【2024年対応】初心者でも全部わかるアジング入門!【仕掛けやロッド&リール、ジグヘッドや釣り方まで!】



アジングを始めたい。初めて釣りを趣味として始めたい人にも、他の釣りをやっていてアジングを始めたい人にも、読んでいただけるようなアジングの入門記事としてこちらは作成しています。道具の選び方、釣り場、釣り方、締め方、持ち帰り方、そして食べ方。Web記事のアジング入門大全として、活用ください!

より詳しく解説した「アジングの教科書」記事も無料公開中です。そちらを収めた書籍(2022年改訂版出ました!)も絶賛発売中です。

アジングとはどんな釣り?

アジングとは、アジをジグヘッドなどルアーで狙う釣りのことを指す造語。特にライトなタックル(繊細な道具)を使って全長平均20cm前後のアジたちを楽しく釣り上げていくゲームフィッシングです。

使用する道具がコンパクトなことから誰でも簡単に楽しめ、日本の比較的広いエリアで対象魚となるアジを狙うことができることから、釣りのビギナーにも親しみやすいのも特徴。ですが、そんな手軽さを持ち合わせていながら、より釣るためには、奥深いテクニックが必要になってきます。

そのゲーム性の高さから近年大きなムーブメントとなっており、いまやアジングはルアー釣りの一大ジャンルとして市場が形成されています。どの釣具屋でも専用の道具、専用のルアーが販売され、より洗練された釣りとして進化を続けています。

対象魚となるアジってどんな魚?

メインターゲットは「マアジ」

アジ。温暖化もあり北は北海道、南は沖縄まで各地に生息する。

アジと言っても国内には数種類が生息しています。アジングの対象魚になるアジは基本的にはオーソドックスなマアジと呼ばれる種類です。まさしく普段、食卓などに並ぶことの多いアジです。

食味がよく、古くから定番となっている食材ということもあり、食べて楽しむことができるのもアジングという釣りが人気になっている理由のひとつと言えるでしょう。

アジのおまけ知識

同じマアジでも、俗称的に「キアジ」と呼ばれているタイプと、「クロアジ」と呼ばれている2種類のアジがいます(生息域の違いというだけです)。より美味しいとされているのは「キアジ」で、地方によっては金アジだったり黄金アジと呼ばれ重宝されています。

キアジ型。全体的に幅広で、体色が黄色がかっている。黄金アジなどとも呼ばれ、脂の乗りがよい個体が多い。
クロアジ型。比較的スマートな印象を受ける個体。筋肉質でその分脂のりが控えめだが、だからと言って美味しくないと捉えるのは短絡的。

釣り人は、この「キアジ」を釣り上げる機会が多く、ある意味、魚屋やスーパーで購入するタイプよりも極上のアジを食べることができるのです! というのも、キアジはいわゆる「内湾」に居着くタイプ。沿岸部に多く暮らしています。釣り人のポイントとなるのは港や湾内の防波堤などですから、このタイプのアジをピンポイントで釣り上げやすいのです。通常のアジに比べて、ヒレや体表まわりが黄色く映りますので、判別は比較的容易です。

一方、「クロアジ」は回遊型に多く見られるタイプ。外洋で捕獲されることが多く、基本的にスーパーなどで多く見られるアジです。釣りでも、外洋に面するようなフィールドではこのタイプが混じることも多いです。決して食味が悪いわけではありません。居着きタイプのキアジに比べれば食味は若干落ちるのが特徴です。

ということで、アジングのメインターゲットはマアジ。この他にはメアジと呼ばれる種類などがいますが、こちらはどちらかというと南方系のアジです。その他にも、メアジ、シマアジ、ギンガメアジなど、アジの名が着く種類は多々ありますが、食性や暮らしている場所の違いから今回取り上げる「アジング」のターゲットからは若干外れる種類となります。

アジングで揃えるべきタックルとは?

