エリアトラウト用クランクベイト4タイプに分類して特性を松本幸雄さんが解説

適材適所で使うことによって、ポテンシャルを爆発させることができるエリア・クランクベイトの世界。そのために大切なのは、使用するクランベイトの特性を理解すること。『アクション』『レンジ』『スピード』『シルエット』、さまざまな要素が絡み合うことよって『個性』をカタチ作るエリア・クランクの世界を松本幸雄が斬る!

●文:ルアーマガジン編集部

2024 新製品情報

フルサイズクランクベイト

『ワウ(ラッキークラフト)』『RCディープクラピー(ロデオクラフト)』『パニクラ(ティモン)』に代表される、ルアーシルエットが大きい(エリアにしては)クランクベイト。いわゆるフルサイズ系。シルエットがもたらすアピール効果はマックスレベル。

中型シルエットクランクベイト

いわゆるモカ属(ロデオクラフト)。かつてはモカも小型クランクベイトに分類されることが多かったが、エリアゲームの進化にともない、さらなる小型クランクベイトの開発が進み、現在ではモカは立派な中型クランク。さらには、エリアゲームの中核を成す存在といえる。

小型シルエットクランクベイト

『プチモカ(ロデオクラフト)』『ファットモカJr.(ロデオクラフト)』『ちびパニクラ(ティモン)』に代表される、全長25mm前後の小型クランクベイト。シルエットが小さいため、ボディの存在感が示すアピール力が抑えられることから、食わせ方向で使われることが多い。

ウッサ属

巻くと浮上するウッサ属(ロデオクラフト)は、あらゆる意味で特殊なクランクベイト。通常のクランクベイトとは逆軌道なので、ウッサでないと釣れない状況……もしくはウッサの方が釣りやすい状況が多々存在する。現在のエリア攻略において必須の存在。

重要なのはルアー特性の理解!

クランクベイトのアピール力は、多岐の要素が複合的に絡み合って決まる。今回の企画で紹介する松本幸雄さんの主力級クランクベイト全26機種のアピール力も、様々な要素が複雑に関係し合って決まる。

松本「今回は、シルエットの大きさを基準にして、自分が使用しているクランクベイトの一部を4つの種属に分類させていただくところから、企画がスタートしました。シルエットもアピール力の一種ですが、アピール力はシルエットだけでは決まりません」

シルエットの他に浮力と沈下力もアピール力と密接に関係している(※詳細は20ページ参照)。もちろんクランベイト自体のトータルバランス(開発コンセプト)によって、動き自体のアピール力は緻密に計算されている。さらには適応巻き速度。そのほか、ラトルの有無もアピール力と大きく関係している。厳密に言うとラトルの種類がガラス玉なのか? スチールボールなのか? それともウエイトがラトルの役割を兼ねているのか? によってもアピール力は変わる。

松本「そして重要なのは、アピール力は強ければいい……という訳ではないことです。弱アピールだからこそ釣れる状況も多々あります」

クランベイトの個性を決定ささせる要素は、アピール力の他に適正レンジ……重さ……カラー(今回は割愛)。など多岐に及ぶ。

その日、その時、その場所にマッチしたクランクベイトを選ぶために、考えるべき項目は結構多い。

松本「ですがクランクベイトはモデルごとに、使用目的を明確にして開発されているので、ルアーの特性を理解した上で、しかるべきタイミングで投入すれば、巻くだけで釣れる手軽で面白い世界です。今回の企画では、自分流の分類方法で、エリアクランベイトの世界を可能な限り分かりやすくご紹介させていただきます」

突き詰めれば限りなく奥が深いのがクランクベイトの世界です♪

松本幸雄さんのプロフィール

松本幸雄(まつもと・さちお)

ロデオクラフトスーパーバイザー。バリバスフィールドテスター。タレックスモニター。オプトさいとうフィールドテスター。伝説的エリアロッド『ホワイトウルフ』シリーズ開発者にして、ウッサ、BFの開発者。誰からの影響も受けていない、超個性派理論は「独創性」に富んでいる。

一見「奇想天外」に思える松本理論も、実は王道を直撃しているため、のちにエリアの常識として定着することが多い。エリア業界に数多くの「常識」と「定説」を築き上げた、影響力マックスのプロアングラー。

『ルアーマガジン・マス王4』発売情報

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  • 発売日:2022年11月16日

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