シャローで勝負を賭けたJBトップ50桧原湖戦、気になる来シーズンの動向は?【藤田京弥 最高峰への道 Part.8】

日米のトーナメントシーンを股にかけた藤田京弥さんの戦いぶりを追うこの連載。帰国してすぐに臨んだのは、JBトップ50最終戦の桧原湖。シャローがカギを握る3日間になった。

●文:ルアーマガジン編集部

例外だらけの桧原湖戦

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――桧原湖といえば昨年の9月、藤田さんのウイニングパターンである「マイクロホバスト」が注目を浴びたフィールドです。

藤田「今年はまったく違う状況でした。ディープで釣れるバスが極端に痩せてるんです。普段なら800~900gはある45cmクラスが、700g以下しかない」

――夏の大雨の影響で例年より濁っていたそうですね。

藤田「おそらくそのせいだと思います。エサを獲れていないんでしょうね。しかも、プラクティスでそういう魚が釣りきられたのか、本番ではディープで釣れてもせいぜい500~600g。立ち木まわりなどで700g台を狙える場所も見つけていたのですが、ディープだけで上位に絡むのは難しい試合でした」

――となると、シャロー展開?

藤田「そうですね。今回は過去に経験したことがないほどラージマウスが見えたんです。1日15本ぐらい、なかにはゴーマルだらけのスクールもいました。七色ダムで見かけるような、回遊性がありそうなツヤツヤの魚でした。ただ、釣るのはめちゃくちゃ難しい。シャローにいても浮いているわけではなく、「ボトム付近にいる緑色の賢い魚」って感じでした」

初日は5kgオーバーで暫定2位。今回の桧原湖戦はラージマウスを混ぜつつシャローを攻略した選手が上位を占めた。 [写真タップで拡大]

――どうやって食わせていったんですか。

藤田「『水面』がキーでした。しかもボートが近いとすぐに逃げるので、遠くからアプローチするために、ジョイントフカベイトを用意していったんです。ハネモノはみんな投げると思ったので。初日はそれが功を奏して、朝イチからぶどう島で2kgクラスのラージをキャッチできました」

――上々のスタートですね!

藤田「そのあと、こたかもりのワンド奥でサイトしてラージを1本、スモール2本を追加しました。ここでの釣り方はレインボーシャッドとスーパーリビングフィッシュのピクピクです。早めにいいウエイトで揃ったので、初日は最後までシャローしかやってません」

――初日のウエイトは5,320g。通常の桧原湖なら余裕のトップウエイトですが、ビッグラージを2本混ぜた梶原智寛選手が6,560gでトップに立ちました。

藤田「初日は朝から暖かくて小雨まじりのローライトだったから、多くの選手がラージ狙いに走ったんですよ。でも、さすがに6kgオーバーが出るとは思いませんでしたが」

表層のマイクロベイト・アプローチ

兄の藤田夏輝選手とも最終日までデッドヒートを繰り広げ、115g差で準優勝を獲得。若手がお立ち台を独占する試合になった [写真タップで拡大]

藤田「2日目は冷え込みの影響もあってシャローが壊滅していて、11時までノーフィッシュでした」

――そんなに粘って大丈夫なんですか!?

藤田「ディープに行けばマイクロホバストですぐにリミットが揃う自信があったので。シャローで一か八かの勝負をしているわけじゃないんですよ。あくまで勝てるウエイトを出すために、シャローに時間を掛けていたんです」

――ラージが消えても、シャローではグッドサイズのスモールマウスも狙えるわけですか。

藤田「はい、とくに馬の首周辺の赤土バンクが良くて、大量に湧いているエビを1kg前後のスモールが食ってました。ただ、非常に頭が良くてほとんどのルアーが見切られてしまう。最初の1尾はレイジースイマーに食ってくれたんですが、ピクピクでは4連続でミスしちゃったので、昔のチューブワームに換えたらようやく乗るようになりました。ノーシンカーで、中空部分を塞いで浮くようにして」

――1inクラスのミニチューブですよね?

藤田「だからぜんぜん飛びません(笑)。実は2018年ごろから使ってたんですけど、遠投できないから投げる前に逃げられちゃうことも多い。今回はPE0.3号にリーダー5lbというタックルで、ギリギリの距離感で使ってました。それで2尾釣って、ディープでの2尾を加えて4kg強、という感じですね」

――2日目を終えてトップは梶原選手。860g差で藤田さんが暫定2位でした。

藤田「かじやんが最終日に2kgで終わったとして、僕が最低3kg釣らないと勝てない。3日めはそこを目標にして、こたかもりで2.5kg級のラージを見つけたりもしたんですが、チャンスが少なかったですね。ディープの釣りもまじえて3kgまでウエイトを稼いで、最後の最後にレイジースイマーでkgアップが食ったのに、スッポ抜けちゃいました」

バスマスターオープン参戦との兼ね合いで1戦欠場している藤田の最終年間ランキングは5位。合計重量は4戦だけのウエイトにもかかわらずトップだった [写真タップで拡大]

――YouTube『京弥のターン』が楽しみです。

藤田「見えるバイトがほとんどなので、めちゃくちゃ面白い内容になってると思います」

DAIWA BASS YouTubeチャンネル【Ultimate BASS】にて、藤田京弥さんのJBTOP50参戦記【京弥のターン】が公開中。最新動画は7月29日~31日に行われた灼熱の北浦戦だ!

――さて、今シーズンでJBを引退するというウワサもありますが?

藤田「来期のトップ50のスケジュールが発表されてから考えようと思っています。日本のトーナメントにもできるだけ出場したいんですよ。1戦ごとに得られるものが本当に大きくて、アメリカ以上に糧になっていると感じています」

藤田京弥2022トーナメントスケジュール

バスマスターオープン

試合日参加試合開催場所
4月14~16日ノーザンオープン第1戦ジェームズリバー(バージニア州)【10位】
4月28~30日セントラルオープン第1戦ロスバーネットレイク(ミシシッピ州)【46位】
7月7~9日ノーザンオープン第2戦レイクオネイダ(ニューヨーク州)【16位】
9月8~10日ノーザンオープン第3戦チェサピークベイ(メリーランド州)【11位】

JBトップ50

試合日参加試合開催場所
4月1~3日第1戦遠賀川(福岡県)【優勝!】
6月3~5日第2戦弥栄ダム(山口県)【11位】
7月22~24日第3戦北浦(茨城県・千葉県)【10位】
9月9~11日第4戦霞ヶ浦(茨城県・千葉県)【不参加】
10月14~16日第5戦桧原湖(福島県)【2位】

JBトップ50第1戦の密着ドキュメント「京弥のターン」は必見です!

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