さて、このアジングを始めるにあたり、どんな仕掛け、道具が必要になるのでしょうか。釣りですので、当然ですがロッド(釣竿)が必要です。最近は専用のロッドが準備されていますので、それを用意しましょう。そして、リールが必要です。ロッドにあった小型のスピニングリールを選びます。それにライン(糸)、リーダー(ハリス)、ワーム、フックがあれば釣りが成立します。安全装備となるライフジャケットは用意したほうがよいでしょう。具体的に揃えるべきタックルは、後述させていただきます。こちらではさらりと解説いたしますが、別章で詳しく解説しております。

ロッド

アジング専用のロッドを選びましょう。餌釣りに使用するロッドは、いわゆるアジングには向きません。サビキ釣り用のものも同じです。逆に、アジング専用ロッドは、サビキ釣り、餌釣りに向きません。

リール

スピニングリールと呼ばれるリールを選びましょう。ロッドが繊細ですので、1000〜2000番と書かれているリールを選んでください。後述しますがその数字は端的にリールの大きさを表すと考えてくださって結構です。このサイズのリールはサビキなどには向きませんので、あくまでアジング用ロッドに合うリールと捉えてください。特にスプールの溝が浅いシャローモデル(Sという表記が数字のあとに続きます)をお選びください。

もし、本気でアジングのみに集中したいと考えてらっしゃる方は500番というスプールサイズのリールを選んでください。一段、アジングに使いやすいリールサイズになっています。

アジングに関しては、極端に高級なリールを『現状は』購入する必要がありません。丈夫でほどほどに軽いリールを選びましょう。

スピニングリールと呼ばれる種類の1000〜2000というスプール番手を選ぶ。スプールとは、リールの糸を巻く部分のこと。取り外しもできる。

ライン

上で選んだリールに巻くラインです。エステルラインやフロロカーボンラインと呼ばれる素材を選びます。おすすめは、エステルラインです。

近年、アジはエステルラインと呼称される種類のラインが好んで使われる。初心者はエステルラインか、フロロカーボンラインと言う種類を選ぶと間違いがない。

リーダー

リールに巻いたラインにルアーを直接繋げると、強度が不足する場合があります。そのためリーダーと呼ばれる継ぎ足しラインを結びます。長さは40〜80cm程度。場合によってはこれを繋げないで直接結ぶこともあります。

PE、エステルラインを選択した場合はリーダーと呼ばれる、継ぎ足しラインを接続する。フロロカーボン製のラインが結ばれることが多い。使用するポンド数(強度)は3lb前後。1.0-1.7号前後を選びましょう。

ジグヘッドフック+ワーム(ジグ単)

アジングは「ジグヘッドフック」と呼ばれる専用ハリに、ワームと呼ばれるゴム製のルアーを装着する釣りがメインになります。硬質なプラスチック製のルアーや、鉛製のメタルジグと呼ばれるルアーを使うアジングもありますが、今回はアジングの基本となる「ジグヘッドフック+ワーム」の釣りを取り上げます。

鉛製の重りが頭についているフックに、ワームと呼ばれる疑似餌をセット。これでアジを狙うのが一般的にアジングで「ジグ単」と呼ばれる釣り方。

おすすめしたいアジングロッド

アジングには専用ロッドが存在します。アジという魚のサイズや特性に合わせて釣りやすくなるルアーロッドが用意されているんです。

アジングロッドは非常に繊細で軽量なタイプが多い

なぜ、専用のロッドが必要なのでしょうか。標準的に扱うルアーの重さが1.0g前後と軽いことから、それを扱うのには専用ロッドがやはり使いやすいのです。バスフィッシングなどで小さなルアーを使うような竿を転用することも可能ですが、やはり使い勝手は専用ロッドに劣ります。

さて、その専用ロッドの大きな特徴のひとつは竿の穂先にあります。専門用語で、竿の穂先のことをティップと呼称します。

アジング用のロッドのティップ(穂先)には大きく分けて2種類存在します。

左がチューブラーティップ(中空)、右がソリッドティップ(中が詰まっている)。

ルアーロッドはカーボンシートで中空で設計されることが多く、基本、チューブラーと呼称される中空状態のティップが採用されます。これが1種類目。

より繊細に魚のアタリや潮の流れを感じたり、口の弱いアジのような魚の食いつきに柔軟に対応できるよう、中空ではなくティップ部分をソリッド(中身が空洞ではなく詰まった状態の竿)にして、しなやかで追従性の高い曲がりを実現しているのがソリッドティップと呼ばれる穂先です。これが2種目。

