサージギングPEx8は繊細なアプローチでもしなやかで扱いやすいし、糸鳴りもしないのでストレスなくアクションできますね!」
そして反応がなかった大木もエソを皮切りに、最近人気急上昇中のターゲット・イトヨリをキャッチ。
イトヨリは餌のアマダイ釣りでしか釣ったことなかったけど、メタルジグにもアタックしてくるとは…バイトもしっかり分かったし、フックアップさせられたのは高感度で操作しやすいラインのアドバンテージもあると感じました。
そして夕マズメ、沖上がり寸前の最後の岩礁帯のポイントで大木にビッグバイト!50gのタングステンメタルジグを細かくシャクっていると突然大きなバイトが!
丁寧なやりとりの末、上がって来たのはアカハタ。0.8号というライトタックルでも、根ズレを恐れずに、安心してファイトすることができました! 糸本来の強力の安定化と高感度を実現するゴーセン独自の「HDX製法」はバイトが強いロックフィッシュや速いスピードで引ったくる青物にも最適であると思いました!
タフなときほど「ラインには拘る」べし!
今回初めて「ジギング専用」モデルであるアンサージギングPEx8を使って思ったのは、専用モデルは「メリット」しかないということ。
現在日本の釣りはソルトルアーフィッシングだけでなく、様々な釣りが確立され、仕掛けはもちろん、ロッドやリールなどあらゆるアイテムにおいて「細分化」されています。
細分化されている理由としてはより「釣れる」可能性を上げること。もちろん釣りは対自然なので絶対ということはありえないし、使うだけで必ず釣れるというわけではありません。
しかし「専用」モデルを使うとアングラー側へ釣れるための「情報」をより多く集められることとなり、その情報の有無は1つでも多くあると魚をキャッチするための「近道」となります。
特にラインは釣り人と魚をつなぐ重要な「線」であるからこそ、ロッドやリール、ルアー、仕掛け以上に拘るべきであると感じました。
釣りを始めたばかりのビギナーはより使いやすさや扱いやすさを優先すべきですが、中級者以上でもっと魚を釣りたい、タフな展開が予想される状況であるのなら「専用」モデルを使用することが「釣れる」大事なキーとなるでしょう。
『アンサージギングPEx8』はジギングファンのそんなパフォーマンスに寄り添ってくれるPEラインになること間違いないでしょう。
また専用ラインを使ってみたことがないという人でも決して値段は高すぎることがなく手に取りやすい価格帯というのも嬉しいところ。
ジギングで釣るための「答え」を知りたければ、是非『アンサージギングPEx8』を使ってみてはいかがでしょうか。
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