「一般アングラーにとって、最高のバスロッドとは何か?」。その答えとして今春登場するのが、アブ・ガルシアのNEWロッドシリーズ『ベルサート』だ。トーナメントという競技ではなく、レジャーとしての楽しみを追求する超一流の道具を形にするには、実に3年以上の長きに渡るトライ&エラーが必要であったという。開発担当スタッフの東健司さんに、その過程と魅力を伺ってみた!


『ベルサート』を紹介してくれるのは『東健司』さん!

画像: アブ・ガルシアのベルサートはTAF製法を導入したいわば「ハイパーカー」なのだ!【ルアマガ+のフィッシングショー】

【Profile】
東健司(あずま・けんじ)
ピュア・フィッシング・ジャパンのフレッシュウォーターロッド開発担当。全国各地のフィールドに出向いてアングラーの直の声を聴き、そのリクエストを可能な限り商品へと反映させることに全力を尽くす。さらに異業界の価値観にも積極的に目を向け、新たなテイストを採り入れることにもチャレンジしている。

ベルサート(アブ・ガルシア)

昨年の11月初頭に情報が公開され、大きく話題になったアブ・ガルシアの新作バスロッドシリーズ『ベルサート』。

画像: ベルサート(アブ・ガルシア)

ベルサート(アブ・ガルシア)

ベイトモデルのリールシートは富士工業とのコラボによるオリジナルモデルで、素材そのものの軽さに加えて大きな肉抜き処理を施して軽量化&高感度化に貢献。

画像: 富士工業と共同開発したベイトモデルのリールシート部。

富士工業と共同開発したベイトモデルのリールシート部。

スクリューはメタル素材を使用し、複雑な形状の肉抜き穴からはガンメタルのワインディングチェックが鈍く光る。オカッパリでの堅牢性も考慮して、ガイドはステンレスフレーム&SiC-Sリングのタフネス仕様。

画像: ベイトモデルのスクリュー部。精巧に抜かれた型からは芸術性すら感じ取れる。

ベイトモデルのスクリュー部。精巧に抜かれた型からは芸術性すら感じ取れる。

詳細なスペックやラインナップが明らかになるのを心待ちにしていたアングラーは数多いだろう。

その魅力を十全に明らかにするため、開発担当スタッフの東健司さんに直接インタビューを行った。

最高峰の素材&技術で作った顧客密着ラインナップ!

今春発売予定の新シリーズ『ベルサート』は、アブ・ガルシアが展開するバスフィッシングロッドの、今後の中核をなすべく生まれたハイスペックモデルと聞いています。そのコンセプトとは一体?

「大きなコンセプトは2つあって、そのひとつが『顧客密着ラインナップ』です。アブ・ガルシアブランドはこれまでトーナメントスペックロッドをメインに、バスロッドを開発してきました。

ただ、全国のフィールドで実際にロコアングラーの声を聴くと『凄いロッドなのは分かるけど…僕が行く場所では使いにくい』とか、『そこまでの性能や価格帯のロッドは必要ない』など、ロコアングラーのリアルな要望とはかけ離れた部分があることに気付かされました。

そこで、日本全国のフィールドを渡り歩いてアンケートを取り、その結果を可能な限り忠実に反映させたのが、今春発売となるラインナップです」

画像: ベルサートはベイトとスピニング合わせて12本のラインナップとなる。

ベルサートはベイトとスピニング合わせて12本のラインナップとなる。

ベルサート・ベイトモデルスペック

モデル全長標準自重対応ルアー対応ラインパワーテーパー
VERC-68L+ BF6ft8in111g3.5〜10g6〜12lbLファスト
VERC-67ML6ft7in104g5〜15g6〜12lbMLファスト
VERC-66MR6ft6in109g5〜21g8〜16lbMレギュラーファスト
VERC-610M6ft10in116g5〜21g8〜16lbMファスト
VERC-68MH6ft8in112g10〜30g10〜20lbMHレギュラーファスト
VERC-610HS6ft10in124g5〜30g10〜20lbHファスト
VERC-70H+7ft137g12〜60g12〜25lbH+レギュラーファスト
VERC-66XH BB6ft6in139gMAX 120g14〜30lbEXHレギュラーファスト

ベルサート・スピニングモデルスペック

モデル全長標準自重対応ルアー対応ラインパワーテーパー
VERS-66ULS6ft6in89g0.9〜5g2.5〜5lbULファスト
VERS-61UL6ft1in84g0.9〜7g2.5〜5lbULファスト
VERS-64L6ft4in89g1.8〜10g3〜6lbLファスト
VERS-68ML6ft8in100g3〜12g3〜8lbMLファスト

100%ピュアカーボンだから実現した『TAF製法』

「もうひとつのコンセプトは現在アブ・ガルシアがブランクスを作るのに使用している技術の中で、最高峰グレードのものを採用しているということです。それが『TAF(TRIARCHY FORCE)製法ブランクス』で、おもに3つの要素から成り立っています」

画像: ベルサートの特徴のひとつ「TAF製法」。

ベルサートの特徴のひとつ「TAF製法」。

その3つの要素とは? 詳しくお願いします!