最近は後者のソリッドティップのロッドがアジングロッドの定番になっています。ちなみにチューブラーで、ソリッドタイプのようなティップを実現しているメーカーもあります。どちらにせよ、アジという魚に合わせた、柔軟で追従性の高いティップのロッドを準備したいところです。

あと、アジングには大きくわけて2つの釣り方があります。「ジグ単」と呼ばれる0.4〜2.0g程度の「ジグヘッドフックにワーム」を装着して狙う釣り方と、

「飛ばしウキやおもり」などを用いた比較的重量のある仕掛けやルアーを使った釣法があります。

こういった道具を使って釣る方法がありますが、最初から覚える必要はありません。次のステップで!

この2種類の釣り方に対応したロッドを買い求めれば、現代アジングは網羅できると言っても過言ではないでしょう。

ルアマガプラス編集部で2021年度現在、上記の事を念頭におすすめしたいアジングロッドをいくつかピックアップしてみました。ぜひ購入時の参考になればと思います。

2024年、ルアマガプラス編集部オススメロッド一覧

入門用ということで、比較的安価ながら、パフォーマンスの良いロッドたちをピックアップしてみました。

鯵道1G AD1-S622L(メジャークラフト)

シマノ ソアレBB アジング S58UL-S

ティクト befo’ bFO-62S

サーティフォー GUIDEPOST LHR-62

月下美人 MX AJING・N 64L-S

アジングにはどんなリールがオススメ?

ずばり、アジングにオススメしたいのは、軽くてドラグ性能(リールが持つブレーキ機構)が高いスピニングリールです。そして、具体的には、スプールサイズが1000番から2000番と明記されたサイズのリールをおすすめします(できればS表記が数字の後に続くもの。1000Sだとか1000SSとかの表記になります)。

この数字はスピニングリールのサイズをある程度推し量るための指標として使われているもので、メーカーで多少の差異はあるものの、概ね明記した1000から2000番と表記されたスピニングリールを選んでくだされば、アジングに使用が可能です。

1000から2000番台をビギナーに推している理由は、他の釣りにも転用しやすいからです。ですが、アジングを真面目に取り組みたい!という方には500番か1000番のサイズをお勧めします。

こちらは2500と書かれています。アジングの場合はここの数字が1000〜2000のものを選びます。

またリールにはノーマルギアとハイギアのモデルが存在します。こちらはモデル名で識別可能ですが、ややこしければ釣具店で店員さんに確認するか、各社カタログなどでそのモデルがハイギアかノーマルギアかをでご確認の上、選んでください。

細かな解説をすると長くなるので、単純にハンドルを1回転してより多くの巻き取り量があるのがハイギアと覚えておいてください。いろいろな考え方はありますが、ルアマガプラス編集部はハイギアのモデルをオススメしています。一般的にアジングではローギアがオススメされることが多いですが、筆者的にハイギアをオススメしています。なぜならミスキャスト後のルアーの回収が早く、アジングはほとんどフォール(投げて沈める)の釣りなので、トラブル時の仕掛けの回収スピードが早い点は非常に便利です。

ということで、編集部でチョイスしました2021年の下半期オススメなアジング・エントリーユーザー向けリールをいくつかご紹介したいと思います。今回選んでおりますのでは低価格から中価格帯のオススメ機種となります。

シマノ ソアレBB C2000SSHG

DAIWA レガリス LT1000S

アブガルシア ロキサーニ SP 2000SH

最初のリール選びはデザインで選ぼう!

