イヨケン流「フロッグ」で狙うバス釣りヘビーカバー攻略

不朽の名作・アイオビーの生みの親であるイヨケンがあらためて挑むレギュラーサイズのフロッグゲーム。スモールフロッグやエラストマータイプが主流の現在、敢えてレギュラーサイズでチャレンジするその意図とは……? 関東ハイプレフィールド×イヨケン×フロッグゲームの真骨頂、とくとご覧あれ!! 今回はヘビーカバーを攻略するぞ!

●文:ルアーマガジン編集部

2024 シーバス特集

伊豫部健さんのプロフィール

伊豫部健(いよべ・けん)

1979年3月21日生まれ。愛知県常滑市出身&在住。中学2年の時に地元知多半島の野池で初めてバスを釣った感動を胸に、アメリカからヨーロッパに至るまで世界の第一線で活躍するプロアングラー。座右の銘は『Never Give Up』と『FISH it EASY!』。

今取材時、ファンの息子さんがイヨケンの目前で人生初フィッシュ!!

伊豫部「僕も初バスは今でも鮮明に覚えてる。この感動は一生モノ。良かったね~!」

ハードプラグでは攻めきれないヘビーカバーの奥のオク境地に潜むバスを狙う……これぞフロッグゲームの醍醐味!!

レギュラーサイズだからこそ「ならでは」のアプローチ

夏日が続いた6月中旬の霞ヶ浦水系。がしかし、取材前日夜から朝にかけての雨で一気に気温は下降傾向。

伊豫部「冷えて活性が下がった? ……全然関係ないっす。肌寒いけど水面に出るヤル気のあるバスを狙い撃ちッス!! 初夏のカバーゲームフロッギン、魅せたりますワ~」

イヨケン、いつものフィッシュ・イット・イージーなノリは頼もしい限り(笑)。

チョウチン釣りで奥のオクまで攻めろ!!
カバー奥のここぞというスポットを、スナッグレス効果の高いフロッグで1点集中アプローチするテクニックが『チョウチン釣り』。水面でもがく虫のように演出する。

伊豫部「とはいえ、6月のこの時期はアフターを引きずっている個体もいるのも事実。そういったバスは大きく移動できないから、アシ壁のポケットや障害物のちょっとした隙間に身を潜めてることが多い。ていうか、回復終了の個体に関しても、基本こういったマッディシャロー場に棲むバスは大抵カバーに付いているからね。どちらのバスを狙うにしてもピンスポットに撃ち込む技術は必要になるかな」

BTフロッグを対岸カバーの奥のオクにブチ込みながら、テンポよく釣っていくイヨケン。

伊豫部「こうやって際のキワまでアプローチできるのは、レギュラーサイズだからこそ。昨今、軽いウエイトの小型フロッグが流行ってるけど、この立ち位置からだと相当の技術がないと入れられない……。その点、レギュラーサイズはキャスタビリティがいいから離れたところから大胆にシュートできる……うぉ、出た! 食いミス? バスがいるトコロに撃ち込められれば、ちゃんと答えが返ってくる。このドキドキ感がカバーフロッギンの醍醐味だよね!!」

ガマやアシなんてどれでも一緒……じゃない!! 似て非なるものの特性を知ろう!!

左がガマ、右がアシ。同じエリアに生息している水性植物としてひとまとめにしがちなガマとアシ。しかし、この2種は性質上決定的な違いがある。ガマは泥底&ちょっと深めの沖まで生息、アシはハードボトム&シャローエリア限定。この特性を知っておけば、季節ごとのベイトの有無やレンジの見極めなどと併せて攻め場所を絞り出すことが可能となる。

【ヘビーカバー攻略のキモ】カバー+αを狙え!!

無限にあるヘビーカバーの中から狙い撃ちすべきなのは「ベイトが溜まる」&「外敵から身を守る」スポットだ

流れのヨレ

沖にせりだしたヘビーカバーや障害物は、流れの方向によって必ずどちらかに水流によるヨレが発生する。流れのスピードにもよるのだが、このヨレにはベイトが溜まったりすることが多い。カバーそのものだけではなく、その周辺の状況も把握しておこう。

奥行きのあるスポット

見た目のカバーに奥行きがあればあるほど、流れが当たりづらいなどの理由で障害物は増える傾向にある。ベジテーションにプラスされた人工障害物(硬いモノ系)は、バスにとって安心できる隠れ場。アングラーにとっては、絶好のハニースポットとなる。

【フロッグ攻略ロッドアクション】タテシェイク

フロッグの直線的な動きを演出する『タテシェイク』

アクション水面に覆われたベジテーションカバーを『押す』イメージで!!

伊豫部「もっと季節が進めばこういうヒシモなどの浮草系カバーはビッシリ生えて立派なカバーになるからね。特に野池など閉鎖された水域では、いかにアピールさせてバイトに持ち込むかが大事」

浮草の上ではドッグウォークが難しいため、フロッグのアタマを上下にパタパタさせて浮草を凹ませることで水面を揺らし、バスにアピールする。

ロッドさばきはクイックに!!

竿先を30cm前後、下から上にシェイクする感覚で小刻みにリズムよく、出た糸フケを巻き取りながらフロッグをパタパタさせよう。リールを手のひら全体で包み込むようにがっちりホールドするのがイヨケン流。

『ルアーマガジン』2023年9月号 発売情報

ルアーマガジン史上初めてのスモールマウス×オカッパリの表紙を飾ってくれたのは川村光大郎さん。大人気企画「岸釣りジャーニー」での一幕です。その他にも北の鉄人・山田祐五さんの初桧原湖釣行や、五十嵐誠さんによる最新スモールマウス攻略メソッドなど、避暑地で楽しめるバス釣りをご紹介。でもやっぱり暑い中で釣ってこそバス釣り(?)という気持ちもありますよね? 安心してください。今年の夏を乗り切るためのサマーパターン攻略特集「夏を制するキーワード」ではすぐに役立つ実戦的ハウツー満載でお送りします! そして! 夏といえばカバー! カバーといえば…フリップでしょ!! 未来に残したいバス釣り遺産『フリップ』にも大注目ですよ!


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