
●文:ルアマガプラス編集部
オニカサゴとは?
オニカサゴは、カサゴ目フサカサゴ科に属する魚の通称。標準和名では「イズカサゴ」やその近縁種を指すことが多い。その名の通り鬼のような厳つい顔つきが特徴で、水深100m〜200mの深場に生息する。最大の特徴は背ビレ/胸ビレ/尻ビレに猛毒の棘を持つこと。刺されると激しく痛み、ひどく腫れ上がるため、取り扱いには最大限の注意が必要だ。しかし、その危険性とは裏腹に、味はフグにも匹敵すると言われるほどの超高級魚であり、船釣りのターゲットとして高い人気を誇る。
※オニカサゴのヒレには猛毒がある。釣れた際は絶対に素手で触らず、フィッシュグリップやプライヤーを使用し、必ずハサミですべてのヒレを切り落としてから持ち帰ること。
オニカサゴの生態
オニカサゴは、大陸棚の縁辺部、水深80m〜600mほどの岩礁帯や砂泥底に生息する。とくに水深100m〜200m前後で釣りの対象となることが多い。海底にじっと潜んで獲物を待つ待ち伏せ型の捕食者で、あまり活発に泳ぎ回ることはない。ゴカイ類/甲殻類/小魚など、目の前を通りかかったものを俊敏な動きで捕食する。成長は遅く、40cmを超えるサイズは大型とされる。
オニカサゴの釣りシーズン
オニカサゴは水温の安定した深場に生息しているため、基本的には周年狙うことが可能。しかし、地域や釣法によってベストシーズンは存在する。
ごくまれに陸からルアーで釣れることもあるオニカサゴ。
ベストシーズン(11月~3月)
関東周辺では、水温が下がる冬から早春にかけてがベストシーズンとされる。この時期のオニカサゴは脂が乗り、食味が最高になると言われている。また、他の浅場の魚の活性が落ちる冬場に専門で狙う船宿も多い。
夏季シーズン(6月~8月)
夏場も釣ること自体は可能だが、産卵期にあたり、保護のために禁漁期間を設けている地域もある。また、冬場に比べてやや深場に移動する傾向がある。釣行前には船宿の情報を確認することが重要だ。
オニカサゴの釣り方
オニカサゴは水深100m以上を狙う船釣りが基本となる。海底の起伏を丁寧に探る、底中心の釣りだ。
根魚のオニカサゴは海底の起伏に付きやすい。
天秤仕掛け
オニカサゴ釣りで最も一般的な仕掛け。海底付近にエサを漂わせ、じっくりとアピールする。底を叩くようにオモリで誘いをかけ、時折仕掛けを底から少し切ってアタリを待つのが基本動作となる。岩礁帯を狙うことが多いので、根掛かりは付き物である。予備の仕掛けは多めに用意すると良い。
仕掛け例
- ロッド: 1.8m~2.4m程度の7:3または8:2調子の船竿(オモリ負荷120~150号に対応するもの)
- リール: PEライン3号~5号を300m以上巻ける中小型電動リール
- 道糸: PEライン 3~5号
- 天秤: 腕長50cm程度の片天秤
- オモリ: 120号~150号(船宿の指定に従う)
- 仕掛け: 全長2m程度の2本針/3本針仕掛け
- 幹糸: フロロカーボン 6号~10号程度
- ハリス: フロロカーボン 6号~10号程度
- 針: ムツ針 17~18号/ホタ針 16~17号など
- 装飾: タコベイト/水中ライト/蛍光玉などを付けてアピール力を高めるのが効果的
- エサ: サバ/カツオ/サンマの切り身/イカの短冊/アナゴの切り身など。匂いで誘うため、大きめに付けるのが良いとされる。
初心者は市販のオニカサゴ仕掛け(出来合いのもの)で十分である。道糸の太さ、オモリの号数等は船宿によって推奨しているものがあるので、乗船前に必ず確認すること。
オニカサゴの食べ方
調理前に、必ず全てのヒレをキッチンバサミなどで完全に切り落とす下処理を行う。身は弾力のある白身で、火を通しても硬くなりにくく、とても濃厚な旨味を持つ。アラからも絶品の出汁が出るため、捨てる部位がほとんどない。
アラまで美味しく食べられるので余すところなく調理できる。
刺身(薄造り)
新鮮なものは、フグ刺しのように薄造りで食べるのが最高。しっかりとした歯ごたえと、噛むほどに広がる上品な甘みと旨味は絶品だ。1~2日ほど寝かせて熟成させると、旨味が増し、もっちりとした食感に変化する。
鍋物(ちり鍋/しゃぶしゃぶ)
オニカサゴ料理の王道。身はもちろん、とくにアラ(骨や頭)から出る出汁が絶品で、他の具材の味を格段に引き上げる。ポン酢でさっぱりといただくのがおすすめ。
唐揚げ
骨まで美味しく食べられる調理法。淡白な身に旨味が凝縮され、外はカリッと、中はふっくらジューシーに仕上がる。低温でじっくり揚げた後、最後に高温で二度揚げするのがコツ。
ヒレ酒
下処理で切り落としたヒレをよく洗い、乾燥させてから炙り、熱燗に入れると香ばしい出汁が出てとても風味豊かなヒレ酒となる。まさに通の楽しみ方だ。
胃袋と肝の湯引き
新鮮なうちにしか味わえない珍味。丁寧に処理した胃袋と肝をさっと湯通しし、ポン酢ともみじおろしでいただく。独特の食感と濃厚な味わいが楽しめる。
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