
●文:ルアマガプラス編集部
アユとは?
アユは、キュウリウオ目アユ科に分類される魚。その姿の美しさと、独特の香りから「香魚(こうぎょ)」とも呼ばれ、古くから日本の清流を代表する魚として親しまれてきた。また、寿命が基本的に1年であることから「年魚(ねんぎょ)」という別名も持つ。釣り人にとっては、夏の風物詩であり、その独特な釣り方と食味から絶大な人気を誇る。
アユの生態
アユは川で生まれ、一度海(または湖)へ下って成長し、再び生まれた川へ遡上して産卵するという“両側回遊”の生活史を持つ。川の上流域から中流域の、水質が良好で流れの速い瀬に生息する。成魚の主食は、石に付着する良質な珪藻類である。この餌場を確保するため、自分の縄張りに侵入してくる他のアユを激しく追い払うというとても強い縄張り意識を持つ。この習性を利用したのが、日本独自の釣法「友釣り」だ。
水質がよく、流れの速い川がアユの生息域となる。
アユの釣りシーズン
若アユシーズン(解禁~7月上旬)
多くの河川で釣りが解禁される6月頃から始まるシーズン。まだアユのサイズは小さいが、群れで行動していることが多く、比較的釣りやすい。瑞々しい香りと骨の柔らかさがこの時期のアユの魅力だ。
盛期(7月中旬~8月)
梅雨が明け、水温が上昇するとアユは急激に成長し、縄張り意識がもっとも強くなる。体高のある見事なアユが、瀬の中で活発に苔を食む姿が見られるようになる。「友釣り」の醍醐味をもっとも味わえる最盛期だ。
落ちアユシーズン(9月~禁漁期)
産卵を意識したアユが川を下り始めるシーズン。「錆アユ」とも呼ばれ、体には婚姻色が現れる。体力を蓄えているため、力強い引きが楽しめるが、縄張り意識は薄れるため釣り方には工夫が必要となる。
アユの釣り方
アユイング
近年登場した、アユをルアーで狙う新しいスタイル。おとりアユを使わず、アユの形を模した専用ルアーを操作して野アユを掛ける。友釣りに比べてタックルがシンプルで手軽に始められるため、若者を中心に人気が高まっている。
仕掛け例
竿:アユイング専用ロッド/エギング用ロッド
ライン:PEライン 0.4号~0.8号
リーダー:フロロカーボン 1.5号~2号
ルアー:アユイング専用ルアー(フローティング/シンキングなど)
その他:ルアーの後方にチラシ針やイカリ針を接続する
友釣り
アユの強い縄張り意識を利用した、日本伝統の釣法。生きた「おとりアユ」の鼻に鼻環を通し、腹部に逆さ針を打ち、野アユの縄張りへ泳がせる。縄張りを守ろうと攻撃してきた野アユを、仕掛けに付けた掛け針で掛けるという、とてもゲーム性の高い釣りだ。
おとりアユで野アユの縄張り意識を利用して釣る『友釣り』。
仕掛け例
- 竿:アユ友釣り専用竿(8m~9mが一般的)
- 水中糸:フロロカーボン/ナイロン/複合メタル/メタルなど
- 仕掛け:鼻環/中ハリス/サカサ針/ハリス/掛け針(イカリ針やチラシ針など)で構成された完全仕掛けが市販されている
おとりアユは釣具店で販売されている。
アユの食べ方
塩焼き
アユの食べ方として、もっとも代表的でその風味を存分に味わえる。独特の香りと、ほろ苦い内臓の味が絶品。ヒレに化粧塩を施し、踊り串を打ってじっくりと焼き上げるのが基本。蓼(たで)の葉をすり潰して酢と合わせた“たで酢”を添えるのが伝統的なスタイルだ。
アユといえば塩焼き。
天ぷら
とくに骨が柔らかい若アユは、天ぷらにすると頭から丸ごと食べることができ、とてもおいしい。サクッとした衣と、ふっくらとした身のコントラストが楽しめる。
鮎飯
焼いたアユを丸ごと1匹、またはほぐして米と一緒に炊き込んだご飯。アユの上品な出汁が米一粒一粒に染み渡り、贅沢な味わいとなる。
うるか
アユの内臓を塩漬けにして熟成させた塩辛。「苦うるか(内臓のみ)」と「子うるか(卵巣)」などがあり、濃厚な旨味と独特の苦みが特徴の珍味。日本酒の肴として珍重される。
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