近年釣り物としての存在感が上昇中のマゴチ。夏場に浅場に入ってくるフィッシュイーターで、ルアー釣りのターゲットとしても、イワシなどを泳がせて釣るエサ釣りでも人気のターゲット。少し変わった風体でまん丸の胴体が特徴、ぷりっとした身は弾力があり、さっぱりとしつつ旨味を内包した魚で、大型な魚体もあわせて美味しい魚を食べたいという層にも人気がある。今回は定番の薄造りのレシピをご紹介。
●文:ルアマガプラス編集部
マゴチについて
汗をかきかきウマイ!と唸る夏の極上あっさり白身魚
カサゴ目コチ亜目コチ科コチ属。日本近海に生息するコチとしては大型の種で、平均的な成魚の体長は50cm前後。中には1m近くまで成長するものもいる。コチは成長過程でオスからメスへと性転換する魚で、マゴチの場合は50cmを超える個体のほとんどがメスである。暖水を好み、水温の上昇と共に活発化。照りつけるような暑い時期が最も美味しいため“照りゴチ”という言葉もある。
代表的なブランド
漁獲量が少なく、高級食材として扱われている魚。魚体に対して骨が多く、食べる部分が少ないので、その意味でも高価な魚といえる。一般家庭向けとしてはあまり流通していないこともあり、いわゆるブランド化はされてないようだ。産地としては瀬戸内海が有名。
おすすめ料理 | 旬 | 全国の主な産地 |
---|---|---|
料理、薄造り、揚げ物など | 初夏~秋 | 瀬戸内海、播磨灘、東京湾、常磐など |
マゴチの薄造り
白く透き通るように身を薄く引いて盛り付け皿の上に大輪の菊の花を咲かせよう。
材料(2~3人前)、調理時間目安(15分)
- マゴチ:半身
- 万能ネギ:1~2本
- 紅葉おろし:お好みで
- ポン酢:大さじ3~5杯
作り方
【手順1】
大名おろしで3枚に
中骨は他に使えるので身残りを気にせず、ざっと大名おろしで3枚におろす。ヒレやトゲでケガをしないように注意。
【手順2】
皮を引く
皮引きは、尾の部分の身と皮の間に切れ目を入れ、そこに包丁を入れつつ、皮を指でつまんで引っ張ると楽。
【手順3】
身を引く
弾力のある身なので、極力薄く引いた方が歯ごたえが気持ちいい。斜め切りにすれば、大きく見栄えがよくなる。
【手順4】
薬味を作る
薬味となる万能ネギを小口切りに刻む。お好みで紅葉おろしなども用意しておくと、色んな味が楽しめていい。
【手順5】
盛り付け
身を皿の外側から反時計まわりに一枚ずつ花びらのように重ねつつ内側まで並べる。あとは薬味を乗せて完成。
【ワンポイント】身をなるべく薄く引く
身を引く際、包丁が乾いていると身がくっ付きやすく、また身を切ると刃に脂が付いて切れ味が落ちる。まな板の横におしぼりを用意して、切る度に刃を拭うべし。
完成!
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