巻きモノ上達アドバイス「握り方で巻きの釣りは変わる」「障害物に絡めて巻くと釣果は伸びる」「巻き以外のルアーは家に置いていきましょう!」

ムービング系ルアーの釣りは一見ただ巻くという単純な動作だけに見えるが、実は奥が深く釣り手によって大きな差が出てくる。巻き物で釣るため要点を18人のエキスパートに聞いたので、これを参考にこれからの時期の釣りに役立ててもらいたい。

●文:ルアマガプラス編集部

2024 新製品情報

巻き物上達ワンポイントアドバイス 関和 学(せきわ・まなぶ)

ボートの釣りだけでなくオカッパリの釣りにも力を入れて取り組み、一般アングラー目線のわかりやすい釣りを展開。自身のブランド、ウォーカーウォーカーでこだわりのルアーをプロデュース。

「適度なラインスラックを出しながら巻くのが上級テク」

巻き物はラインとロッドが一直線になるようにして巻くと、それだけで釣果は上がります。
ラインとロッドが90度だと、巻きが一定にならず棚もぼやけてしまいがちです。
あとは、巻き物でもラインスラックを意識してあげる。ちょっと難しいんですが、ラインを張りすぎず、やや緩めながら巻くと釣れる魚は圧倒的に増えます。
オカッパリなら、投げた方向にゆっくり歩きながら巻くようにすると、適度なラインスラックが自動的に作れるようになりますよ。

バンクシャッドミッド(エバーグリーン)
適度なラインスラックを作りながら巻くと、巻き物はいっきに釣れるようになる。これは秋冬のシャッドゲームにも通じるテクニックだ。

巻き物上達ワンポイントアドバイス 北 大祐(きた・だいすけ)

国内トーナメントの各タイトルを総なめにし、活躍の場を本場アメリカへ移す。スピナーベイト、ミノー、クランクベイトなどの巻きを中心とした釣りでトーナメントを戦い抜く。

「“ハードルアーは釣れない”というマインドから変えていく」

みなさんハードルアーは釣れないと思ってませんか? まず、そのマインドから変えていきましょう。
ワームもハードルアーも所詮ニセモノのエサです。どちらも同じルアーなので、どちらのほうが難しいとかそういうことはないんですよ。
SNSの情報も、ときには毒になります。
まずは承認欲求などを捨てて、自分が純粋に釣りを楽しむこと。テクニックやタックルの話は、その先だと思いますね。
ボウズを恐れないで純粋に楽しんでいけば、巻き物も上手くなるし、すべての釣りが上手くなっていくと思いますよ。

ワームもプラグも同じルアー、結局は使い手次第。自分がルアーに釣られているようでは、釣りの本質には近付けないと北さんは語る。

巻き物上達ワンポイントアドバイス 赤羽修弥(あかばね・しゅうや)

WBSトーナメントやバサーオールスタークラシックで輝かしい成績を残す、カスミ水系のスペシャリスト。カバー撃ちから巻きまで、釣り勝てるシャローの引き出しは豊富。

「ギア比を下げるだけで巻きの精度は上がる」

人は無意識のうちにどんどん巻きスピードが速くなってしまいがちなので、それを抑えるためにもやっぱり巻き物はローギアのリールを使うことをおすすめします。
ローギアのほうがリーリングが一定になるし、巻きの精度も上がっていきます。
ギア比で言うと6.3:1以下が巻き物の標準です。
スプールの大きさでも巻きスピードは変わってくるので、ギア比よりもハンドル1回転で何cm巻けるかを見てリールを選ぶようにしましょう。

リールを選ぶ際はギア比だけでなく、ハンドル1回転で何cm巻けるかにも注目して選ぼう。スプールが大きいリールだと、ギア比が低くても巻き取り量は多かったりするのだ。