キャストはシャープそのもの、しかし掛けてからはナチュラルに曲がり、ランカーシーバスを流れの中から確実に寄せられる。濱本国彦さんがプロデュースするアピアのFoojin’Z 77MHは、シーバスロッドとしてはショートレングスな設定だが、そこには合理的な理由が秘められていた。
※ルアーマガジンソルト2021年12月号掲載記事より抜粋
●文:ルアーマガジンソルト編集部
Foojin’Z ナチュラルセブン 77MHを監修
濱本 国彦(はまもと・くにひこ)
香川県在住。流れを読むドリフトの釣りと、小場所での接近戦を得意とする。その豊富な経験をルアー・ロッドプロデュースに注ぎ、ヒット作を生み出してきている。明るいキャラクターで人望も厚く、多くのアングラーに慕われる存在だ。APIAのアンバサダーをつとめている。
近距離だからこそ高いロッド性能が求められる
Foojin’Z ナチュラルセブン 77MH(アピア)
アピアのFoojin’Z(フージンゼータ)シリーズがリニューアルされ、濱本さんがプロデュースしたナチュラルセブンとビーストブロウルも新しく生まれ変わった。使用頻度の高いナチュラルセブンは、まさに小場所攻略用のショートロッドだ。
濱本「前作で満足してたはずなのに、さらに進化していますね。ロッドを左右上下、あらゆる方向に向けて意のままに操作できるから、風も流れも切る・乗せることができ、理想的なラインメンディングができる。着水後に無駄なラインが出てると、ルアーの泳ぎだしが遅れて、それだけでチャンスを失いますからね」
使い心地はシャープだが、魚を掛けると自然に曲がり込んでくれる。
濱本「魚を無理やり寄せるような反発力ではなく、魚が自然と浮いてくる。ラインが3mしか出ていなくても、ほぼ巻かずにロッドの力だけで誘導してランディングできるんです。近距離戦ではこのファイト時の性能がとても大事なんですよね。バットが強いとか、感度が良いとか、そんな言葉ではかたずけられないロッドですね」
タックルセッティング(近距離戦・遠投用)
接近戦で使用する主なルアー
なお、横に挙げたA.C.ミノーやラット40も、このナチュラルセブンでキャストするという懐の深さも見せてくれた。濱本さんが得意とする、都市型河川などの小規模スポット攻略において、Foojin’Z ナチュラルセブン 77MHは欠くことのできない相棒となっている。
ビッグベイト用には、グランデージ・メガソウルシリーズを活用
そして、近年濱本さんが傾倒しているビッグベイト・マグナムベイトの釣りには、グランデージ・メガソウルシリーズがベストマッチ。
濱本「ついにアピアからもマグナムベイトが投げられるロッドが登場します。63H+は150gまで、62HH+は300gまで対応可能。とても扱いやすいし、大きなルアーを長時間扱っても疲れにくい。ジャイアントベイター待望の仕上がりになっています」
ビッグベイト・ジャイアントベイト用タックルセッティング
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