今回、シマノ、DAIWA、アブの3メーカーのエントリーモデルを紹介してきましたが、それぞれにクセ、特徴があり、どのメーカーに自分が合うかは正直使ってみないと分からない部分でもあります。釣りの時にリーリング(巻き方)、ラインの捌き方、キャストに仕方…。ビギナー層が自分のそれらのクセを最初から知ってるわけではありませんので、合うモデルに出会えるかは運次第。いや、最初に手にするリールに自分が形作られるという可能性も多分にあります。

なので、細かな機能はともかく、この4台からフィーリングでリールを選んでみてください。どのモデルも十二分にアジングを楽しめるスピニングリールです。この最初に買った1台で満足できないようになったら、今度は少し奮発して、上のモデルを買ってみてくださいね。おそらく、かけた値段分の驚きが、リールには見られると思います。

ブラックバスからアジングをやってみたいと考えている方へ

ブラックバス用のロッドやリールを代用できないかという質問を受ける場合が多々あります。ぶっちゃけてしまうとUL系のソリッドティップ搭載ロッドであれば、代用は可能です。ですが、最近のアジングのトレンドは6ft台前半を切るショートロッド(短いロッド)で、より繊細さが求められるので、本格的にアジングを始めたいならば専用ロッドの購入をおすすめします。

リールに関しては2000番台のスプールサイズ以下であれば問題なく利用できます(ただし、ソルト使用可能なモデルにしてください)。編集部ではハイギアをオススメしていますが、通常のギア比のリールでも問題なくアジングに転用できます。

ちなみにですが、500番や1000番台のリールを使っているベテランの方も少なくありません。ただ、アジング専用機に近い扱いになってしまうため、ビギナーの方には他の釣りにも転用しやすい2000番台のリールをオススメしています。



アジングにおすすめしたいライン

現在、ルアーフィッシングには、ナイロンライン、フロロカーボンライン、PEラインの3種(それぞれ素材や製造法の違いを指します)が主力として使われていますが、アジングという釣りが台頭することでメインストリームに躍り出てきたのがエステルと呼ばれる第4の素材です。では、なぜ、このエステル製のラインがアジングのベーシックラインとして使われるようになったのかを、それぞれのラインの解説を含めてご紹介したいと思います。

【ちなみに】釣り糸には、太さの単位が設定されています。ひとつは号数。もうひとつはlb(ポンド)。号数は糸の太さを表します。lb(ポンド)は強度を表します。号数はJAFTMA(日本釣り用品工業会)と呼ばれる組織によって決まっています。lbは重さの単位ですので文字通り強度を表します。1lb=約456g。3lbと表記されている場合は1368gまで耐えますよということです。ちなみにlb(ポンド)÷4=号数が目安。

パッケージに種類が記載されているが、わかりにくいと思うので、遠慮なく釣具店の店員に聞こう。ネットで購入する場合は素材を必ず確認すること。

ナイロンライン

ポリアミド製のライン。耐久性、伸張性が高く釣りに適した素材のライン。その伸張性の高さゆえに、リールなどに収まりやすく、非常に扱いやすいのでビギナーなどに愛される定番ライン。コストも安いことから非常に使いやすいラインと言えますが、近年のルアーフィッシングでは出番が少なくなっている種類と言えます。特にこの記事のテーマとなっているアジングにおいては、ほとんど使われることのないラインです。この素材を使ったラインの長所である伸張性の高さと比重の関係で(やや沈みにくい)が、現代アジングにおいては足かせになることが多いからです。

目安:購入すべき太さは0.8号/3lb(ポンド)前後

フロロカーボンライン

フロロカーボン素材を主原料とする釣り糸。耐久性、耐摩耗性が高く、現代ルアーフィッシングシーンには比較的高頻度で使用されるラインの種類です。ナイロンに比べて伸張性能が低い(伸びにくい)ことから、必然的に感度が高くなります。アジングにおいては、この感度の高さはライン性能に求められる性能のひとつとなっており、フロロカーボン製のラインは好んで使われる傾向があります。また、水に対しての比重が高いことから(ナイロン製に比べても)、沈みやすいという特徴を持っており、狙った水深にルアーを運びやすいという特徴があります。ナイロンラインには及びませんが、比較的扱いやすいことから、ビギナーにも向いている素材と言えるでしょう。