「まずは100%ピュアカーボン素材ということです。通常バスロッドを作る時は、グリップエンドからティップまで繊維が縦方向に走るカーボンシートをメインに使い、それを補強する形で横方向に数%のグラスシートを混ぜ込むんです。

ただ、グラスは重く、感度を鈍らせるというデメリットがあるので、それらをすべて排除するために横方向の補強もカーボンシートを採用しました」

フルカーボン仕様になったことで、軽量化と感度の追求に妥協がなくなったと言うことですね。では、2つめの要素は?

「通常のカーボンシートと比較して1/2程度の厚さながら、強度は同等の特別仕様カーボンシートを2枚使って密度を高めた『倍密度ブランクス』に仕上げました。倍密度にすることで強度がアップするだけでなく、例えば1枚目は24t、2枚目は40tというように、異なる弾性率のカーボンシートを自由に組み合わせることが可能となり、ロッドのテーパーやパワーを設計する自由度が高くなりました」

画像: 原料となるカーボンシートを薄くして2枚用い、代わりに巻き数をアップ。違う弾性率を持った2枚のシートを組み合わせることで、より多様な特性を持つロッドが作れるようになった。

原料となるカーボンシートを薄くして2枚用い、代わりに巻き数をアップ。違う弾性率を持った2枚のシートを組み合わせることで、より多様な特性を持つロッドが作れるようになった。

通常は1枚の厚いカーボンシートで作るところを、2枚の薄いシートを使うことでライトリグ用からビッグベイト用まで、あらゆるラインナップのロッドが作れるようになったんですね! そして、最後の3つめは?

「ロッドを作る時にカーボンシートを巻き付ける細い金属の棒のことを『マンドレル』というのですが、通常は1本のマンドレルの中にカーボンシートを巻き付けるテーパー(角度)の違いが何ヶ所か存在する『多段テーパー』のマンドレルを使用します。

これはティップなら細く作るためにテーパーを緩めに、一方でベリーはパワーを持たせるためにテーパーをキツめにというように、1本のロッドの中で役割が違う部分があるからです。ただ、デメリットとしてはテーパーが変化するスポットにカーボンシートを巻く課程で『ズレ』が生じることがあり、ブランクスが焼き上がる時点で隙間や歪みができてしまい、そこから破損につながる可能性があります。そこで、ベルサートは敢えて角度がひとつだけの『ストレートテーパー』のマンドレルを採用しています」

画像: 100%ピュアカーボンだから実現した『TAF製法』

トラブルは防止できるかもしれませんが、それではティップやベリーに求められる、それぞれの役割を持たせられないのでは?

「補強すべき部分に新たなカーボンシートを巻き付けて、曲げたい部分と曲げたくない部分を作り分けることで、各々のロッドのキャラクターを生み出すことができます。これを『NS(ナチュラルストレート)テーパー製法』と呼び、多段テーパーゆえの隙間や歪みを排除できるとともに、強度をさらに上げることができます。ただ、手間とコストは今まで以上にかかってしまいますが(苦笑)」

「TAF製法」についてはこちらの記事でも解説!

トーナメントロッドがF1なら、ベルサートは『ハイパーカー』!!

アブ・ガルシアが採用する中でも最高峰グレードの素材、そして手間とコストは掛かるけれども最高の品質を追求できる製法…。

画像: TAF製法を搭載したベルサート…例えるなら『ハイパーカー』?

TAF製法を搭載したベルサート…例えるなら『ハイパーカー』?

ベルサートが『ヤバいロッド』というのは判りましたが、バスロッド全体の中での『立ち位置』は、何処を目指しているのでしょうか?

「仮に最高峰グレードの素材&製法によるトーナメントロッドを自動車のF1マシンだとしたら、ベルサートは同様の素材&製法で作られた一般公道を走れる『ハイパーカー』です。

全国各地のロコアングラーが自分たちのフィールドで自由自在に扱える、所有する喜びも感じられる、そして何より『釣れる』ロッドが完成したと自負しています。4月の発売を予定していますので、もうしばらくお待ち下さい!」

アブ・ガルシアのその他の2021年新製品情報はこちら






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