海水浴や水辺のレジャーが増える夏場。楽しいはずのレジャーなのに、どうしても起こってしまう「水辺の事故」。連日報道される痛ましすぎて目を覆うばかりの水難事故だが、こういった事故は「未然に防げる」類のものが多い。

実は、我々釣り専門誌の編集者は、水辺に出向く頻度が高い割に、水辺での死亡事故、事故が非常に少ない職種です。それはなぜか。「水辺で遊ぶ(仕事をする)上で、水の怖さをよく理解」しているからなのです。よく理解すれば海も川も湖も怖くはありません。いえ、怖いからこそ、安全に遊ぶ術、仕事をする術を身につけています。全てではありませんが、特に水辺に立つ際に気をつけていることをお知らせすることで、これからの季節、起こりうる危険を理解し、楽しい夏を過ごしていただく一助になればと思います。まずは、最近、非常に耳にする離岸流との正しい付き合い方について。



離岸流に対する対策、起こりにくいスポットとは?

画像: どこにでも発生する要因はあるが、有名なのは砂浜などのサーフ。

どこにでも発生する要因はあるが、有名なのは砂浜などのサーフ。

ここのところ、ニュースなどでも話題になっている「離岸流」の対策<理解>ですが、こちらに関しては「釣り人」にとっては求めるべき自然現象なんですね。なので、何処に離岸流が出来るかということに非常に長けています。そもそも、その現象の凄さを知っていますから、それが起こり得る場所にウェーディング(立ち込み)したりすることを避けますので、直接的な対策というより起こっている場所を単純に避けることで危険を回避します。

画像: 沖から来た波は、打ち寄せるだけでなく帰っていく。その帰っていくポイントを見極める。ちなみに防波堤やヘッドランドなどの側は離岸流が発生しやすい。釣りの好ポイントであり、遊泳などの注意ポイントでもある。

沖から来た波は、打ち寄せるだけでなく帰っていく。その帰っていくポイントを見極める。ちなみに防波堤やヘッドランドなどの側は離岸流が発生しやすい。釣りの好ポイントであり、遊泳などの注意ポイントでもある。

逆説的に言うと釣りの好ポイントは離岸流が起こりやすい場所ということ。ちなみに、離岸流の起こりやすいサーフを特定する簡単な方法は「遊泳禁止」の看板が出ている場所です。とはいっても、こういったところは一般のレジャー客も遊泳できませんので、なんのノウハウにもなりません。ということは、さらに言えば「釣り場として避けられるサーフ(砂浜)」は比較的安全な遊泳場所ということになります。

湾に出来たサーフ・防波堤・消波ブロック(テトラポッド)により外洋の影響を受けにくい、減衰させている砂浜

離岸流は基本的に打ち寄せる波により発生する自然現象です。単純に沖に防波堤があったり、湾となって外洋からの波が入ってきにくかったり、風の影響を受けにくい山に囲まれた湾などは離岸流が起こりにくいと言われています。

ただし、沖の堤防の外洋との出入り口、湾の出入り口付近は潮の流れが非常に速くなる傾向がありますから、いくら流れが起きにくいといっても慢心は禁物です。

こういった地形の遊泳可能なサーフは比較的安全だと言えるでしょう。以下のイラストをご覧ください。クオリティはごめんなさい....

画像: 周りが防風林や山などで風がブロックされているとなお良し。ただし、こういった場所は潮汐の干満差で強い流れが生じることがあるので注意。

周りが防風林や山などで風がブロックされているとなお良し。ただし、こういった場所は潮汐の干満差で強い流れが生じることがあるので注意。

画像: 沖に波除の防波堤や消波ブロック(テトラポッドなど)が積まれているサーフは比較的安全。ただし、防波堤付近には注意スポットも多いので用心が必要。

沖に波除の防波堤や消波ブロック(テトラポッドなど)が積まれているサーフは比較的安全。ただし、防波堤付近には注意スポットも多いので用心が必要。



離岸流ができやすいピンスポット

画像: 離岸流ができやすいピンスポット

毎度の、フリーハンドイラストで申し訳ありません。防波堤やヘッドランドなどのようにわかりやすい構造物近くは離岸流が発生しやすいので、遊泳やウェーディングポイントしては避けたい場所であることはわかりやすいかと思いますが、のっぺらっとした砂浜のどういった場所に離岸流が発生しやすいか、セオリーを解説します。釣り人はポイントを見つける基本として。レジャーとして海に入る方は注意すべきポイントとしてご確認ください。

ずばり砂浜の地形の凹凸の凹の部分に注意。必然的にそういった地形の沖目は深くなっていることが多いのでそこに向かって流れが集まる、つまり離岸流が発生しやすいです。

そういった場所の凹の部分にはゴミが溜まっていたり、引き戻す流れで流されやすい砂が運ばれ、石などが露出されていたりする場合があります。

また、伏流水と呼ばれる陸地からの見えない川の流れが砂浜の下を通って海に流入しているような場所もありますので、海側ばかりでなく岸側の地形にも注意してください。

画像: 単純だが太平洋岸は風の影響や潮汐の影響を受けやすく、日本海側などにくらべて強い離岸流が発生しやすい。

単純だが太平洋岸は風の影響や潮汐の影響を受けやすく、日本海側などにくらべて強い離岸流が発生しやすい。

水辺で怪我をしない人は、とにかく「ビビり」である。

次回以降にも続くテーマでありますが、水辺で慎重であることは危険回避の第一歩であり、危険を理解することは事故を未然に防ぐ知恵となります。釣り人でも慣れた人は、消波ブロックを八双飛びするように移動したりします。フィジカルも高く、運動神経も良い、そして足元も磯靴(水辺などですべりにくい靴)などを用意して万全なのかと思いますが、それでも、慢心は「事故」に繋がります。

釣り人は、ライフジャケットの徹底を。そして語るまでもないですが、低気圧、台風など、釣行やレジャーに危険な存在が確認できるときは、出かけない勇気を。ビビりでいてください。

水辺のレジャーは釣りを含めて実に楽しいものです。水辺の理解を深めて、安全に楽しんでくださいね!




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