目安:購入すべき太さは0.8号/3lb(ポンド)前後

PEライン

ポリエチレン(polyethylene)製ライン。高分子量ポリエチレン原糸を編み込んだり、束ねて熱で接着し、コーディングするなどして1本の釣り糸として仕上げられたラインの総称。1987年に日本のYGKよつあみが、磯ハンターラインという商品をこの製法で販売したのが始まりです。高い強度、低伸張性能を誇る、現代ルアーフィッシングを支えるラインであるとご記憶ください。ただ、根ズレなどには、若干ですが弱い性質を持っています。アジングに使用されることも多いラインですが、価格が高額なこと、構造的に沈みにくいことから、最近ではケース・バイ・ケースで利用されるラインとなっています。ビギナーの方には、あまりオススメしていません。リーダーと呼ばれるナイロンか、フロロカーボン製のラインを1m〜1.5m程度継ぎ足して使用する必要があります。

目安:購入すべき太さは0.1〜0.3号/3〜6lb(ポンド)前後

エステルライン【※アジングオススメライン!】

ポリエステル製のラインで、現在のアジングのメインストリームにのし上がった第4のラインです。低伸張性能で張りが強く、非常に水に馴染みやすく、それゆえ沈みやすいという特徴がアジングという釣りにマッチしていることから、多くのアングラーに愛用されています。強度がやや弱いと思われがちですがそれは誤解。伸びにくいという性質を持つため、設定された強度に達すると一気に切断することから、「突然切れた」という印象を持たれやすいだけなのです。確かに、高い張りをもっているがゆえに折れや傷に弱い側面はありますが、オープンウォーター(障害物が少ない水域)で行うことが多いアジングではその危険も少なく、しっかりと設定されている強度を理解していれば、アジングに最適なラインと言えます。こちらもリーダーと呼ばれるナイロンかフロロカーボン製のラインを1m〜1.5m程度、継ぎ足して使用する必要がありますが、近年、そのままの状態での使用が可能な製品も販売されています。

目安:購入すべき太さは0.3号/1.5lb(ポンド)前後

おすすめのラインをいくつかご紹介しておきます。

ピンキー(サーティフォー )0.3号

アジング専門メーカーのピンキー。エステル製のラインです。リーダーが必要になりますが、アジングでエステルラインを使用することを提唱し始めた同メーカーの商品です。ピンク色のラインはアジにプレッシャーを与えにくく、釣果に差が出るとの話ですよ。

鯵の糸(サンライン)0.3号

月下美人 TYPE-F陽 2lb

メインラインとリーダー

ちなみにアジングの場合、リールに巻くメインラインに加え、そのメインラインに継ぎ足すリーダーを結ぶことがベーシックとなっています。フロロカーボン製、ナイロンラインはこれらリーダーを接続せず、そのまま使うことがほとんどですが、PEやアジングのメインとなるエステルラインなどは、このリーダーを接続します。PEラインは0.25〜0.3号前後、エステルラインは0.3号ライン前後を基準の太さとし、2.5lbから3lbの強度のフロロラインをリーダーとして接続します。リーダーの長さは1〜1.5m程度で良いでしょう。接続にはトリプルサージェンスノットなどをおすすめします。

トリプルサージェンスノット

リーダーとルアーを結ぶのはユニノットがオススメです。万能ですので、ぜひ覚えておきたいですね!

ユニノット

アジはどんな場所で釣れる?

メインのエサとなるプランクトンが溜まりやすい場所であれば、比較的場所を選ばず生息しているアジですが、こと釣り易さを考慮した場合、漁港や防波堤などでの釣りをオススメしたいところです。

ただし近年は釣り人のマナーの悪さにより立ち入り禁止の場所が増えており、問題になっております。ですので、ゴミの投棄、放置厳禁はもちろんのこと、駐車マナーなどにも細心の注意を払うことを心がけましょう。

また、漁業関係者や地元の方への挨拶を忘れないこと。これらのコミュニケーションを忘れないようにしてください。

さて、そんなザックリな解説をされても、何処へ行けばいいのかわからない。そんな方は、まず釣具店に赴いてみましょう。釣具店の店員さんに尋ねるのも良いですし、釣具店さんが用意している付近の釣り場マップなどを活用するのも良いでしょう。釣具店さんを利用する場合は、情報を求めるだけでなく、できればアジングワームのひとつでも購入してみてくださいネ。

