DAIWAの最新フロロカーボンライン『スティーズ フロロ クロスリンク』の使用感を最強陸王・川村光大郎が語る!

DAIWAのバスフィッシング専用フロロカーボンライン「スティーズフロロ」の次世代モデルとして発売された『スティーズフロロ X’LINK(クロスリンク)』。テストサンプルも含めて約6ヵ月間使い続けてきた川村光大郎さんはクロスリンクをどう評価するのか?

●文:ルアマガプラス編集部

【川村光大郎(かわむら こうたろう)】
通算5冠、最多にして最強の陸王としてバス業界トップに君臨するオカッパリのスペシャリスト。ルアーはもちろん、道具へのこだわりは人一倍強く、忖度なしのモノ選びはファンからの信頼も厚い。DAIWAプロスタッフ。

最強陸王の「影の立役者」であるフロロカーボンライン

――前作「スティーズフロロ」の後継モデルとして、2022年3月に「スティーズフロロ クロスリンク」が発売されました。川村さんはテストサンプルも含めて、約半年間使い続けてきたそうですが「頂上フロロ」とされるクロスリンクはどのようなラインでしょうか?

川村「僕は長年にわたり、より強いラインを求めてきましたが、前作の『スティーズフロロ』から明らかにラインブレイクが減りました。また、絶対に必要だと思っていた13Lbをラインナップに加えてもらいました。僕のバーサタイルなベイトタックルの完成道を高めてくれた影の立役者が、信頼できる13Lbラインでした。そういうわけで『スティーズフロロ』を信頼して愛用してきました。

そして今回、フロロカーボンの分子間を梯子状につなぐ架橋構造(クロスリンク)が技術的に可能になり、強度が高まったことで、次世代のラインにモデルチェンジしたのが『スティーズクロスリンク』です。ちゃんと使って半年くらいですが、確かに強度は高いと感じますし、安心して使えています」

スティーズ フロロ X’LINK(DAIWA)

【スペック】

  • 強力:2Lb~20Lb
  • 巻糸量:120m
  • カラー:ナチュラル
  • 価格:2Lb~14Lb=3,400円、16Lb、20Lb=3,800円

 

──体感的な硬さ、もしくは、しなやかさの加減はどうでしょうか?

川村「前作の「スティーズフロロ」がやや硬めのセッティングなんですね。クロスリンクもほぼ同等の硬さです。そもそも僕はフロロカーボンラインは硬めのほうがいいと思っています。ラインは表面に細かいキズがつくことで次第に弱くなっていきます。ラインが硬めで表面強度が高いほうが細かいキズが入りにくいので、結果として実用において強いラインになります。

ほぼ同等の硬さと言いましたが、ものすごく細かい話をすると、僕の使用感としては前作よりもクロスリンクのほうが若干硬さが和らいだ感じです。ただし、硬めの部類であることに変わりはありません。使い比べても体感できるかどうかは微妙な差です。つまり、ちょうどいい硬さのフロロカーボンラインということです」

ラインの使い勝手をより良くするためのこだわりも!

──クロスリンクは川村さんの提案によって使い勝手がよくなっているそうですね?

川村「ユーザーの使い勝手を考えて、120m巻きにすることを提案しました。ラインは品質がいいことはもちろんですが、それと同じくらい使い勝手が肝心です。

僕の場合、リールに巻くラインの量は通常は50~60mです。120m巻きだと2回分になります。また、近距離戦やベイトフィネスリールの場合は、リールに40mくらい巻くので、120mだと3回分になります。120m巻きにしたことで、2回分でも3回分でも無駄なく使いきることができます。

さらに、40m、60m、80mの部分にマーキングシールをつけてあります。シールにはラインのポンド数を表示することも提案しました。それまでは、自分でテープに12Lbとか、16Lbと書いてリールに貼っていました。クロスリンクでは、たとえばリールに60m巻き替えたときに、60m部分についているシールをそのままリールに貼れば、何Lbが巻かれているかわかって便利ですよね」

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──川村さんは、どのLb数をどのタックルで使っていますか?

川村「まず、ベイトタックルについて、釣りのジャンル、ロッド、メインに使うLb数を示します。Lb数はフィールドやカバーの状況によっては前後します」

  • ①バーサタイル用 ロッド:スティーズ SC C69M+ -ST ファイヤーウルフ ライン:13Lb
  • ②ヘビーバーサタイル用 ロッド:スティーズ SC 6111HSB キングバイパー ライン:16Lb
  • ③ベイトフィネス用 ロッド:スティーズSC 661M/MLFB-SV ライン:10Lb
  • ④ファストムービング用 ロッド:スティーズ SC C66ML-G ライトニング ライン:10~12Lb

川村「スピニングタックルは、近年は8割くらいが12ブレイドのPEラインにリーダーというラインセッティングになっています。残りの2割が、フロロカーボンの4Lbか5Lbを使っています」

川村「フロロカーボンラインを使うのは、ノーシンカーワッキーなど、ルアーをフォールさせて落とし込む釣り方です。PEラインだとラインが風の影響を受けて、フォール中の自発的なアクションが出にくくなる場合があります。もうひとつのケースは、ワームを底でズルズルと引く釣り方です。この場合も、フロロカーボンのみを使ってラインを沈めたほうがズル引きがやりやすいです」

川村「実際の釣り場では、スピニングロッドはバーサタイルなSC S64L-SV・STファイヤーフラッシュ1本で、リールを2台用意します。1台は12ブレイドのPEラインを巻いたもの。2台目はフロロカーボン4~5Lbを巻いたものです。これを釣り方によって使い分けています。

スティーズフロロ・クロスリンクは、高品質なハイエンドモデルなので価格も高めですが、120m巻きにしたことや、シールをつけたことで、いいラインを無駄なく使いきってもらえると思います。ぜひ試してください」

●まとめ

  • 川村さんは強度が高い前作のスティーズフロロと同様に、クロスリンクを安心して使っている
  • 素材は独自の配合樹脂タフレジン。
  • 構造は分子同士を強力に結合する架橋構造クロスリンク。
  • 分子を均一にコントロールするナノコントロール製法。
  • 20m巻きで、40m、60m、80m部分にマーキングシールつき。
  • マーキングシールはLb表記なのでリールに貼ると便利。

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