ネットの販売でなんでも済む時代ではありますが、実は釣りのプロフェッショナルがいる釣具店に出向き、道具を買ったりする中でコミュニケーションをとることは上達の近道。特に釣り場情報などの収集はネットだけではできない。

もし、そういったコミュニケーションを嫌われる方なら、グーグルマップを活用してみてください。航空写真モードに切り替え、ある程度の水深、ある程度の水通し(ようは外海とのアクセスが良く、新鮮な水が常に入ってきそうな場所のこと)、ある程度の水深が見込まれる漁港に出向いてみましょう。夜の釣りを意識するなら、そういった港の常夜灯の有無も大事です。

そうやって宝探しのように魚のいる場所を見つけ出していくのも、実は釣りの楽しみのひとつです。なんでもかんでも人に聞かず、そういった苦労をして見つけた場所は、とっておきの釣り場になることが多いですよ!

さて、概論を解説したところで。もう少し、それぞれの釣り場の特徴について、解説していきましょう。

漁港

漁港(港)は文字通り、多くの船舶が停泊する人工的な構造物を擁する施設全体を指します。外洋の影響から船を守るために、陸地に囲われた湾であったりワンドであったりすることが多いのが特徴です。こういった場所は外洋に比べて穏やかな場所になることが多く、先に挙げたような「潮の流れのある場所」とは異なります。とはいえ、矛盾しているようですが、その穏やかさ故に港内にアジの主食となるプランクトン類が滞留しやすく、これを狙って外洋からアジがやってくる餌場となることが多いのです。

そういったプランクトンは夜に港内の常夜灯などに集まる“走光性”という性質を持っています。こちらも後ほど詳しく解説しますが、港内のアジがエサとなるプランクトンを求めて常夜灯などの周りに集まり、釣りやすくなります。

防波堤

漁港や海岸線沿いにある構造物。波避けの機能を持つ堤防のこと。漁港まわりに防波堤が突き出ていたり、はたまた沖にまさに波除けのために設置されていたり、船着き場として機能していたりと、役割は多岐に渡ります。ちなみにですが、石積みの防波堤などもバリエーションとして存在します。こういった防波堤は様々な要因から魚が付きやすい、溜まりやすい魚釣りにも適した障害物として機能するため、釣りの一級スポットになっています。ご多分に漏れず、アジなどの回遊魚が集まりやすいので注目したい場所になります。

人工的な干渉をほぼ受けていない海に面する岩礁を磯、磯場などと表現します。ようは海岸線にある岩場程度の認識で良いかと思います。岬の突端だったり、潮通し(海の流れ)が良い場所、夜に常夜灯の影響を受けるような場所は一級のポイントになりえます。そもそも、アジは海岸線の至るところに生息する魚ですが、突出した地形変化に集まりやすい傾向があります。海岸線にある大きな磯などはそういった要因からアジが集まる可能性があります。複合的な条件が重なると爆発力の高い優良な釣り場となり得ますが、防波堤や港などに比べて、足場が悪く危険を伴うことから、万全の装備で釣りをすることが必要になるため、初心者にはオススメしません。十二分な経験を積んだ後、こういったポイントにトライすることをオススメします。

常夜灯

アジは昼行性とは言われていますが、昼間は一部地域や好条件が重ならないとやや釣るのに難易度が上がります。そこで、基本的には日が落ちてからのナイトゲームを楽しむ人が多いのがアジングという釣りです。ナイトゲームのひとつのキーワードになってくるのが常夜灯。港や堤防、海岸線道路沿い、とにかく明るく海面を照らす明かりであれば、その照らされた付近にはアジが集まっている可能性があります。アジの主食となっているプランクトンは光に集まることから、それを食するアジやアジのエサになるような小魚などが一挙に集まります。集中するということは、釣り上げる確率が高くなるということですので、一級のポイントになるのです。

前述した漁港や港湾部、防波堤、磯。ナイトゲームにおいては、この常夜灯が影響する場所を探すことで釣りが優しくなりますので、まずは、常夜灯がある場所を釣るというのがアジングのセオリーとなります。

常夜灯の明暗

ということで、暗い海面を照らす常夜灯の明かりは、アジングを楽しむ上でのキーポイントとなりますが、そういった場所は多くの人に、「アジの一級ポイント」として認識されています。つまり、多くの釣人が集まりやすい人気スポットになってしまいがちです。そういった場所に陣取れなくても諦めないでください。無理やりそこに入る必要はありません。

常夜灯がつくる明暗に注目すると良いでしょう。明かりを遮る構造物や常夜灯が照らす境目は、ときに煌々と照されている場所よりも良いポイントになることがあります。アジの反応が薄くなってきたら、そういった明暗の境目を狙うことで継続的な釣果を得られることがあります。ぜひ、そういったポイントにも目を向けるようにしてください。

どうやって釣るか?

さて、道具も揃えました。釣る場所も理解しました。では、どうやってアジを釣っていくとよいのでしょうか。アジングにはいくつかの釣り方がありますが、特にアジングの代名詞とも言えるジグ単の釣りについて解説します。

ジグ単

ジグ単とはジグヘッドというフックとワームを使って釣る技法の総称です。ジグヘッドとはフックに重りと釣り針が一体化した形状のフックを指し、アジングは専用のものが釣具屋に並んでいます。「アジング用のジグ単を探している」と店員さんに聞いてみれば、それらが並んでいる一角に案内されるはずです。

初めてそのコーナーを目の前にした人は、その種類の多さに面食らうことでしょう。そこで、本記事では、まずは何も考えないことをおすすめします。フックに丸い形状の重りがついた1.0gと1.5g表記されているジグヘッドフックを、まずは購入(用意)してみましょう。重りの形状やフックの形は多様化していますが、とにかく丸い重りが付いていて、1.0、1.5gのジグヘッドフックの2種類を買いましょう! フックの形については、好みでエイヤ!と選んでみてください。

様々なサイズ、様々な形状のジグヘッドフックが発売されているが、最初は丸い重りが付いた1.0g、1.5gと表記されたジグヘッドフックを手に入れよう。

次はワームと呼ばれる、購入したジグヘッドフックに装着するためのルアーを購入します。こちらもアジング専用のワームというカテゴリーが設けられていますので、そちらの棚を探してください。すると、ジグヘッドフックと同じく、たくさんの商品を目にして戸惑うはずです。

ワームには様々な形状がありますが、なんだか細長くて短いミミズのようなワームがおそらく棚に何種類かならんでいることでしょう。ストレートワームと呼ばれる種類なのですが、そちらの2in(インチ)という表記(これはワームの長さを表します)のワームを探しましょう。1.8inもあるよ? なるほど。そうですか、そこは細かく言いません。2in前後の細長いアジング用ワームを購入しましょう。色がたくさんあるから迷う? であれば、透明赤いラメの入っているものや、単純に透明にラメが入ってるカラーを1袋、そして同じ種類のオレンジか赤のワームの2袋を選んでください。お金に余裕があるなら、好きな色をなるべく色の両極端(反対色)を選んで揃えてみてください。

細長いワームを買いましたか? それだけでもいいですが、もし、他の種類も試してみたいということであれば、自分の最初に買った細長いワーム形状ではなく、ちょっとボリュームが増していたり、ずんぐりしているようなワームを探して購入してみましょう。

ジグヘッドリグを作ってみよう

ワームがセットされた状態のジグヘッド

さぁ、選んだワームをフックに装着してみましょう。本来は現場で行う作業ですが、購入したらまず自宅でセットの練習をしてみてください。ワームのセットの仕方は簡単です。フックのポイントをワームの頭側(基本的に太くなっている先端)に刺し、写真のように縫い刺していくだけです。これだけでアジが釣れてしまいます。手もさほど汚れませんし、手軽に始められますよね。

ジグヘッドとワームを用意します。上下の区別があるワーム、フックのポイント(釣り針の先っぽ)の方と上面を合わせればOKです。
ワームの頭にフックポイントを差し込みます。ぷすりと。
そのままワームの中にハリを通して縫い刺していきます。何度か練習して、ワームがいがんだり、頭の鉛にピッタリくっついていなかったりしたらやり直し。フックの真っ直ぐな部分をシャンクと言うのですが、その長さを先にワームで測っておいて、その長さに合わせて、針先を出す位置を決めておくとうまくいきますよ!

ジグ単の釣り方その1「ただ巻き」

  1. ルアーを投げます(キャスト)
  2. 着水します
  3. 任意の深さにルアーが沈むまで待ちます
  4. そして、ゆっくりとリール巻いて、ルアーを回収します

これで、魚が掛かります!

ルアーを投げたら、沈ませてゆっくり巻くだけ!

ジグ単の釣り方その2「フォール」

  1. ルアーを投げます
  2. 着水します
  3. カウントダウンします
  4. ラインを張らず緩めずの状態を意識して少しロッドを立てます
  5. そのまま沈めます
  6. 待ちます
  7. 当たったらアワセます!

言葉にするとややこしそうですが、ルアーを投げたら、ラインをパツパツには張らず、張ってるか張っていないかぐらいになるように調整して、ルアーが沈んでいくのを待つだけです。

カウントダウンするのは、次、投げる時に、魚のアタリがあったカウントを覚えておくと、次もほぼ同じカウントでアジのアタリがあることが多いので、自信が持てるからなんですね。また、そこで釣れたアジのサイズが小さい場合、さらにその下の層に大きなアジが潜んでいることが多いので、それを狙うのにも便利になります。

詳しい解説は以下のリンクを参照ください。

キャロライナリグ

こちらについては、今回は多くは語りません。より遠くにいるアジを狙う必要がある場合、風が強い状況でジグヘッドリグが扱えない場合など、やや特殊な条件下で使う仕掛けと考えてください。簡単に説明すると、ジグヘッドリグの重りだけでは対処できないので、さらに重りをセットしてあげて遠くに飛ばせるようにするシステムです。

アジングの装備

ロッドやリール、ライン、ルアーなどの基礎装備に加えてどんなものがあると便利でしょうか。

カバン

まずは、道具類を収めておくコンパクトなカバンを用意してください。水際で使いますから防水性能の高いものを用意しておくと良いでしょう。

釣具用のものがベストですが、それでなければいけないという理由はありませんので好みで選ぶとよいでしょう。

ネット

アジを釣り上げた際に、それを地面などに落としてしまわないようにキャッチできるネットがあると便利です。釣りバリを外したりするのにも便利です。小型のものが好まれます。

ライト

アジングは夜間に行うことが多い釣りということもあり、ヘッドライトなどを用意しておくことをおすすめします。ただし、釣りをする際に水面を不用意にライトで照らしたりすることは避けましょう。あくまで、作業をする手元や、暗がりを移動する際に光源として使用します。釣り専用のヘッドライトもありますし高機能ですが、やや値段は張りますので代替品をご用意ください。キモは移動時の安全性の確保、手元作業のための光源だということを理解することです。

アジの持ち帰り

ジップロックなどに収めて、冷温下で持ち帰りましょう。釣り専用のクーラーボックスや保冷用のカバンなどに氷などを入れて自宅まで持ち帰るのが一般的です。より美味しく食べたいという方は、血抜きを行いしっかり冷やして保存することが肝要です。

最近は「津本式・究極の血抜き」と呼ばれる釣り人向けの保存技術・仕立て技術もありますので、それを活用するとよりアジを楽しめますよ!

アジの食べ方

アジは塩焼き、刺し身、なめろう、フライなどあらゆる調理法にマッチする食味の良い魚です。いくつかの調理法を掲載いたしましたので、お好みの形で美味しくいただいてみてください。塩焼き、なめろうなどの定番料理は多くレシピが公開されておりますので、今回は少し変わり種を下記リンクからご紹介します。

さばき方

アジは魚の中でも、さばき方を勉強するのに非常に適した魚です。基本的なさばき方を掲載しましたので、ぜひトライしてみてください。動画になっておりますのでぜひ参考にしてください。